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彼の声 2018.4.8 「管理運営する側の権限」

2018/04/08

 国という存在に関して何が国を統治してい
るかといえば、普通に考えれば政府が国を統
治しているわけだが、その中でも行政と司法
と立法の三権に分かれていて、これも通常で
は三権が分立していることが望ましく、それ
ぞれが持っている権力の乱用を防ぐために、
三権が相互に力を及ぼし合って権限が一極集
中しないような仕組みになっているわけだが、
その中で立法機関としての議会の中で主導権
を握っているのは、議員の集団として勢力を
形成している政党であるだろうし、また議会
の多数派を構成する政党が政権政党となって、
そこから行政の長である大統領や首相を出す
ことが多いわけだが、国の名目上の主権者で
ある国民の中から選挙によって議会の議員が
選ばれて、議院内閣制であれば議会で多数派
を構成する政党が内閣を作って、そこから首
相をはじめとする行政機構の各省庁の大臣な
どを議員が務めることになり、また大統領制
であれば直接国民が選挙で大統領を選んで、
大統領が閣僚を指名して政府を構成するわけ
だが、そうなると大統領制であっても議院内
閣制であっても、立法機関である議会と行政
機関である政府の両方で、政党が主導権を握
ることになるわけで、三権の中の二つを政党
が手中に収めることとなり、また残った司法
も行政との結びつきが強く、国によってはな
かなか独立した機関として機能しない場合も
あるわけで、そうなってしまうと三権分立が
保てなくなってくるわけだが、三権分立状態
が原則としては望ましいにしても、国民の意
向を反映した政党に権限が集中しているので
あれば、それが民主的な政治体制を保ってい
れば取り立てて問題はないかもしれないが、
行政には集団的な組織形態である官僚機構が
構成されていて、また政党も同じように集団
的な組織形態となっていて、それらが集団と
しての利益を追求し始めると、国民の意向と
は異なる意向が形成されてくるわけで、また
国民の意向というのも、何か特定のまとまり
のあるはっきりした中身を持っているわけで
もない場合があるだろうし、それについては
マスメディアなどが実施する世論調査によっ
て、政府や政党などの支持率やその政策に関
して賛成している割合や反対している割合が
示されることもあるわけだが、果たしてそれ
が国民の意向だと言えるのか、あるいはそれ
を反映した統計的な数値なのかについては、
そうだとみなすこともできないわけではない
だろうし、概ねそれで構わないのかもしれな
いが、それの何が問題かというと、集団的な
組織形態を伴った政党や行政の官僚機構やマ
スメディアなどが、それぞれに集団としての
利益を追求する上で、互いに連携することに
メリットが見出されてしまうわけで、またそ
れが連携よりはさらに繋がりが深まった形態
として癒着することがあるわけで、そしてそ
れらに加えて政党などを介して行政と関係を
深めようとする民間の企業なども連携を深め
てくると、公共の資産を持っている国をそれ
らの集団的な組織形態が食い物にしてしまう
ような事態が生じてきて、その結果として国
の財政赤字が取り返しのつかないほど膨張し
てしまう可能性が出てくるわけだ。

 国を食い物にしているのは何もそれらの集
団的な組織形態だけではなく、福祉などの公
共サービスを望む国民自身が国を食い物にし
ているのではないかという疑問も抱かれてし
まうわけだが、それに関しては社会は様々な
制度によって成り立っていて、それは公的な
制度から民間の企業が運営する制度まで様々
な種類があって、それらが競合しつつも複雑
に関係し合っている面もあるわけだが、普通
に考えてそれらの制度を管理運営しているの
が、行政や政党やマスメディアやその他の企
業である場合が多いわけで、制度を管理運営
するということはその利用者から運営に必要
な手数料などを徴収しながら管理運営してい
るわけで、公的な制度は税収や公債などで賄
われていて、企業が管理運営している制度は
その制度に特有なサービスを提供して料金を
徴収しているわけで、いずれにしても利用者
から金銭を徴収している実態があり、制度の
主導権は利用者よりも制度を管理運営してい
る側にあることははっきりしていて、そして
公的な制度の利用者が国民であるとすれば、
その制度を管理運営しているのは行政となる
わけで、そうであるとすれば制度に関して主
導権を握っているのが行政であることもはっ
きりしているわけで、しかも現状が三権分立
ではなく三権癒着状態にあるとすれば、行政
に対するチェック機能が果たされていないこ
とも予想され、その結果として国の財政赤字
が取り返しのつかないほどの膨張を招いてし
まっていると考えられてしまうのだが、それ
が構造的な制度の欠陥が原因でそうなってい
るとしても、少なくとも制度の利用者よりは
管理運営している側がどうにかしなければな
らない問題であることは間違いないだろうし、
そうなると行政をチェックする役割となるの
は立法機関である議会となるだろうし、議会
が行政の機構を改革するための法律を成立さ
せて、それを政府に実行させればいいのだろ
うが、議会と政府で主導権を握っている政党
にそれができるかというと、現状ではそれが
できていないということになるだろうし、で
はそれができない政党を誰が支持しているの
かというと、国民が支持していることになっ
ているわけだから、現状が憂慮すべき事態で
あるならそうなっている責任は誰にあるのか
といえば、回り回って国民に責任があること
になってしまうわけだが、もちろん現状が憂
慮すべき事態ではないと思っている世論が大
勢となっているなら、国民の大部分はそれは
杞憂に過ぎないと思っていることになるのか
もしれないが、その辺が微妙なところだろう
し、確かに制度的には国民の支持を得て特定
の政党が政権を担っていることになっている
のだろうが、その制度を管理運営している行
政に主導権があるとすると、制度を利用して
いる国民に果たして制度を管理運営している
行政をコントロールすることができるのかと
いう疑問が湧いてくるのだが、制度の規定で
はそういう内容になっているとしても、その
制度を運営している側が主導権を握っている
わけだから、簡単に言えば運営次第でいくら
でもイカサマができる可能性があるわけで、
そういうことを考慮すれば制度の利用者に過
ぎない国民にはどうすることもできないのか
もしれず、ならば国民が制度を管理運営する
制度にすればいいということになるのかもし
れないが、公的な制度の全てを直接民主主義
の管理下に置くことは原理的に無理なのでは
ないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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