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彼の声 2018.1.28 「制度批判の循環」

2018/01/28

 制度というのはうまくいっている時には多
少の不具合は大目に見られるものかもしれな
いが、うまくいかなくなってくるとそれがう
まくいかない原因だと強調されてしまうわけ
で、確かにそういう指摘にはある種の正しさ
があるわけだろうが、実際に起こっている現
象はそれとはだいぶ違う成り行きが生じてい
るわけで、そこで何らかの制度が機能してい
るとすると、その制度に合わせて人も物も情
報も動いていて、そこで何らかの不具合が生
じているとしても、それは制度に合わせて人
も物も情報も動いているから不具合が生じる
のだろうし、結局制度がうまく働いているか
らそれに合わせて不具合も生じているわけで、
制度がうまく働いていることと不具合が生じ
ていることは表裏一体の関係にあり、そうで
あるとするとうまくいかない原因が不具合だ
とは言えない可能性があるのではないか。例
えば行政側の財政赤字が取り返しがつかない
ほどかさんでいるとしても、それは行政機構
が管理運営している制度がうまく機能してい
るからそうなっている可能性があるわけで、
逆に無理に財政赤字を削減しようとすると制
度がうまく機能しなくなって行政の活動が滞
ってしまう危険が生じてしまうわけだ。そう
だとすればそのような制度がうまく機能すれ
ば財政破綻を招くのかもしれず、それが制度
の欠陥といえばその通りかもしれないが、制
度自体の機能としてはそういうことが起こる
可能性を内包した制度なのではないか。だか
らそのような制度を批判する人たちに向かっ
て対案を示せと反論しても、そんなものはあ
りようがないだろうし、そういう制度だから
こそ財政赤字が累積してしまうのも当然だし、
実際にそうなればそれを誰かが批判するだろ
うし、それ対して批判するなら対案を示せと
反論することも可能なのだろうが、それはそ
のような結果から起こっている争いでしかな
く、それも制度が招いた結果であり機能かも
しれないし、そういう争いから他に何が生ま
れてくるわけでもなく、批判に触発されてそ
れとは別の制度の模索も始まるかもしれない
が、実際に起こる成り行きはそれとはまた違
ったものになるのかもしれない。実際の成り
行きの経過としては、そこで何かがうまく機
能しだすとそれが繰り返される動作をもたら
して制度として定着するわけで、そうやって
同じような動作が繰り返されているうちに、
それとは違った動作が抑え込まれてしまうか
ら、それが制度の不具合として顕在化するわ
けだが、それでも同じような動作が淀みなく
繰り返されていれば制度がうまく機能してい
るように感じられるだろうし、絶えず不具合
を生じさせつつも制度の機能が維持されてい
ることになるのではないか。そしてそうした
繰り返しの動作が何かのきっかけでうまくい
かなくなると、やはりそれをきっかけとして
不具合が誰の目にもはっきりと浮かび上がっ
てきて、それが制度批判の材料として使われ
ることになるわけで、あたかも不具合が原因
で制度がうまく機能しなくなったかのような
指摘が行われるわけだ。

 人が社会の中で集団で組織的な活動を行っ
ていれば、繰り返しの動作として何らかの制
度が生じてしまうわけだが、そのような制度
がうまく機能していれば当然のことのように
それに伴って何らかの不具合も生じてくるわ
けだが、集団の習性として繰り返しの動作が
生じるのも当然の成り行きで、それを繰り返
してそのような動作が社会の中で主流を形成
すれば、それとは違う動作が主流をなす動作
によって抑え込まれてしまうわけで、それが
不具合だとみなせば制度の働きは必然的にそ
れに伴って不具合をもたらすのかもしれない
し、不具合を生じさせないような制度はあり
得ないのかもしれないが、制度を新たに人為
的に作り出そうと画策する勢力は、当然のこ
とのように自らの勢力に有利な制度を構築し
ようとするだろうし、そのような行為はそれ
とは別の制度を構築しようとする勢力との争
いを誘発させるのかもしれず、そんな行為も
勢力争いから生じる副産物の一つでもあるの
だろうし、それができるだけ不具合の少ない
制度の構築に結びつくとは思えないが、結局
は人為的に作り出そうとしても思惑通りの制
度ができるわけでもないだろうし、そこに様
様な勢力の意図や思惑やそこから生じる有形
無形の作用が及ぼされ、その結果として何ら
かの制度が社会の中で構築されて、それがう
まく働けばそれなりに機能するような成り行
きになるのだろうが、そのような過程の中で
実際に制度がもたらす不具合によって苦しん
でいる人や集団が出てくれば、そこから批判
が生じてくるのも当然の成り行きだろうし、
それも制度の構築に伴って及ぼされる有形無
形の作用のうちの一つなのだろうが、そうで
あるなら制度がいったん構築されてそれに伴
って一定の動作が生じているとしても、その
動作が恒常不変であるはずもなく、制度自体
も少しずつ変化を被ってくる場合もあるだろ
うし、そのような変化を生じさせている要因
の一つが、制度の不具合を指摘する批判であ
るかもしれないし、そうである限りで制度へ
の批判が全くの無効であったり的外れである
はずもないだろうが、そのような批判はすで
に制度がそこに構築されていてそれなり機能
している前提に縛られているだろうし、制度
に拘束された批判となり、それに伴って制度
の限界を引き継いでいて、そうなると批判者
も制度の推進者と同じ利害を共有している場
合もあって、必ずしも批判者と推進者が敵対
関係ではなくなる可能性が出てくるわけで、
それに関してよくあるパターンとしては制度
を批判していた側が推進している側にいつの
間にか引き込まれてしまう場合が出てくるわ
けだ。要するに制度の批判者といえども何ら
かの制度の必要性は認めているわけで、制度
そのものをなくそうとしているわけではなく、
それどころか場合によっては自らが納得する
ような制度を構築してそれを推進しようとも
しているわけで、実際に何らかの成り行きを
経てそのような制度が構築されるようなこと
になれば、今度は制度を批判していた側が推
進する側となるだろうし、またそれが制度で
ある限りにおいて、その制度が社会の中で機
能して一定の動作をするに伴って、何らかの
不具合が生じてくるかもしれないし、やはり
そうなるとその制度に対する批判も当然のこ
とのように生じてくるわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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