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彼の声

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彼の声 2018.3.29 「価値の変遷と制度的な変革」

2018/03/29

 政府が管理している公的な制度だけが世の
中で機能している仕組みというわけではない
し、中には世の中で生じる出来事を巡って政
府が管理運営する制度と民間の業者が管理運
営する制度とが重なり合う場合もあり、例え
ば結婚すれば行政の方には婚姻届を出す必要
が出てきて、それに伴って戸籍や氏を変更す
る必要も出てくるわけだが、それに関連して
世の中の慣習として結婚式を執り行うには民
間の業者が管理運営している施設で行うこと
にもなるだろうし、またそれに伴って宗教関
係の儀式も行うことになれば、教会や寺社な
ども絡んでくるだろうし、また人が死亡すれ
ばやはり行政機関に届出を出さなければなら
なくなり、それに関しては民間の医師や病院
などで死亡診断書が書いてもらう必要も出て
くるだろうが、やはりそこでも世の中の慣習
として葬式を行うとなると民間の葬儀業者に
依頼することにもなるだろうし、またそれに
伴って宗教関係の儀式を行うにはやはり教会
や寺社なども絡んでくるわけで、実際にその
ような仕組みの中で慣習が機能していて、政
府の方でも民間の冠婚葬祭業者の方でもそれ
らの出来事を管理する制度を運営しているわ
けだが、行政は冠婚葬祭を伴うような出来事
を届け出によって管理しようとしていて、そ
れらは行政が統治している域内に存在する人
の状態を把握する目的で行われていることで
あり、その中でも主要な目的としてその人の
資産の状態を把握する必要が生じているのだ
ろうし、結婚すれば資産も夫婦の共同で管理
するものとなるだろうし、子供が生まれると
資産を分与する成り行きも生じてくるかもし
れないし、また死亡すれば資産の相続も生じ
てくるわけで、それに関連して相続税などを
徴収する機会も出てくるわけだから、人の状
態を把握する中ではその人の資産の状態を把
握することが主要な目的ともなるのではない
か。他にもどこに住んでいて家族構成がどう
なっているかとか健康状態とか職業に就いて
いるかとか様々な情報を得ているのだろうが、
そのようなことを書類やデータとして管理し
ているとしても、普段はそれらの情報を何に
生かそうとしているわけでもないだろうし、
たぶん何かが起こった時に役立つから管理し
ておく必要が出てくるわけで、例えば子供が
公的な義務教育を受ける年齢になったら小学
校に入学させなければならないだろうし、そ
ういう時に住民の出生届が出されていれば、
そこから住所や年齢などを基にして該当する
児童の存在を把握できるだろうし、その時に
起こった出来事というのが、小学校に入る年
齢に達したという出来事であるわけだが、他
にも成人になったら年金手帳を配布したり、
選挙権を得る年齢に達したら選挙の時に投票
用紙を郵送したり、普通に何事もなく暮らし
ていても歳を取るという時間的経過に伴って
様々な出来事が発生してくるわけで、それが
行政側の都合が反映された出来事となるわけ
だが、住民にとっても必要な届出を怠ってそ
うした出来事を逃してしまうと行政サービス
の面で様々な不利益を被るだろうし、行政側
と上手く付き合っていくには必要な届出を行
なっておいた方が何かと面倒な事態を招かず
に済むかもしれないが、それも程度の問題な
のかもしれないし、届出を怠ると懲罰の対象
となること以外は各人の判断に任されている
面もあるのかもしれない。

 そのように行政側が管理統治している域内
の住民に必要な届出を求めること自体は、行
政側の都合としては合理的な制度であるわけ
だが、届出の対象となる出来事の不合理な面
は避けていることが多いだろうし、例えば結
婚すると夫婦どちらかの姓に統一しなければ
ならないという理屈は、データとして管理す
るにはその方が利便性が高いかもしれないが、
今まで使ってきた姓を変える側にとっては何
かと不都合が生じる可能性が出てくるわけで、
国によってはそういう面を考慮して、特に姓
を変えなくても構わないような制度になって
いるところもあるのかもしれないが、例えば
慣習として男性側の姓に変えるのが慣わしと
なっているような社会では、女性の地位が男
性より低く見られている例として問題視され
ているだろうし、そうした慣習を変えられな
い国があるとしたら、公的な制度が慣習に依
存している典型例とも言えるだろうが、そう
した不合理を改めて公的な制度の下で男女平
等を実現するために夫婦別姓を認めるような
機運が高まっている事情もあるから、国によ
っては制度面での改善が図られているわけで、
そうした面では制度的な改革や改善を目指す
運動が実を結んでいる実態もあるわけだ。ま
たそこからさらに事態が進んで同性婚を認め
るような国まで出てきている事例もあるわけ
だが、そもそもが結婚という社会的な慣習を
拒否するような人たちは実際に結婚しないわ
けで、また夫婦関係にあっても婚姻届を出さ
ない人たちまで普通にいるだろうし、その辺
は地域差もあることは確かだが、結婚に関し
てはそういうレベルでの制度的な拘束力が比
較的弱いのかもしれないが、慣習的な拘束力
が強い地域は結構あるだろうし、中には男性
からの求婚を断れば殺されたり、親が決めた
結婚相手から逃げて殺されたりする地域もあ
るわけだから、公的な制度とともに慣習的な
制度でも不合理な面が様々にあるわけだが、
そこに現れる不合理な面にはそれと表裏一体
をなす合理的な面もあるわけで、氏族社会で
の結婚は氏族間で女性を交換することによっ
て連携を強化して絆を深めることを目的とし
ていて、そのような氏族社会の合理性が近代
的な産業社会では機能として薄れてきたから、
女性を物扱いするような非人道的な慣習も次
第に廃れていく傾向にあるのだろうし、実際
に法の下での男女の平等を目指しているわけ
だから、そのような古い慣習とは合致しない
価値観が生じているわけだが、まだまだ古い
慣習が色濃く残っている地域では、実際に結
婚をめぐって殺人事件が頻発するような成り
行きもあるわけだが、それは社会の産業化と
並行して起こっている現象であり、そのよう
な時代の進行や変遷とともに合理的な価値基
準も変わっていく傾向もあるわけで、古い価
値基準では合理的な制度や仕組みが新しい価
値基準では不合理な制度や仕組みとなってし
まい、古い価値観に囚われていると新しい価
値観を理解できない場合もあるわけだが、別
に新しい価値観に普遍性があるというわけで
もないだろうし、そうした価値の変遷につい
てゆけない人にとっては、変遷していく成り
行きが不条理に思われるかもしれないが、時
代状況がその場の合理性をもたらすわけだか
ら、その場の成り行きに対応していくには受
け入れざるを得ない状況にもなるわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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