文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2018.4.12 「目的の遂行」

2018/04/12

 目的は人を単純な動作へと導くが、目的だ
けがその人の動作の全てではなく、他の動作
も行なっている限りで、目的から外れる可能
性があるわけで、目的がなくても生きていけ
るし、そうであるなら目的がその人にとって
の最優先事項とはならない場合もあるだろう
し、また目的を遂行している途中で思わぬ紆
余曲折に巻き込まれて、当初の目的を見失っ
てしまう場合もあるだろうし、実際にそうな
ってしまうと、場合によっては目的を軽視す
ることもできるかもしれないが、それでも一
応は目的を設定しないと、改まっては何をや
る気にもなれないだろうし、とりあえず何か
をやるための方便として目的を設定して、そ
れに向かって努力するような成り行きの中で、
何かをやっている状況が構成されることが多
いのではないか。また困難に思われるような
ことをやるには、それをやることを目的とし
ないと、わざわざやる気にはならないだろう
し、躊躇ったり怖気づいている自らを奮い立
たせる意味で、それをやることを目的に設定
して、意識してそれをやるように仕向けてい
るわけで、そういう意味で目的というのは、
それを達成することが困難だからこそ、あえ
て目的を設けてそれを自らにやらせようとす
るわけで、それ自体はただ目的を遂行すると
いう単純な動作を目指すわけだが、それをや
るに至る思惑としては、そこに至るまでに躊
躇いや戸惑いや逡巡を伴っているわけで、結
果的には単純な動作を目指すにしても、途中
で迷いを振り切るための精神力を必要とする
限りで、様々な邪念や否定的な感情の発露を
乗り越えなければならず、また他にも外部か
らの作用も入り込んできてうまくいかなくな
る場合もあるだろうし、そういう意味では単
純な動作とはならずに、気の迷いに悩まされ
るような紆余曲折を伴いながらも、初志を貫
徹するには常に様々な困難に直面することに
なるわけだ。

 ではなぜそうした目的が設定されるのかと
いえば、意識が現状のままでいることをよし
としないわけで、そこで現状から離脱するた
めに目的を見出そうとするとわけだが、逆に
現状の維持が目的とはならない理由は、すで
にそこに現状があるわけで、その現状が変化
しようとしていれば、現状を維持するために
変化を抑えるという目的が生まれるかもしれ
ないが、そのままの現状を保つ上で何も必要
でなければ、当然目的も必要ではなくなるわ
けで、だからそこに目的が生じているとすれ
ば、絶えず現状に何かを付け加えようとする
動作になるわけで、その何かを付け加えるこ
とが目的となるわけだ。そしてその何かを付
け加えることに対しては、必ずそれを阻む要
因があるわけで、現状でうまくいっているこ
とから恩恵を受けている人たちもいるだろう
し、そこに余分な何かが付け加えられてしま
うと、それによって現状を支えている均衡状
態が崩れてしまって、うまくいくものもいか
なくなってしまう可能性が出てくるわけで、
だからそれを阻止しようとする作用が働くの
は当然で、そうなるとただでさえ困難な目的
の遂行が、より一層の困難に直面することに
なるのではないか。ではなぜあえて困難な目
的をやり遂げようとするのかといえば、やは
り現状に不満があるからだろうし、そうした
不満が生じている要因としては、現状の中で
利害関係が生じていて、そこから利益を得て
いる人たちがいる一方で、利益を得られない
か逆に損害を被っている人たちもいて、そう
した現状の中で不利益を被っている人たちに
目的が生じるわけで、その目的とは現状を自
分たちが利益を得られるような状態に作り変
えることであり、そのような目的が現状の中
で遂行されると、今度は現状の中で利益を得
られている人たちが利益を得られなくなるこ
とを恐れて、そのような目的の遂行を阻止し
ようとするわけだ。

 そうなるとそこで必然的に争いが起こるの
だろうが、その争いにも様々な状態があるだ
ろうし、全面的な武力衝突からルールに則っ
たゲーム的な性格のものまで、その場の状況
の程度に応じて争いの形態も変わってくるの
だろうが、中には争わない方が双方にとって
メリットが大きければ、交渉や取引によって
妥協が図られる場合もあるわけで、争ってい
る間にも交渉や取引が断続的に行われている
場合もあるだろうし、そういう場合は部分的
に争いながらも、部分的には交渉や取引によ
って妥協が図られて、その硬軟両面で事が進
行している中でも、絶えず相手の隙を伺って、
有利となる見込みがあれば争いを拡大させる
し、また不利になれば争いを中断して、交渉
や取引を持ちかけるような成り行きともなる
だろうし、それは争っている双方で絶えず腹
の探り合いをやっている状況だとも言えるの
ではないか。しかしそうなっているとしても、
争っている途中から双方ともに当初の目的が
見失われて、目的よりは現状の中でいかに自
分の陣営に有利な状況を築くかに、やってい
ることの重点が移ってくるだろうし、しかも
そんなことをやっているうちに、双方ともに
疲弊してくると、それらの勢力の隙を突いて、
漁夫の利を狙って第三の勢力が台頭してくる
ような事態を招いて、その結果状況が当初の
勢力関係から様変わりすれば、結局は目的の
遂行が思わぬ結果をもたらしたことにもなる
わけで、それ以前の状況の中では誰がそれを
狙っていたわけではないとしても、状況の推
移がそれに応じた成り行きをもたらして、目
的とは違う動作を誘発して、誰もが思っても
みなかった状況をもたらすわけで、誰もそう
なることを目指していなくても、そうなって
しまう可能性があるわけだから、やる前から
困難に思われるようなことも、実際にやって
みれば、とりあえず何らかの結果がもたらさ
れることは確かかもしれず、それが当初に抱
いていた期待とはだいぶ違う結果であっても、
少なくともやる前とは違う状況をもたらすこ
とができれば、それが何らかの成果だとみな
しても構わないだろうし、やってみた甲斐が
あったと思っておいた方が良さそうだ。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。