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彼の声

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彼の声 2018.3.30 「制度と対策」

2018/03/30

 制度の合理性とは実際に機能して役に立っ
ていれば、合理的な仕組みで運用されている
はずであり、少なくともそこから何らかの恩
恵を受けている人や集団にはそう思われるだ
ろうし、それらの人たちは制度を利用してそ
こから利益を得られているはずだろうから、
それが理に適ったやり方だと思われるだろう
し、実際に制度が問題なく機能している間は
そう思われるわけで、制度を管理運営してい
る側でもちゃんと機能させようとして様々な
ことをやっているはずだが、そのやっている
ことの中には、時には制度の不合理な面を覆
い隠そうとする場合もあるだろうし、それが
何かのきっかけで表面化してくると必ずしも
合理的な面ばかりでないことが明らかとなっ
てくるわけだが、それでも制度を利用して利
益を得ている人たちが気にすることはないだ
ろうし、利益を得られている限りはそれらの
人たちにとって制度は合理的な装置となって
いるわけだが、その一方で制度を利用しても
利益を得られなかった人たちにとっては不満
が残るとともに不合理な制度だと思うだろう
し、利益を得ようとしても得られないことが
そう思わせる理由となるわけだが、制度の中
にはごく限られた少数の人たちにしか利益を
もたらさない仕組みのものもあり、その究極
の制度が宝くじだろうし、ほとんどの人には
大金が当たらないにも関わらず宝くじを買い
続けている人も大勢いるわけで、それも仕組
み自体は合理的にできているかもしれないが、
しかも確率的には大金を得ることなどほとん
どゼロに近いのに大勢の人が買うわけだから、
たとえ制度自体が合理的にできているとして
も、それを利用して宝くじを買うという行為
自体が合理的とは言えないわけで、それは不
合理というよりは非合理的な行為と言えるの
かもしれず、確かに大金が当たる確率が限り
なくゼロに近いといってもゼロではなく、実
際に当たる人が出るわけだから、くじを買う
人はその何百万分の一の確率で当たることを
願って買うわけで、自分の行なっている行為
が合理的でないことは百も承知でくじを買う
わけだから、別に騙されているわけではなく、
たとえ当たらなくて不満が残るとしても文句
は言えないだろうし、そうなると制度の仕組
みや利用に関しては合理性と不合理性と非合
理性の三つのパターンが考えられ、それらが
二項対立を形成するわけにはいかない状況が
生じていると言えるかもしれないが、それは
制度自体の欠陥ではなく、その合理的な仕組
みの特性によって多くの人に利益をもたらさ
ないにも関わらず、その制度を利用する人が
大勢いるのだから、たぶんそうした制度をや
めさせることは困難だろうし、損するのを承
知で利用しているのだから、しかも少額の金
額を買っているだけならそれほど深刻な実害
もないだろうし、それなら別にやめさせる必
要もなく、後は胴元である制度を管理運営す
る側の取り分が多すぎると文句が出るぐらい
で、改善するならその点ぐらいしかないだろ
うし、そういう意味でたとえ合理的な仕組み
の制度だろうと、そこから利益を得られなく
ても大勢の人に利用されている制度というの
もあるわけで、それは程度の差こそあれ試験
を伴った制度にも言えることだろうし、たと
え不合格者が大勢出ていても合格することに
よって何らかの恩恵に与れる試験なら、合格
を目指して試験を受ける人が絶えることはな
いわけだ。

 たぶん資本主義経済の中で機能している制
度にもそうした面があるだろうし、利益を得
られるのがごくわずかな人や集団であるにも
関わらず、制度を利用して利益の獲得を目指
す人や集団が絶えず、しかもそこで利益を得
られないで失敗しても他から収入を得ること
で生活が成り立つ場合も多いだろうし、そう
した競争原理で成り立っている制度というの
は利益を得られずに失敗することを承知でチ
ャレンジするわけだから、そういう面を考慮
するならたとえ不合理な面があっても構わな
いわけで、さらに公平でなくても公正でなく
ても構わない場合さえあるわけで、少なくと
も何でもありでは制度とは言えないだろうが、
そこに人や集団を引きつける魅力があれば後
は制度を管理運営する側の利益が確保される
限りで成り立つだろうし、その人や集団を引
きつける魅力というのが大金を稼いで成功し
た事例であればいいわけで、そうした事例を
宣伝として活用すれば欲得づくの人たちが集
まってきて挑戦するような成り行きになるだ
ろうが、そうした制度は宝くじと似通った仕
組みだろうし、成功して大金を手にすること
ができるのがほんのわずかな人たちであって
も、利用者が絶えないような成り行きになれ
ば、それだけ制度を管理運営する側に利益が
出る仕組みになっているわけだ。結局行政側
でもそうした制度を管理運営して利益を出し
ている企業から税を徴収したいわけで、行政
側が管理運営する制度としては利益を無視し
た福祉サービスなどの仕組みを作るにしても、
税収の財源として民間の利益を優先した制度
に依存しているとすれば、行政側の制度は社
会全体の制度の中のほんの一部を占めている
に過ぎないことになるわけで、原理的に言っ
ても世の中の全ての制度を、利用者が公平に
利用できてなおかつ平等に利益を分配できる
ような制度にするのは難しいわけだ。そこに
は必ず財源として民間の経済活動からの税収
を必要とするわけだから、その税収をもたら
しているのが競争原理に基づいた成功者にだ
け利益がもたらされる制度だとすれば、その
ような民間の制度に税収面で依存している実
態があれば、そういう部分では公平かつ平等
な利益分配は望めないわけだから、そこから
必ず不公平かつ不平等な格差が生じてきて、
行政が管理運営している公平かつ平等を目指
す制度を歪めてしまう恐れが出てくるだろう
し、そうであるなら行政がやるべきことは、
民間で生じている不公平かつ不平等な格差を
縮めるような制度を構築することだろうし、
それが具体的には所得に対する累進課税制度
であったりするだろうが、もちろんそれでも
完全に格差がなくなることはないだろうし、
逆に格差がなくなってしまっては困るわけで、
高額所得者にはそれなりに高額な所得を得ら
れる正当な理由があって、具体的には競争に
勝ち抜いて成功を手にするような成り行きが
あって、そうした成り行きを行政の都合で無
にするわけにはいかないだろうし、大前提と
して税収を経済に依存しているわけだから、
経済活動によって生じる格差を否定するわけ
にはいかないわけで、経済活動そのものが格
差を作り出す制度でもあるわけだから、そこ
で生じる格差を認めながらも、結果的に格差
によって苦境に陥っている人たちを助けるこ
としかできないのかもしれず、そういうとこ
ろで根本的な格差の是正はできないものの、
格差があってもそれなりに暮らしていける制
度を構築するという妥協的で調整的な対策し
かできないわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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