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彼の声 2018.3.14 「政治活動の限界」

2018/03/14

 人類の文明を支える活動の主体が物や情報
やサービスなどの生産と流通と販売と消費に
あるとしても、それらの活動を制御する活動
というのが行政の活動になるわけだが、さら
にそれに輪をかけて行政の活動を制御しよう
とする活動が政治活動になるわけで、そうな
ると大元の物や情報やサービスなどの生産と
流通と販売と消費に関わる経済活動から遠ざ
かってきて、ともすれば政治活動を主体的に
行なっている人や集団にとっては、政治活動
によって世の中を変えられると思うのも別に
おかしいことではないだろうが、実際には政
治活動によって変えられると思っている世の
中のレベルと、経済活動によって人類の文明
が支えられているレベルとでは、質的にも規
模的にもかなり内容に違いがあるだろうし、
政治活動によっては変えられない部分という
のもいくらでもありそうに思われるのだが、
具体的にその変えられない世の中の部分が政
治活動にどんな影響を及ぼしているかといえ
ば、経済的な利害を超えた判断を許さないと
いうことだろうし、国益が邪魔をして国際的
なレベルでの平和を実現できなかったり、国
境を超えた人や物やサービスなどの自由な往
来を阻害したり、国内でも経済活動を優先さ
せて住民の間で貧富の格差を招いたり、行政
の予算の膨張に歯止めをかけられずに財政赤
字が拡大してしまっていることなどが挙げら
れるが、では政治活動によって制御できる部
分は何なのかといえば、経済的な利害を踏ま
えながらもそうした利害によって不利益を被
っている人や集団を行政的な措置によって助
けることであったり、国益を守ることを前提
としながらも他国の政府などとの交渉や駆け
引きによって平和の実現を目指したり、国境
を超えた人や物やサービスの自由な往来を実
現するために、それによって不利益を被る恐
れのある国内産業の強化を目指したり、法律
や制度などの面で他の国との差異を縮める努
力をすることであったり、経済活動によって
貧富の格差が生じていれば、格差を縮めるよ
うな税制の改正や福祉などの政策を実行した
り、財政赤字の拡大に歯止めをかけるために、
行政の無駄をなくして効率的な行政の運営を
目指したり、それらのどれもが根本的な解決
には至らないまでも、解決に向けて努力する
ことであったり、交渉や駆け引きによって利
害調整を行うことであったりと、絶え間なく
対処し続けることであると同時に、そのよう
な活動を継続することが目的化しているとも
言えるわけで、それ自体がサービス的な作業
であり、活動を継続させるための活動である
ような循環的な作業でもあり、それが単体と
して独立して成り立っているわけではなく、
他の活動に付きまとうような寄生的な面もあ
るわけで、だから実態の定かでない活動とな
りやすいのかもしれないが、そうである限り
において政治活動そのものが不要になる場合
さえありそうで、何かそこで揉め事や争い事
が起きた時だけ必要な活動なのかもしれない
が、それはそれで他にもそういう活動を専門
とする職種があるわけで、別に政治だけに特
有な活動というわけでもないし、そういう意
味で他の様々な活動の隙間に入り込んで利害
調整を行うような活動となるわけだろうし、
それだけにいかがわしい面もあることは確か
だが、一応は法律や制度の範囲内で活動が規
定されていることも確かであり、形式的には
専門的な職業の部類に入る面もあるわけだ。

 そうした両義性が政治活動の限界と可能性
を生じさせているかもしれないが、その一方
で何かはっきりした確証はないが、世の中を
変えられるような幻想も抱かせたりもするわ
けで、何かできるのではないかと期待されな
がらも、実際にはオーケストラの指揮者のよ
うな役割を演じながらも演じているだけにと
どまっていることを自覚できなかったり、見
せかけだけの演技を一般の民衆からも見抜か
れて支持を失ったりもするわけで、メディア
を通して何か主張するにしても、主張通りの
ことが実行できるのかというと、行政や他の
勢力との絡みもあってうまくいかないことが
多く、主張している内容と実際にやっている
ことの間で落差が大きいほど支持も信用も失
うだろうし、それがなかなか有言実行という
わけにはいかないのは、やはり政治単体では
何もできない事情があるからで、政治と行政
が一体化しないと政治的な主張を具体的な動
作を伴うような段階まで至れないわけで、だ
から政治と行政とは癒着しやすいのかもしれ
ないが、それが行政機構の中で作業を経る過
程で変質しやすい面もあるだろうし、行政の
思惑も介在してくると行政側の都合が反映さ
れて政治の側の主張との間でずれも生じてく
るのかもしれず、結果的に改革が骨抜きにな
ったり妥協的な内容となるのはある程度は致
し方ないことかもしれないが、政治的な主張
を真に受けてそれらの政治勢力を支持した民
衆にとっては期待外れだったり、場合によっ
ては裏切り行為だと思われたりもするわけで、
それが政治不信や政治への無関心をもたらす
原因となっているかもしれないが、政治活動
の性質を考えればそこで終わってはまずいわ
けで、それはあくまでも暫定的な結果であり
活動を継続させるための途中段階であるだろ
うし、たぶんそこからさらに活動を前進させ
て行政との交渉においてもさらなる譲歩を引
き出して、当初の主張に実態を近づけるよう
な作業を必要とするのかもしれないし、そう
いうことを考慮に入れるならば、一時の結果
だけから政治勢力への不支持や不信感や失望
を露わにしても仕方がないのかもしれず、あ
る程度は継続して活動を支えて行かないと政
治的な主張を実現する段階にまで至れないの
だろうし、そういうところでなかなか見切り
をつけるのが難しい面があるかもしれないが、
あまり拙速に手のひらを返すような批判をす
るのも逆効果となるだろうし、結局は政治家
や政党と民衆の間で絶え間ないやり取りや対
話を続けていく中からお互いの信頼関係も生
まれるだろうし、そうやってもなかなか双方
が納得のいく結果には至らないかもしれない
が、そこにはやはり政治活動の限界もあるわ
けで、それに関しては法律や制度などから生
じる制約も絡んでくるだろうし、だからと言
って政治活動によって世の中を変えるなどと
いうのは幻想に過ぎないと思うのも、世の中
を変えようとして政治活動を行なっている趣
旨には合わないだろうし、妥協的で無難なこ
とを述べるなら、政治活動にも他の様々な活
動と同じように何らかの制約や限界があるに
しても、そんな制約や限界を受け入れつつも、
できる限りのことをやっていく以外にあり得
ないだろうし、それは他の活動全般において
も言えることかもしれないが、根本的には人
や集団が行なっているどのような活動も部分
的な領域にとどまるものでしかなく、その全
てを制御できるような活動は未だかつて存在
しないと考えておいた方がいいのかもしれな
い。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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