文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2018.9.10 「政治に関する思考」

2018/09/11

 行政機構による国家の統治そのものは民主
主義の理念とは無関係で、ただ統治するため
に必要な官僚機構を、民衆の中から選挙で選
ばれた代表者たちが利用することに関しては、
民主的な国家の統治形態として妥当性がある
わけだろうが、官僚機構の幹部候補などが民
衆の中から試験で選ばれて、機構の中での出
世競争に勝ち残って幹部に登り詰めることに
なるわけだから、当然のことながらエリート
化しやすいわけで、それらのエリート官僚た
ちが、大企業の幹部や投資事業に成功した資
本家などとともに、現代的な貴族層を形成し
ている実態があるわけで、またそれらの層で
世襲化が進むと、王侯貴族などが国家の主導
権を握っていた時代と変わらなくなってくる
わけだ。社会の中で選挙や選抜などによって
希少価値が生み出されると、価値を求める競
い合いの中から一部の特権的な層が形成され
て、その価値を独占しようとする傾向が出て
くるわけで、またその価値が希少であるほど、
その獲得を巡る競争や抗争なども激化してく
るわけだが、現状ではそんなことはあり得な
いが、何らかの強制力を伴った制度改正とと
もに、そういった価値をなくしてしまうと、
誰もそうした役割や役職をやりたがらなくな
るし、その一方で万人の平等を目指した民主
的なやり方としては、そういった社会的な役
割分担に関しての価値の平準化を実現しない
限り、民主的な理想を実現できないわけで、
社会の中でどのような役割や役職を担っても、
同じ価値しか獲得できなければ、わざわざそ
うした役割や役職を得る気にはならなくなっ
てしまい、しかもそれが常に面倒で難しい判
断を迫られて、うまくいかなければ他の大勢
の民衆から批判されたり非難されるような役
職ならば、なおさらやり手がいなくなってし
まうだろうし、できることならそうした役職
に就く人は、社会の中でも優秀で有能な部類
に入る人が請け負って欲しいわけで、そのた
めに選抜や選挙などによって優秀な人材が選
ばれるわけだが、それが世襲化してしまうと、
必ずしも優秀でなくても生まれながらに役職
を担う立場になれてしまい、また社会の中の
特定の層の出身者だけでそれらの役職が独占
されてしまうと、ますます民主的な理想から
はかけ離れた傾向になってしまうわけで、民
主主義の理念を実現させるには、そうした成
り行きは避けなければならないわけだが、そ
れに関して現状に適合する妥当な方策として
は、官僚機構の人員となる公務員の賃金や待
遇を一般の民間企業の水準以下に抑えるとと
もに、そのトップには民間企業などでそれな
りの経験を積んで引退した企業経営者などを
名誉職として任命すれば、それなりに格好が
つきそうだが、それ自体は民主主義の理想と
は何の関係もないことでしかなく、官僚機構
の構造が上意下達的な組織の原理をとってい
る限りで、そこに権力関係が生じて、結果的
に民衆の意向を無視するような独善的かつ独
裁的な傾向になりやすいわけで、そうならな
いような組織構造にしていかないとならない
わけだが、それに関しては行政の不正を監視
したり告発したりする市民オンブズマンなど
の制度を、行政を監査する仕組みとしてそれ
なりの権限を持たせて、機構に組み入れるよ
うな試みも国によっては取り入れているのだ
が、ではそのオンブズマンとなる役職を担う
人をどうやって決めるかとなると、そこでも
妥当に思われるのは法曹関係者などから任命
するようなことになってしまうだろうし、そ
れも試験によって選抜された特権的な役職の
経験者となるわけで、大した経歴もない普通
の一般人がなれるような役職ではなく、能力
的にも普通の一般人ができる役職とも思われ
ないわけだ。だから民主主義的な政治体制を
実現させるには、大多数の民衆が信頼できる
人をそういった特別な役職に就けるしかない
わけだが、何を持って信頼できる基準とする
かも、単純で統一的なものとはなり難く、そ
の場の情勢に応じて信頼度も変動してくると、
基準そのものが定まらなくなってくるのでは
ないか。

 議会などの公的な場で何らかの決まり事を
定めるにしても、諸般の事情から善悪が交錯
する面があると一概には決められず、そうい
った定まらない面では、その場の状況に応じ
てその時々で異なる対応が迫られるだろうし、
また関係する方面で折り合いがついて、いっ
たん定めた決まりについても、状況の変化に
応じて折り合いがつかなくなってくると、そ
れについても随時見直しを迫られるだろうし、
そういったことの積み重ねによって社会情勢
を最適に保つことができるかもしれないのだ
が、それもその場限りの暫定的なものにしか
ならないのかもしれないし、絶えずそれが誰
にとって最適なのかを考えなければならない
が、そんなふうにして法律や制度などの面で
充実を図る以前に、そこで暮らして生活して
いる人々の意識が、公的な活動に関心がない
と、そういう成り行きに持っていくのは難し
いだろうし、またそうしたことに関心を向け
させようとして、いくら啓蒙活動を試みても、
人々に経済的な余裕がないと、そういった分
野には関心を持てないだろうし、逆にそうい
った特定の方面で不利益を受けていると、そ
のことだけに関心があって、他のことには無
関心となってしまうわけだが、実際に家族を
養うために仕事に追われる日々を過ごしてい
れば、公的な行事や政治的な集会などにも参
加する余裕などないわけだが、また経済的に
余裕が出てくると同時に時間的にも余裕が出
てきて、暇をもてあますような身分ともなれ
ば、今度は趣味や娯楽に関心を向けるから、
やはりそういう方面がなおざりになってしま
うわけで、さらに暇がなくても政治などに関
心を持っていて、それに関する知識や情報を
得ようとして、メディアなどから知りたい情
報を収集しようとすると、その前には特定の
主義主張に意図的に誘導しようとするメディ
アが待ち構えていて、そこから流される安易
なデマを信じたり、ポピュリズム的な煽動に
よって偏った知識を脳にインプットされてし
まう危険性も出てくるだろうし、その際に踏
まえておかなければならないことは、それら
の主義主張の中で喧伝される政治活動によっ
て成し遂げなければならないことが、結局誰
を利することになるのかを考えてみなければ
ならないだろうし、たとえそれが国を利する
ことでも、また企業を利することであっても、
その中で暮らしている一般の民衆を利するこ
とにはならないかもしれないし、一般の民衆
の中でも特定の階層を利することが、別の階
層には不利益をもたらすことになるのかもし
れないし、果たしてそうした利益誘導のよう
な行為が、そこで暮らす人々のためになって
いるかというと、たとえ多少の金銭的な利益
がもたらされるとしても、その内容によって
は人心が乱れて世の中が荒廃するかもしれな
いし、そうしたことを考えていくと、何か一
つのことが良くなるような主張というのは、
そういう主張を突き詰めていくと、それとは
別のことが悪くなる可能性があるわけで、そ
うやって世の中では様々な物事が連動して作
用し合い影響し合っていて、単純な主張を真
に受けると、それ以外の方面への作用や影響
を考慮できなくなってくるだろうし、そうい
う意味でメディアや政治勢力が特定の問題に
人々の関心を誘導して、それだけのことに関
して賛否を問うような選択を提示してくると、
何かそこにそれとは別の方面で触れられたく
ない都合の悪い事情を抱えていて、それを意
図的に隠している可能性があるわけで、だか
らそういう特定の事案について煽り立てをや
ってくるメディアや政治勢力などは信用しな
い方がいいだろうし、特にそれに関連して敵
対する他のメディアや政治勢力などを攻撃し
ている場合には、なおのことそうした面で都
合の悪い事情を隠している場合が多いわけだ
から、そういう煽動に接したら、まずはそう
いう煽動を行なっている勢力にとっての都合
の悪い事情を考えてみるべきだろうし、そう
やって絶えず良い面と悪い面の両方面から両
義的かつ複合的に物事を思考することが、そ
れなりにバランスのとれた現状認識に至るに
は必要なことなのではないか。そして自分や
自分が支持している勢力が公的な政治領域で
主導権を握ったところで、それによって不利
益を被る人や勢力が出てくるようなことにな
れば、それが将来に禍根を残すことにもなる
わけで、そういう面も考慮してみる必要もあ
るのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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