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彼の声

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彼の声 2018.3.5 「支配の進化形態」

2018/03/05

 行政の主な活動として法律に基づいた認可
とか許可を伴う権限を行使することがあるが、
認可するにも許可するにも検査や審査などを
しなければならないだろうし、それが科学的
な分析を伴うものだと民間の検査機関も活用
されるわけだろうが、その権限は行政側にあ
るわけだから検査や審査を行って最終的な認
可や許可を出すのは行政になるだろうし、そ
ういうところで違反を取り締まったり、不備
や不正が明らかになると認可や許可が下りな
かったり取り消しになったり、悪質な行為が
発覚すれば罰則を科すような成り行きにもな
るわけで、そういうことを行うのが行政によ
る権力の行使となるわけだが、その大半は経
済的な活動から生じる事例になるだろうが、
例えばそれは建物の建築許可とか実際に建て
られてからの確認検査だったり、そういう許
可や認可や検査や審査などに関して膨大な量
の書類を役所に提出して合格しないと、実際
に許可も認可も下りないだろうし、そういう
許可や認可や検査や審査などに関する申請書
類を処理するのが行政の主な仕事ともなるわ
けだが、そのような申請書類に関しても書式
や内容などの形式が厳格に決められていて、
それに則って書類を作成するだけでも膨大な
手間暇がかかる場合があって、そのような書
類作成を専門とする職業まであるぐらいだか
ら、わざとそうしているわけではないもの、
そのような行程や手順を面倒にすればするほ
ど、許可や認可も容易には下りないような成
り行きになるわけで、そしてごく限られた個
人や集団にしかそれが可能でないような仕組
みになれば、行政がそれらの個人や集団を保
護することにもなるわけで、もちろん資格を
作ってその資格を持つ人や集団でない限りは
取り扱えないようにするやり方もあるだろう
し、その資格を得るには試験に合格しなけれ
ばならなくなるわけだが、その資格認定の権
限を行政が持つのも当然の成り行きだろうし、
そうやって行政機構が社会の中に一種の関所
を設けて、その通行を管理するようなやり方
が行政による世の中を統治する方法と言える
のではないか。そしてそうしないと世の中に
暮らす人々の安心や安全な生活を保障できな
いとも言えるわけで、例えばそれが食品や薬
品などの品質基準や安全基準や、それらを作
っている場所の衛生基準などに関する検査で
あったり、作るにあたっての許可や認可であ
ったり、他にも建物の耐震基準や工場排水の
水質基準などに関するものや様々な管理対象
があるわけで、それらすべてを行政が管理し
て検査や審査を行って許可や認可を出したり、
違反するものを取り締まったり、違反行為に
は罰則を科したりするわけだから、行政機構
が肥大化するのも無理はないようにも思われ
るわけだが、検査や審査などの過程を効率化
すれば許可や認可も早く出せるだろうし、普
通はそういうところで情報処理技術の活用が
行われているわけで、それは事務処理技術の
向上の問題になってしまうかもしれないが、
そのような技術が向上すればするほど、より
詳しく広範囲に管理しようとする傾向も出て
くるだろうし、人や集団の活動の全てを管理
できれば違反行為の取り締まりも取りこぼし
なくできるようになると思われてくるのかも
しれないが、やはりそういう傾向を推し進め
ていくときりがなくなるだろうし、そこに世
の中の全てを管理統治しようとする行政特有
の意志が生じてしまうわけだ。

 それがよく言われるような自由やプライバ
シーのない管理社会への懸念を生むわけだが、
それは行政だけではなく民間のネットを活用
した情報関連の企業などにも言えることだろ
うし、個人や集団の情報をできだけ詳しく入
手して、それを活用して利益を得ようとして
いるのがそれらの企業なのだろうが、行政に
関してはそれを社会の管理統治に役立てよう
としているわけだろうし、何かその辺で個人
の利益と行政の利益が背理してくる傾向にあ
るのかもしれないし、もちろん情報を入手し
ようとする企業と消費者としての個人の利害
も一致するわけでもないだろうし、自由を求
める意識が強い人ほどそうした管理傾向には
不快感や不信感を抱くのかもしれないが、そ
うした傾向に抵抗することが個人の利益にな
るかというと、それを拒否すればそれだけ様
様なサービスから疎外されたり排除されてし
まう可能性も出てくるわけで、企業の場合は
それに関してすべてを読むのが不可能なほど
膨大な数の契約条項に同意するように仕向け
てくるだろうし、その中には個人情報を入手
しても構わないような条項が含まれていて、
それに同意しない限りはサービスを利用でき
ないような仕組みにもなっているわけで、そ
れは行政が許認可などに関して膨大な量の申
請書を提出するように求めてくるのと似てい
るだろうし、そうした契約書や申請書によっ
て企業も行政も身を守ると同時に自分たちの
やり方に従わせようとするわけで、そのよう
な自己正当化のやり方が果たして公正で平等
なやり方なのか疑問に感じられてしまうが、
法律や制度によって社会が成り立っている限
りはそういう成り行きになるのは当然のこと
だろうし、そうした法律や制度が事細かに社
会の隅々にまで行き渡っているほど、世の中
に暮らす人々の安心や安全が保たれているよ
うに思われるかもしれないが、その一方で確
実に個人の自由が阻害されているだろうし、
そうした法律や制度に違反する行為を取り締
まることを口実にして、人や集団をそれらの
法律や制度に縛り付けるための措置が様々に
講じられていることにもなるわけで、実際に
はそれほど縛り付けられているような意識は
ないだろうが、何か違反するような成り行き
に巻き込まれてしまった時には、それに対す
る様々な措置が施される実態を実感すること
になるのではないか。そしてそうしたやり方
が必ずしも個人の利益にはなっていない面も
あることを知るだろうし、普段はそれを意識
できないことがそういうやり方を許している
最大の要因なのかもしれないが、意識できな
いということはわざわざ意識する必要もない
ということとは違うかもしれないが、そうや
って権力を行使されていることを意識できな
いということは、行政にとっても企業にとっ
てもメリットとなっているのかもしれないし、
民衆が行政や企業に反感を抱く隙を与えずに
民衆を制御できるということを意味している
だろうし、そういうやり方が定着している要
因としては、権力を行使する対象に反感を抱
かせないという効果があるわけで、そうした
権力を意識させずに権力を行使するというや
り方が、社会の平和を保つ上でも有効に機能
していることも確かだろうし、そうしたやり
方に抵抗するすべがないということが、民衆
が牙を抜かれている証拠となっているとも言
えるだろうし、それは暴力や恐怖による支配
とは明らかに違った支配の進化形態とも言え
るのではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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