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彼の声

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彼の声 2018.2.11 「民意と選挙」

2018/02/11

 民主主義の理想はその国の国民の総意に基
づいた政治が行われることだろうが、果たし
て総意が形成できるのかとなると、何を持っ
て総意と呼ぶかによって、その総意に反対し
たり抵抗する人たちが出てくると、それを総
意と呼んでいいのか疑問を感じてしまうかも
しれないし、とりあえず理想からは程遠いか
もしれないが、選挙結果が議会での政党の勢
力を決めて、それに基づいて政権を担う勢力
も決まってくるわけで、そういう制度的な成
り行きの中で多少は民主主義の理想が反映さ
れていることは確かだろうし、制度的なレベ
ルではそれを超えるような事態は起こらない
と考えても良さそうに思われるし、あとは選
挙で投票する人たちの意識の問題かもしれず、
その意識に影響を及ぼすのが実際の社会生活
の中で日々体験している身の回りの状況であ
り、その中でもメディアを通してもたらされ
る様々な情報が人の意識に影響を及ぼすのか
もしれないし、そんなことを考慮すればメデ
ィアを通じて人の意識に影響を及ぼそうとし
てくる政治宣伝の類いは、それを宣伝してい
る勢力が自分たちが有利になるような社会状
況をもたらそうとして宣伝しているわけだろ
うし、それを受け取る人たちが宣伝に影響さ
れて宣伝している勢力を支持するような成り
行きになれば、それが政党などの政治勢力で
あれば選挙を自分たちが有利になるような結
果に導ける可能性が出てくるわけで、そんな
結果になることを期待してメディアを通して
宣伝活動を行なっているわけだろうが、よう
はその宣伝内容に人々が納得するかどうかで
あり、その内容が世の中の主流をなしている
価値観に合致するようであれば、そのような
価値観に囚われた多くの人の支持を得られる
可能性があるだろうし、合致しないような内
容であれば多くの支持を得られないばかりか、
中にはそれに反発したり嫌悪感を抱く人も出
てきて、宣伝が逆効果となって選挙で十分な
票を獲得できない事態も予想されてしまうだ
ろうが、ではそういう多くの人が囚われてい
る価値観がどこから生じるのかといえば、そ
れは実際に社会の中で人々が行なっているこ
とから生じてくるのかもしれないし、人々の
活動から価値観が作られるといえば、何か漠
然としていて分かりづらいかもしれないが、
何かそこで可能な行為があるとすれば、そう
いうことができるということが価値を生み出
すだろうし、例えば金儲けができれば金を儲
けることが価値となるわけで、そして金を儲
けた人が社会の中で発言力が強まれば、それ
だけ金を儲けた人に権力が生じていることに
もなるわけで、また儲けた金の中から有力な
政党に多額の献金をすれば、その政党は献金
した人に何らかの便宜を図るような成り行き
になるかもしれないし、その人の政党に対す
る発言力もそれだけ強まることになるのでは
ないか。そうやって金を儲けることが社会の
中で有利な立場や政治的な力を得ることにつ
ながれば、当然それは価値のあることになる
だろうし、もちろん誰もが多額の金儲けに成
功するわけでもなく、ごく限られた少数の人
しか金儲けに成功して大金持ちになれないわ
けだから、そこに希少性という価値も生じて
いるわけで、そういう希少価値こそが一般的
にも価値を連想させるものなのではないか。

 それに対して民主主義の理想にはどんな価
値があるかというと、貧富の差や立場や地位
に関係なく、誰でも選挙で平等に一票を投票
できて、その投票できるということが価値を
生じさせるわけで、到底それは希少価値とは
思えないから、そこから価値を連想するのは
困難かもしれないが、ともかく何かができる
ことには変わりないわけで、しかも一票しか
投票できないわけだから、その一票には大し
た価値も感じられないだろうし、中には一票
差で当落が決まることもあり得ないわけでは
ないが、それ以外の数万から数十万票が積み
重なるからその一票が活きるわけで、結局そ
んな一票に価値を感じられない人は投票には
いかないだろうし、当然それだけでは価値が
生じないわけだ。ではどうすれば価値が生じ
るのかといえば、大勢の人が連帯して同じ人
に投票してその人が当選すれば価値が生じる
のであり、そういう意味では人々が連帯する
ことが価値を生じさせるわけだが、そうなる
と当然私利私欲に囚われていては連帯できな
いだろうし、個人の金儲けから生じる希少価
値とは異なる価値となるのだろうが、果たし
て大勢の人が連帯する必要が世の中で生じて
いるかというと、希少価値を手にすることが
できない大多数の人たちが希少価値を獲得す
る少数の人たちに対抗するには連帯するしか
ないのかもしれないが、だがそこで多くの人
たちが連帯して一人の人に投票した結果、そ
の人が選挙で当選すると、今度はその人に希
少価値が生じてしまうわけで、結果的には大
多数の人たちが手にできなかった希少価値を、
その人が大多数の人たちの助けを借りて手に
したわけだから、その人は自分を助けてくれ
た大多数の人たちの意向を無視できないばか
りか、最大限に尊重しなければならないと思
えば、その人を投票によって助けた大多数の
人たちの思いも報われるのかもしれないが、
実際にその人に投票する大勢の人たちにとっ
てその人に投票することに関して何か切実な
思いがあるのかというと、どうもそういう成
り行きにはならない場合の方が多いのかもし
れないし、投票することに関して切実な思い
がなければ別に投票に行かなくても構わない
と思ってもそれほど間違ってはいないだろう
し、逆に自らに投票を呼びかける立候補者の
方に切実な事情があることの方が多いわけで、
その立候補者の切実な事情を有権者がどう受
け止めるかも、その人に対する投票や選挙全
体の投票率にも影響を与えそうだが、その人
が訴えかける内容が切実なことだと思えなけ
ればその人には投票しないだろうし、選挙自
体の争点に切実性を感じられなければ投票に
はいかないかもしれないが、それを切実だと
思えば投票することに価値を感じるだろうし、
他の多くの人たちも自分と同じように価値を
感じていると思えば特定の立候補者や政党に
票が集まって、その立候補者や政党がやろう
としていることを民意や世論が後押しするよ
うな成り行きになるだろうが、果たして多く
の人たちに価値を感じさせるようなことが政
治的な行為や活動によって実現できるのかと
いえば、メディアを介して訴えかけられる政
治宣伝の内容と実際にやっていることが好意
的に受け止められるようなら、そこに何らか
の価値が生じているとみなしても構わないの
かもしれないが、それが実際に一般の民衆に
利益をもたらしているのかといえば、その利
益が何なのかを説明することにもそれに説得
力も持たせることにもそれなりの困難を伴う
のではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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