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彼の声 2018.4.16 「独自性や特殊性の宣伝」

2018/04/16

 人がやっていることは、他の人がやってい
ることと比べると何か違いがあって、それが
興味深く思われるなら、その違いが思考の対
象にもなるだろうし、なぜ他人と違うことを
やっているのか、その理由や原因を考察した
り想像して、そこから人の様々な行為に関す
る法則のようなものが導き出されるなら、考
察してみた甲斐もあったと言えるだろうが、
実際にはそこに偶然的な要素も関わってくる
から、あまりはっきりした結論には至らない
のかもしれず、またたとえそこで法則のよう
なものを見つけたとしても、なるほどそこに
は当てはまるかもしれないが、別の行為には
当てはまらなければ、当てはまるものと当て
はまらないものがあるということ自体も、比
較することから導き出された違いとなるわけ
で、そうした違いを強調することによって、
そこで行われていることの独自性や特殊性な
どを導き出せれば、そうした行為によって何
らかの利益を得られている人にとって、その
独自性や特殊性のおかげで利益を得られてい
るという論理が成り立ち、そうであるなら是
が非にも、そうした独自性や特殊性を守らな
ければならないことにもなるだろうし、そう
いう面では他のとの違いを強調することにも
それなりのメリットがあるように思われるだ
ろうが、その一方で他と同じようなことをや
っている人には、他との違いを強調するわけ
にはいかないにしても、他の人も同じような
ことをやっている分、安心感を得られるので
はないか。また他も同じようなことをやって
いるわけだから、自分のやっていることがそ
れほど間違っているとは思えないだろうし、
他の人が利益を得られているなら、自分も利
益を得られるかもしれないと思われるだろう
し、そうやって多くの人が同じようなことを
やり始めると、そういう行為が世の中で流行
ることになって、そんな流行現象の中で利益
にありつける人もそれなりにいるようなら、
少なくともそれが経済活動としても成り立っ
ていることになるのではないか。

 それに関して普通はやっていることの独自
性を強調しつつも、それが他と同じような強
調の仕方になると、その独自性を強調する行
為自体が世の中で流行っていることにもなる
のかもしれず、他の人も同じようにやってい
ることの独自性を強調しているから、自身が
やっている独自性の強調もそれほど間違って
はないと思われるだろうし、さらにそうした
独自性を強調する行為から何らかの利益を得
られる成り行きがあれば、利益を求めて他の
大勢の人たちもやっていることの独自性を強
調したがるかもしれないが、そんなことをや
っていること自体が、他の人と同じような行
為にしかならないわけだから、独自でも何で
もないということになってしまうわけで、な
ぜそうなってしまうのかというと、実際に他
人と違うことをやっている人は、そのやって
いる行為そのものに関して他とは違うことを
やっているのであり、それとは違ってやって
いることの独自性を強調したがるのは、別に
独自でも何でもなく、他の誰もがやっている
ことであって、要するに他と違うことをやっ
ていることを宣伝しているに過ぎず、宣伝す
ることにメリットがあれば、他の人たちも同
じようにやっていることを宣伝したがるだろ
うが、宣伝していること自体ではなく、宣伝
している内容である行為が他とは違うのあり、
しかもそれが他の人にとっては興味深く思わ
れるのなら、今度は率先して興味深く思われ
るようなことを宣伝したがるだろうし、世の
中で行われている様々な行為を比較して、そ
れらの中で何が興味深く思われるのかを調査
すれば、その調査結果が宣伝に役立つだろう
し、結果的に興味深く思われる行為を分析し
て、その傾向に合致するような行為を積極的
に宣伝すれば、それが世の中の人々の興味を
惹いて、結果的に興味深く思われる行為を宣
伝することが流行るのではないか。つまりそ
の国や地域で行われている独自な行為や特殊
な行為を宣伝することが流行るわけで、宣伝
していること自体は独自でも特殊でもなく、
広く世の中で行われている行為となるわけだ。

 その辺の違いがごっちゃになっていると、
それが大きな勘違いの原因ともなるのかもし
れず、独自で特殊なことをやっている人たち
とそれを宣伝している人たちとでは利害が一
致しない場合があって、宣伝によって宣伝対
象に対する誤解や偏見が生まれるとすれば、
それが弊害となる可能性が出てくるわけで、
それらの行為とは無関係な人たちが宣伝を真
に受けて幻想を抱いてしまうと、実際に行わ
れていることとの間に落差も生じるだろうし、
それがそれらの行為に関する誤った情報とも
なるわけで、宣伝による誇張表現によって行
為自体が世間に正確に伝わらなくなると、か
えって幻滅さえも伴ってくるかもしれないし、
やっている人たちが気を利かせて宣伝に合わ
せようとすれば、やっていることが変質した
り歪んだりして、うまくいかなくなってしま
う事態も起こるかもしれないし、そうなって
しまう時点で宣伝から何らかの影響を被って
いるわけだが、それでも宣伝から経済的な利
益を得られるなら宣伝しないわけにはいかな
いだろうし、またそうした宣伝によってそれ
らの行為の独自性や特殊性が薄められるよう
なら、行為の独自性や特殊性を宣伝すること
自体が逆効果となるのかもしれないが、それ
らの行為が広く世の中に知れ渡るに従って、
誤解や偏見や幻想を伴うにしても、それらの
行為に対する理解も深まり、そうなるとそれ
らの行為と同じようなことが他の国や地域で
も行われていることに気づいてしまう可能性
まで出てくるわけで、結局人のやっているこ
とにはある程度は共通の要素があって、地域
的な独自性や特殊性にしても、歴史を紐解い
てみれば、よその地域から伝播してきた経緯
も発見されたりして、例えば人が話したり書
いたりする言語にはインドヨーロッパ語族の
ように文法的な共通性があって、完全に独自
で特殊な行為などあり得ないことが証明され
てしまうのかもしれず、そうだとすると今度
はそれらの行為の中で強調される独自性や特
殊性自体が誤解や偏見や幻想でしかなかった
ことになってしまうわけで、結局は宣伝自体
がやぶ蛇になってしまって、他と同じような
ことをやっているなら、別にそれが興味深い
対象ではなくなってしまうわけで、そうなる
宣伝が逆効果となってしまったことにもなる
のではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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