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彼の声 2018.4.15 「普遍的な価値」

2018/04/15

 人が社会の中で守り従うべき普遍的な価値
とは何だろうか。少なくとも人それぞれで価
値観が異なれば価値に普遍性など伴わないの
かもしれず、そこで何を重視するのかは各人
が行なっている活動の内容にもよるだろうし、
各人のやっていることが異なれば、その中で
重視することも異なり、それらは全て相対的
な価値しかないのかもしれないが、そうであ
るとしてもその中に何か共通の価値が含まれ
ているとすれば、それは各人が行う共通の動
作から求まるようなことかもしれず、それに
関してまず思い浮かぶのが、経済活動から生
じる金銭的な価値だろうし、それは商品の売
買からもたらされる利益であるわけだが、売
買以外でも徴税によって納める金銭にも価値
が生じているだろうし、そういう意味で金銭
的な価値には普遍性があるように思われるだ
ろうが、物事の全てを金銭的な価値によって
測ることはできないだろうし、例外があれば
金銭的な価値には普遍性がないと言えるのか
もしれないが、それも各人によって異なるの
かもしれず、全ての物事を金銭的な尺度で捉
えている人がいれば、その人にとっては金銭
的な価値には普遍性があることになるだろう
し、またその一方で金で買えないものがある
と主張する人にとっては、金銭的な価値に普
遍性があるわけではないことになるだろうし、
どのような価値に普遍性を見出すかも、人そ
れぞれで異なるとすれば、価値自体に普遍性
などないと言えてしまえるのかもしれないが、
そもそも社会の中で普遍的な価値を守り従う
必要があるのかというと、その人の都合で普
遍的に思われる価値よりは特殊な価値の方を
重視する場合もあるだろうし、そうであるな
ら物事を取り巻く環境下での大前提として、
必ずしも普遍的な価値を守り従わなくてもい
いということになれば、普遍性自体には何の
価値もないということになってしまうのかも
しれないが、果たしてそれも人それぞれで異
なるとみなしてしまうと、ではなぜ人々は共
通の法律を守り制度に従い、また同じ生活習
慣からもたらされる慣習に従っているのかと
いうことになるわけだが、とりあえず制度や
慣習には普遍性があるわけでもないだろうし、
実際に国や地域が異なれば制度や慣習も変わ
ってくるわけだが、では制度や慣習がそうで
はないとすると、普遍的な価値とは具体的に
何から生じるのかということにもなるわけだ
が、たぶんそれははっきりとは定まらないも
のの、やはり人が物事の普遍性に直面するこ
とはあるのかもしれず、しかも必ずしも人が
守ったり従っているわけではない物事に普遍
性が宿っている場合があり、それは制度や慣
習の限界に直面する時に現れて、何らかの事
情でそれを守れなくなったり、それに従えな
くなったりした時に、そうした制度や慣習に
逆らってまでやらなければならない行為がも
たらされるわけだ。

 例えば法律を守れなくなった時に行うのは
犯罪行為だろうし、個々の犯罪にはそれを行
うに至る特殊な事情が絡んでいるのだろうが、
法律を破るという行為自体には普遍性がある
のかもしれず、法律が制定されていること自
体が違法行為が行われる可能性を生じさせ、
法律には違反がつきものだという実態は、犯
罪に普遍的な価値をもたらしているのではな
いか。もちろんそれは普通の感覚からすると
否定的な価値であるわけだが、価値であるこ
とには変わりなく、いつの時代でも犯罪者に
は普遍的な魅力が備わっているのではないか。
また経済的な商慣習である売買には詐欺行為
がつきものだろうし、やはりそれも犯罪が普
遍性を示している例となるわけだが、そうし
た否定的な普遍性ばかりでなく、肯定的な普
遍性があるのかというと、例えば暴力には否
定的な普遍性があるだろうが、それに対抗す
るやり方として非暴力という活動もあるだろ
うし、それが非暴力運動として大衆レベルで
広範な支持を得られれば肯定的な普遍性を実
現していると言えるだろうし、そこでは暴力
に対する非暴力が普遍的な価値を担っている
ことになるのではないか。また貧しい人々に
対する慈善活動なども、慈善団体が無料で施
しを与えるような活動をしていれば、そこで
は売買という有料の行為に対して無料の奉仕
活動が肯定的な普遍性を示すだろうし、実際
に奉仕活動を行なっている人々には、そうし
た活動には普遍的な価値があると思われるの
ではないか。結局そうした行為や活動は、普
段行われている行為に逆らうような性質があ
るわけで、そうした活動を行うことによって、
普段行われている行為に限界があることが明
らかとなるわけで、そういう意味では普段行
われている行為を補完するような活動だとも
言えるのかもしれず、それだけではうまくい
かないからそれを補うような活動が行われる
わけで、そのような活動も含めなければ普遍
的な価値が生じないのだとすると、人が社会
の中で守り従うべき普遍的な価値とは、常に
両義的な性質のものなのかもしれないし、普
遍的な価値とはそれだけで間に合うような単
純なものではなく、必ずそれとともにそれに
逆らうような行為を誘発する性質があり、そ
うした価値に逆らうような価値も含んだ形態
を構成していて、両者が互いに作用を及ぼし
合っている限りで価値を担うのかもしれず、
少なくともそれだけ守り従っていればいいよ
うなものではなく、絶えずその場の状況に合
わせてそれを行うとともに、場合によっては
それに逆らうようなことも行わなければなら
ず、それを行うこととそれに逆らうことを同
時に行うような成り行きにもなるかもしれな
いし、それではやっていることの整合性がと
れなくなってしまうかもしれないが、実際に
両方ともに必要な場合があるわけだから、片
方だけ推進するようなことはやるべきではな
いのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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