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彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2018.8.22 「不足と過剰から生じる不条理」

2018/08/23

 政府が国内の経済を活性化させようとして
実施する政策は、大抵は中央銀行の恣意的な
市場への介入と連動して行われてきたのかも
しれないが、もちろんそれによって目論見通
りに経済が活性化したかというと、株価や為
替相場などが操作された以外で、その恣意的
な操作や誘導によって影響を受けた分野以外
では、特に何がどうなったわけでもないのか
もしれないが、それ以前に政策がうまくいく
いかないの基準というのが曖昧なのかもしれ
ないし、それでも政府に関わってきた政治家
や政党の側の政治宣伝としては、結果がどう
なろうと、普通に自分たちが推進してきた政
策によって経済の活性化に成功したと宣伝す
る以外にはあり得ないだろうし、今までに経
済政策の失敗を率直に認めた政治勢力や行政
機構も皆無なのかもしれないし、そういうの
は外部からの指摘として、うまくいっていな
いと指摘される成り行きとなるわけだろうし、
もちろん政府寄りのマスメディアではいつも
政府の政策がうまくいっていると宣伝するわ
けだから、メディア上で政府の政策がうまく
いっていないと指摘するのは、それだけで政
府に対する批判勢力だとみなされてしまうだ
ろうし、そういう意味で同時代的にはなかな
か客観的に評価できないのかもしれないし、
だいぶ時間が経ってからでないと、それなり
に信用できる評価は出せないのかもしれず、
実際に経済政策がうまくいっていないことが
明らかになるのは、財政破綻や債務超過や株
価や為替などの暴落が起こって、それに連動
して実体経済が手の施しようのない程に悪化
してみないことには、またそれによって政権
交代でも起こらない限りは、政策の破綻や失
敗が広く世に知れ渡るには至らないだろうし、
とにかく同一の政権が延々と続いている現状
があれば、それが民主的な政治制度の中でそ
うなっているのなら、少なくとも政府の政策
に対する民衆の支持がそれなりにあるとみな
して構わないだろうし、また政策を批判する
勢力が議会内やメディア上で少数派に留まっ
ている限りは、やはり政府の経済政策が完全
に破綻しているわけでもないことを示してい
るのではないか。だからと言って批判してい
る人たちがあきらめるわけでもなく、実際に
中央銀行が金融機関への貸出金利をほとんど
ゼロに据え置いたり、場合によっては金融機
関の当座預金の金利を一時的にマイナスにし
たりしながら、その一方で株や債券などを公
的な資金で買い支えるような行為自体が、不
自然さへの疑念を拭えないわけで、そんなこ
とを延々と継続していること自体が、経済が
うまくいっていない証拠でもあり、それを批
判しないで何を批判するのかとなるのだろう
が、もちろんそうであっても現状の実体経済
の中では民間企業の賃金が上がらない程度の
ことであり、一方で失業率が低く推移してい
て雇用が守られている限りで、そんな状態を
どう評価するかは微妙になってくるのかもし
れず、当初の公約であるインフレ目標を達成
できていないことや、世の中に蔓延する貧富
の格差などの方面から、批判しようと思えば
いくらでも批判できるとしても、多くの人が
悲惨な思いをしている感覚というわけでもな
いだろうし、要するにそうしたはっきりしな
い面での判断停止状態が長引いてしまって、
それに関して感覚が麻痺しているのかもしれ
ず、現状が異常な状態だとしても、それが取
り立てて騒ぎ立てることでもなく、一応はそ
こで何らかの均衡が保たれているわけだろう
し、急激な変動が起こりづらい状況である限
りで、多くの人が平静を保っていることは確
からしく、それが世の中の現状が維持されて
いることを示しているわけで、現状が維持さ
れているのだから、そんな現状に対する批判
がインパクトを持ち得ないのも頷けるし、そ
れに納得がいかないのは、これまでも延々と
批判し続けてきて今や少数派になってしまっ
た人たちの方であり、実際におかしな状況が
もたらされているのに、しかもそれを批判す
るのが当然だと思われるのに、実際に批判し
たからといって現状の何が変わるわけでもな
く、延々と批判し続けている状況に変わりな
く、もはやそんな状態が慢性化しているわけ
だから、破綻が目前に迫っているとは到底実
感できないわけで、逆にこれからも延々とこ
のままではないかと恐れているのかもしれな
いし、実際にそんな恐れている事態をひしひ
しと身に染みて感じている人も多いのかもし
れない。

 果たして破綻が思いがけず突然にやってく
るのだろうか。それは実際に起こってみない
ことにはわからないのであり、起こるまでは
延々と同じような状態が続いていくとしたら、
ではなぜあるとき突然に破綻するのかといえ
ば、単に気づけないということでしかないの
かもしれないが、またいったん気づいてしま
うとあっという間に現状を維持している勢力
が信用を失うから、それが破綻をもたらすの
かもしれないが、そうであるなら現状で維持
されている信用が保たれている限りで破綻し
ないのかもしれず、そういうのはある程度は
世論誘導などによって可能なのかもしれない
し、すでに世の中の人々の間で、そうした信
用に対する感覚の麻痺が慢性化している状態
ならば、いつまでも信用が維持される可能性
もあるのかもしれないが、だからこそそれま
での常識で考えればあり得ないような市場操
作がまかり通っているわけで、それも一国に
限ったことではなく、世界的な規模でそれが
行われているとすれば、そこに国家間の連携
も成り立っているはずなのだろうが、それも
明確な連携などではなく、その場の空気を読
むような以心伝心のような曖昧な連帯を共有
しつつも、現状がかつてない異常事態である
ことは、多くの識者が認識しているとしても、
誰かがはっきりと言いださない限りは何も起
こらず、また何も起こらないことによって利
益を得ている人たちにとっては、このままで
いた方がいいわけで、このまま王様が裸だと
言えない空気が世界中を支配していれば、そ
れなりに現状が維持されていくのかもしれな
いが、例えば意外にそうしたことに無頓着な
のが、現状の中で最も有力な国の大統領であ
ったりするわけで、その空気を読めない大統
領によって小波乱が巻き起されている気もし
ないではないが、現状では裸の王様という話
の中で登場する王様が何を指すのかもよくわ
かっていないのかもしれないし、案外資本主
義という金銭的な幻想を引き起こす現象が、
物事の本質なのではなく、ただ人が必要とす
る以上の物や情報やサービスを過剰にもたら
す過程こそが物事の本質を構成していて、そ
うした行為を駆動させる引き金となっている
のが金銭的な豊かさへの幻想であり、その引
き金の強弱をいくら調整しても、物や情報や
サービスを商品として生産させて流通させて
消費させる一連の動作を止めることはできな
いわけで、それが止まってしまったら困るの
は、それに依存して生活している人たちや、
それらの人たちを構成員として利用しながら
組織的な動作を行なっている企業や政府など
の各種団体なのかもしれないが、個々の企業
などの動作が止まることはよくあるわけで、
実際に事業が破綻して継続が不可能になれば、
確かに企業は潰れるわけだが、そこに政府が
絡んでくると、潰れてしまっては困るような
大企業は潰さないような配慮がされるだろう
し、当の政府もいくら債務超過となって財政
破綻しようと、他の国々との相互依存関係が
あると、やはり潰さないような配慮がされる
わけで、そうした成り行きのおおもとの前提
としては、人が生きていくのに必要な物や情
報やサービスを、人が生きている限りは生産
して流通させて消費するような成り行きが生
じているわけで、それが人が生きている現実
そのものでもあるわけだが、その過程におい
て金銭的な欲望によって、必要以上の物や情
報やサービスがもたらされている現実も一方
ではあって、それらが必要以上に溜まり過ぎ
ると、商品としては売れ残って、それらの過
程が一時的に停滞してしまうわけで、結局そ
れは足りないというよりは余ってしまうから
おかしくなるのだろうし、なぜ余ってしまう
のかといえば過剰に生産するからで、もちろ
ん流通が停滞すると必要なところに届かずに
不足するわけだが、それは流通させると値崩
れして損失が出てしまうから意図的に停滞さ
せるわけで、たとえそういう理由で一部では
不足しているとしても、全体としてはなお余
っていて、しかも余った商品を廃棄するよう
な事態にもなっていて、逆に不足していると
ころへ余った物資を無償で届けるようなこと
をやってしまうと、それではますます商品が
売れなくなって金銭的な損失が生じてしまう
から、むしろ廃棄してしまった方が損失を最
小限に抑えられるから、そうした不条理な事
態にもなっているわけだが、結局はそうした
より多くの金銭を得るための幻想が、そうし
た困った事態をもたらしているに過ぎず、そ
うなっている時点で人が生きていく上では本
質から外れた要因が、人々に欲望と苦しみを
与えつつも、人々をそうした活動へと駆り立
てているのだから、そんな活動から不条理な
事態が生じないはずがないわけだが、そうし
た活動の主体となっている企業や政府も、自
らの活動を完全にはコントロールできていな
いから、そこから困った事態が引き起こされ
るわけで、そうした困った事態を招いてもな
お、絶えずそうした事態に対応するような活
動を模索し続けているのではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
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