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彼の声

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彼の声 2018.2.6 「多数意見と少数意見」

2018/02/06

 現状で政治家に何ができるのかというと、
議会で与党となって政府側の閣僚となれば行
政を管理統括する役割があてがわれるのだろ
うが、普通に議員としてできることは議会で
法案や予算案を審議したり、それに関連した
質問を行って政府側の答弁に納得がいかなけ
れば、場合によっては行政のやっていること
を差し止めたり変更を加えることができれば、
それが政治的な行為として中身を伴うような
ことになるのかもしれないが、ごく一般的に
は選挙を経た正式な民衆の代表者なのだから、
民衆の要望を行政に反映させる役割があるの
だろうし、その民衆の要望というのがその内
容に関して曖昧なままなのかもしれないが、
それに関して民間のメディアや内閣府などの
政府機関が世論調査を行えば、その質問項目
や回答内容やその傾向から民衆の要望が構成
されてしまうだろうし、それを行政に反映さ
せるのが政治家の役目であるとすれば、政治
家たちで構成される政党の役目もそれに沿っ
たものになるのだろうし、何かその辺で世論
調査の質問項目を恣意的に取捨選択して操作
すれば、世論調査する側に都合のいい結果が
導き出される可能性があるわけで、果たして
政党や政治家がそのような民衆の要望を政治
や行政に反映しようとしているのかというと、
民衆という存在が何なのかよくわからなけれ
ばはっきりしないかもしれないが、結果的に
世論調査で支持率が高くて選挙結果でも議会
の主導権を握れる議席数を確保していれば、
民衆の要望に沿ったことをやっているとみな
されても不思議ではないだろうし、民衆の支
持を得て多数の議席を獲得して議会で主導権
を握って政治を行い、政権与党として政府内
でも主導的な役割を担っている限りで、形の
上では民衆の要望を政治や行政に反映させて
いることになるのではないか。もちろんその
ような政権与党に批判的な人たちも少なから
ずいるだろうし、そういう人たちもいる中で
選挙で多数の議席を獲得して政権与党となっ
ているのだから、そのような結果に批判的な
人たちは民衆の中でも少数派に位置付けられ
てしまうだろうし、制度自体が主導権を握っ
ている側が有利になる傾向があり、制度の中
で主導権を握っている限りは、そのような制
度で成り立っている社会の中でも主導権を握
れる可能性が大きいだろうし、その辺でまた
循環論的なごまかしになるのかもしれないが、
民衆という実態でさえ制度的に構成されるも
のなのかもしれず、選挙結果や世論調査の結
果からその結果に沿った民衆という存在が制
度的に構成されてしまう傾向もあるのではな
いか。だからそのような結果に疑問を抱くな
ら、疑問を抱く人たちは制度的に構成される
民衆の中では少数派に属してしまうのかもし
れず、確かに世論調査結果から統計的に導き
出される結論としてはそうなるだろうし、選
挙で自分が投票した候補者の政党が議会内で
少数派にとどまるなら、選挙という制度によ
って構成される民衆の中でも少数派に属する
ことになるだろうし、また選挙に行かないで
投票率も低ければ、そういう人は無党派層的
な多数派の中に含まれることになるだろうし、
そうやって制度によって民衆の多数派や少数
派が構成されるわけで、それは多数派や少数
派の中にいる個人の意志や意向というよりは、
単なる統計的な結果である面の方が大きいの
ではないか。

 少なくとも多数派や少数派に属する人たち
がそのカテゴリーの中で同じような意見や傾
向を持っているとすれば、どちらかといえば
多数派に属する人の意見が政治の場では優先
される傾向にあるように思われるが、その意
見が世論調査によって作られる傾向にあると
すれば、またその結果がメディアによって報
道されるとすればそれも一つの宣伝効果かも
しれず、世論調査結果から多数派の意見が構
成されてそれがメディアによって宣伝され、
その宣伝に人々が同調して世の中の多数派の
意見が構成されるという循環もあるわけだろ
うし、結果的に様々な宣伝機関は世の中の多
数派が同調しやすいような意見を世論調査か
ら構成しようとしているのかもしれないし、
そういうのを民衆の要望だとみなせば、世論
調査という制度が民衆の要望を作り上げると
みなした方がいいのかもしれず、それを本当
に民衆の要望だと信じるなら、そういう人た
ちは世論調査という制度に従っていることに
なるのだろうが、そのような世論調査から作
り出された民意の支持を得ながら政治を行な
っている勢力が議会でも政府内でも主導権を
握っている状況があるなら、制度的には何の
問題もないだろうし、その制度的な問題のな
さが制度に逆らう人たちの反発を招いている
のかもしれないが、少なくとも少数意見を尊
重するのが民主主義だというその手の人たち
の主張は、実際に選挙で多数の票を獲得した
候補者が当選して議会で多数決をとって議決
を行う制度には反しているわけで、何かその
辺でただ自分たちの都合を主張しているだけ
のように思われてしまうわけで、そういうと
ころで政治制度の中でどう活動すべきかが、
うまく説明できないところがあるのだろうし、
政治の場で実現すべき民衆の要望というのが、
何かよくわからない部分があるのかもしれず、
そして政治の場で何ができるのかに関して、
安易に民衆の要望を持ち出してはいけない面
も生じてくるだろうし、それがよく言われる
衆愚政治という言葉を用いて言われる面なの
かもしれないが、それに関しては順序が間違
っているのかもしれず、初めから民衆の要望
というのがあるのではなく、社会の中で制度
の面でもそれ以外のところでも不都合や不具
合があって、それに関連したり関係している
人たちが困っている事実や実態があり、それ
を政治や行政がどうにかしてほしいという要
望が出てきた時点では、別にそれが民衆の多
数意見などではなく、たぶんそのほとんどが
少数意見なのだろうし、そういう実際に困っ
ている少数の人たちを政治や行政の面で助け
ようと思えば、法整備や制度改正や場合によ
っては行政指導などを施して助ければいいの
だろうし、それが少数意見を尊重する民主主
義的な政治だと言えるわけで、そしてそのよ
うな状況をメディアの報道で多数派の人たち
が知ることになれば、やはりそのような困っ
ている少数の人たちを助けた方がいいのでは
ないかという世論が生じることがあるだろう
し、それが世の中の多数意見となれば政治の
側でも行政の側でも動かざるを得なくなるの
かもしれず、そうやって事後的に構成される
のが多数意見となるわけで、そういう意味で
も初めから多数意見があって、それを政治的
な主導権を握っている側が尊重するというの
は、世論が形成される初めの発端が抜けてい
るわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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