文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2018.11.7 「世間の常識」

2018/11/08

 人の先入観や固定観念などは、それが先入
観や固定観念だとわかれば、そこからもたら
された認識は疑わしく思われるが、それに気
づかなければ別に疑わしくは思われないだろ
うが、そんな認識を打ち砕くような出来事に
遭遇すれば、それまでの認識を改めざるを得
なくなるわけで、そうなって初めて、それま
でに抱いていた認識が、先入観や固定観念に
基づいていたことがわかるわけだが、そんな
認識を固く信じてそれに凝り固まっている人
たちは、気づくためのハードルがそれだけ高
いだろうし、よほどのことがない限りは、な
かなかそれが先入観や固定観念に基づいた認
識だとは気づかず、またそう都合よく認識を
改めさせられるようなインパクトのある出来
事に遭遇できるわけもないだろうし、別にそ
うなるまではそれを信じて疑わなくても不都
合がなければ、それでも構わないのだから、
特に先入観や固定観念に囚われているとは思
わないのが普通の感覚なのではないか。そし
てそういう感覚に囚われた人たちが抱いてい
るのが、いわゆる世間の常識と言われるもの
だろうし、そんな常識に囚われている限りで、
世間的な一体感を他の人たちと共有している
気でいられるだろうし、またそう感じられる
レベルでは特に不都合はないだろうし、それ
どころか何かと他の人たちと気が合うことが
意気投合する上でも好都合だろうが、その一
方でそういう感覚からずれた物事には違和感
を覚えるだろうし、そういう違和感を覚える
ような物事に遭遇すると、それが現にこの世
界の中に存在していることが、時には自らの
感覚や認識の狭さや浅はかさを実感させるか
もしれないが、それは自身がそうした物事に
対して謙虚な姿勢で接した場合であって、逆
に世間の常識をわきまえた自分たちの方がま
ともだと思えば、そんな常識から外れた物が
存在していたり、事が行われていること自体
が、時には許せなかったり不快感を覚えたり
するわけで、そういう姿勢でそうした物事に
関わると、それと対立したり、時にはそれに
攻撃を加えたりするようになるわけで、そう
なると結果的にそうした物事を排除すること
によって、世間が成り立つような成り行きに
なるわけだが、常識に囚われた人たちはそれ
を否定的には捉えないだろうし、逆に世間的
な感覚からずれた人や物事を攻撃したり排除
することが、世間の常識に照らしても当然の
ことのようにも思われてしまうわけで、実際
にそう思っていることと、そう思った結果と
して行われることとの間で、否定的な結びつ
きを意識できないわけだが、それをあからさ
まに差別だとか弾圧だとみなしてしまうと、
やはりそうみなすことについても違和感を覚
えるわけだ。そこで世間の常識に合わないよ
うな物事を排除するのが当然のように思われ
るのに、それを否定的なニュアンスで差別だ
とか弾圧だとか言われると、それ自体が世間
の常識に反しているように思われるだろうし、
逆にそうだとすると、では世間の常識は何の
ためにあるのかとなるわけだが、やはりそれ
は世の中の傾向を世間の大勢に合わせるため
にそういう常識がまかり通っているわけだか
ら、それを弾圧するのは行き過ぎだとしても、
最低でもそこから外れる人や物事は差別した
り区別するのが当然に思われるわけだ。それ
が罪悪感ややましさを伴わない差別意識とな
るわけだが、そう思ったりそうすることが当
然視されるような状況というのが、なぜ生じ
るのかというと、そこに矛盾なくつじつまが
合うような理屈が形成されている可能性があ
り、それを守るために一般常識が形成されて
いて、そうした常識に従っている限りで、そ
の理屈に合う物事を肯定できて、そうした理
屈に合わない物事を排除することによって、
そうすることによって一般常識の確かさがそ
れに従う人たちによって共有されることにも
なるわけで、その理屈というのが、こういう
ところではこうすべきという決まりのような
ものであり、そうした方がその場では理にか
なっているように思われるから、それが理屈
のように思われるわけだが、そこでこうすべ
きと思われるようなところでも、他のことを
やっても他のものを用いてもできないわけで
もないのに、そうすることが理にかなってい
るように思われるのは、実際に他の人たちも
そうしているから、それに従っておいた方が
無難に思われる程度のことである場合が多い
のかもしれず、そういう意味で世間の常識の
確かさがその程度でしかないにも関わらず、
それを同調圧力のようにして強要する成り行
きがあれば、それが慣習のような働きを伴っ
ているとしか言えないのかもしれないが、少
なくとも他の大勢の人たちがそれに従ってい
れば、そうするのが当然のことのように思わ
れてくるわけだ。

 そういう状況の中でそれ以外の他の物事が
通用するような成り行きがもたらされると、
そこで常識が覆されて、新たなやり方が発見
されたようなことになるわけだが、それが他
の大勢の人たちの反発や反感を伴わないよう
な成り行きでそうなれば、何の問題もないわ
けだが、その辺が微妙なところであり、スム
ーズにそういう新たなやり方が社会に導入さ
れて定着することもあるだろうし、その反対
に明らかな摩擦や軋轢や抵抗を伴いながらも、
それでもなお定着するようなこともあるし、
また定着できずに廃れる成り行きもあるだろ
うし、さらにそうした成り行きと並行して、
それまで常識的なやり方として定着していた
やり方が何らかの理由で廃れることもあるだ
ろうし、そうやって常識もそれなりに変動や
変更を被るわけだが、そうやって常識が変わ
ってもそんな常識に従っている人たちの態度
は変わらず、ただその場で主流となっている
常識に従うまでで、それが理屈とは言えない
面もあるが、常識に従うことが理にかなって
いると思われる限りで、それがそこでの理屈
となるわけだから、合理性自体がその程度の
ことであれば、非合理な面も不合理な面も合
理性に含まれてしまうような不条理なことに
もなりかねないが、たぶん物事のあらゆる面
から見れば、ある面から見れば合理的に思わ
れることも、別の面から見れば非合理に思わ
れたり不合理に思われたりする場合もあるだ
ろうし、そうした決して一概にそれを肯定で
きるようなやり方として決定できないような
状況の中でも、とりあえず他の大勢の人たち
がやっていることに従っていれば、少なくと
もその大勢の人たちと同じ状態を保っていら
れるような気になれるだろうし、それがそこ
での理屈とみなせば、それもそれなりに合理
的な理屈とみなされるわけだが、そんなこと
ばかりを追求しても、その大勢の人たちから
抜け出て、自分だけがより多くの利益にあり
つくことはできないから、最低限の常識とし
てそれを踏まえておく一方で、それに加えて
自らの独自性を打ち出そうとする人もいるだ
ろうが、それでも常識に従うことに関しては
同じなのだから、それが常識を覆したり壊す
ようなことにはならないわけだが、世の中で
主導権を握りたいのであれば、自分たちに都
合のいいような新たな常識を世の中に定着さ
せることに成功すれば、そうした面で自分た
ちに有利な状況となるわけで、そうした人為
的な思惑の面では、メディアなどを通じて新
たな常識となるような物事を世の中に広めよ
うとする活動が行われているわけで、その主
な担い手が商業的な面では企業であり、また
公的な面では政府や政党や宗教団体なども、
そうした活動に加担しているだろうし、それ
ぞれの得意とする分野で、世の中の人々をそ
の常識となる物事に依存させるようなことを
行なっているわけだが、さらにそうやって人
為的に常識を作ろうとする行為の他にも、自
然に常識化するような物事も多いだろうし、
世の中で通用する慣習的な行為が多くの人々
に共有されることで、そうすることが常識化
するわけだが、そうした行為や活動の常識化
の際には、そこから逸脱する行為を規制する
ような作用も働くだろうし、他の人たちと同
じように振る舞わないとうまくその場に溶け
込めないから、そうするより他なくなるよう
なことも起こるわけだが、それに関しては、
その場の状況に応じた行為や振る舞いがそう
なることが多く、そうすることが自然に感じ
られるからそうなるのだろうし、そこで不自
然な行為や振る舞いは自主的に自粛されるよ
うなことも起こるし、それを強要するという
よりは、他に迷惑をかけないように振る舞お
うとすれば、自然にそうした振る舞いに落ち
着くような成り行きももたらされるわけで、
そういう成り行きで常識的な行為や振る舞い
がもたらされるなら、誰もが抵抗なくそうし
た行為や振る舞いを受け入れるだろうし、た
とえそこから外れる非常識な行為や振る舞い
が自粛されるとしても、それに対して反発す
るような成り行きにはならないだろうし、そ
ういう面で世間の常識の全てに抗ったり逆ら
ったりするような人はまずいないだろうが、
それなりに良識が通用する範囲で、常識的な
行いや振る舞いが自然に共有される成り行き
もあり、そうなればそれに反する行為や振る
舞いに対して、特に差別や弾圧などが起こら
ない場合もあるわけだ。そういう意味で何ら
かの常識が世の中で共有されている状況の中
でも、その内容が人為的な宣伝や煽動や強制
や差別や弾圧が伴っている場合と、そうでは
なく自然な慣習として大した抵抗もなく溶け
込んでいる場合とで、明らかな違いがあるの
ではないか。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。