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彼の声

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彼の声 2018.4.5 「機械の機能」

2018/04/05

 世の中で人の活動を規制する決まり事に関
して制度と慣習があるが、制度はそれが公的
な制度であれば、法律によってその仕組みや
機能や動作が規定されていて、民間の企業な
どが管理運営している制度でも、その利用に
あたって守るべき規約などを定めて、それに
同意しないと制度を利用できないようになっ
ているし、そこでの決まり事は法律や規約な
どによって文章で示されていることが多いが、
それが慣習となると、普通は文章でははっき
りとは示されておらず、暗黙の了解事項とし
てその地域の住民などが日常の立ち振る舞い
として、同じようなことを行なっている状況
があるわけで、それが生活習慣として特定の
地域社会や特定の集団の中に根付いているわ
けだが、それらに加えて人の活動を規制する
ものとして見過ごされがちなのが機械や道具
であり、普通それは人の活動に役立てるため
に出現したものであり、実際に道具を活用す
ることによって人類は文明を築いてきたわけ
だが、特定の道具を使うことによって誰もが
同じ動作を行うことは確かで、厳密に言えば
道具を使う動作が同じ動作になるわけだが、
それは使う目的が同じだから同じ動作をもた
らすことが多くなるのであり、そうなると慣
習の中でも同じ道具を使って同じことをやる
成り行きも生じるだろうし、またそれが制度
になると道具とともに機械を使う場合も出て
くるだろうし、道具にしても機械にしてもそ
れを使って誰もが同じ目的で同じことをやろ
うとするから、それが慣習に結びついたり制
度の中で使われることにもなるわけだ。そし
て現代のような産業社会をもたらしたのは機
械の使用によるところが大きいだろうし、産
業と呼ばれる形態はほとんど全てが機械を使
った活動になるわけで、それは物や情報やサ
ービスなどの生産と流通と販売と消費に関係
する活動になるだろうし、その中で機械はな
くてはならない操作物となっているわけだが、
機械そのものが一つまたは複数のシステムを
内蔵していて、その中で仕事を行なっている
わけだが、それが大掛かりなものとなると設
備と呼ばれて建造物の一種にもなるわけで、
人が人力で行う仕事を機械が人力よりもはる
かに効率的に行うから、機械が人手に代わっ
て使われるようになり、さらに人ができない
ことまで機械ができるようになったおかげで、
人類の文明が飛躍的に進歩したようにも感じ
られるわけだが、それを実現した機械の技術
革新は科学技術と呼ばれる分野が担ってきた
成果であり、そうした技術革新の成果によっ
て人々の生活も、ほんの数百年前からは想像
もつかなかったような変貌を遂げていて、今
後の世界も科学技術の進歩によって劇的に変
わる可能性も予想されるだろうが、それでも
人の活動を慣習や制度とともに機械が決まり
切った動作へと限定していることは否めず、
活動の自由を奪うような拘束力が備わってい
ることは確かで、そこで機械の仕組みが体現
しているシステムへと人を封じ込めるような
作用が働いているわけだ。

 確かに機械を直接操縦していれば他のこと
がほとんどできなくなるわけだが、種類や用
途によっては機械には自動的に仕事を行う機
能も付いているわけで、全ての機械に自動運
転機能が付けば人がその活動に拘束されるこ
ともなくなるかもしれないが、人の活動その
ものを機械が代わりに行なってしまうと、そ
れだけ人の活動が機械が行わない活動に限定
されてくるだろうし、それが活動の幅を狭め
るようなことになれば、やはり活動の自由を
奪われるような成り行きに思われるだろうが、
実際に機械を消費者に向かって商品として宣
伝する時には、それとは真逆な宣伝文句で買
わせようと仕向けてくるわけで、例えばSU
V車に乗ってアウトドアスポーツや冒険の旅
へと誘ったり、ミニバンに乗って家族でレジ
ャーに出かけようと呼びかけたり、消費生活
を楽しむために機械を買って活用するように
仕向けてくる場合が多いだろうし、中には宇
宙船に乗って火星へ向かうように煽動する荒
唐無稽な宣伝まで出てきたわけだが、要する
に機械を使うと目的が限定されて、それだけ
活動の自由度が狭まるようにも思われるわけ
だが、逆にそれを活用して何かできるように
思わせるところが逆説的な不条理感を醸し出
しているわけで、例えば歩いて行くよりは乗
り物に乗った方が行動範囲が広がることは確
かだろうし、風景を描くよりはカメラで撮っ
た方が正確にその場の光景を写し取れるだろ
うし、紙に書いて計算するよりは電卓やコン
ピューターを使った方が飛躍的に計算能力が
上がるだろうし、特定の目的に特化すれば機
械を使った方が迅速かつ正確にやってのける
ことは確かであり、無駄に時間をかけないか
ら余った時間で他のことまでやれて、それだ
け多くのことができるわけだら、活動の幅が
広がるし自由に時間が使えるようになったと
も思えるわけだが、実際に機械化された文明
社会の中で人々が何をやっているかというと、
誰もが同じようなことしかやっていないよう
に思われてしまうのはなぜだろうか。特に先
進諸国の中では経済的に裕福で暇を持て余し
ている人も結構いるはずなのに、それらの人
人が判で押したように同じようなことをやっ
ている現実があるだろうし、まるでやること
が事前に決められていて、それ以外のことが
できないような世の中の仕組みになっている
かのように、何か特定の活動を行うように仕
向けられているわけだが、要するに人々が日
常の中で見聞しているメディアからの情報が
そう思わせているのだろうし、メディアが見
せる人々の活動が同じようなことばかりなの
であり、要するにメディアで話題となってい
る人の活動が同じような活動であり、それに
関して人々が興味を抱く活動も同じような活
動になるだろうし、それ以外には何をやった
らいいのかわからないわけで、特に機械を使
って何かやるとなると、機械の機能に限定さ
れたことしかできないのは確かであり、それ
以上に応用が利かないのかもしれないし、応
用を利かせようとすると途端に難しくなるの
は、機械の機能から外れたことをやらせよう
とするからできなくなるわけで、そうである
なら機械の機能に限定された範囲内での活動
になるしかないだろうし、そうした活動なら
他の多くの人もやっていることであり、少な
くともその機械を使っている人はみんな同じ
ようなことをやっているわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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