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彼の声

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彼の声 2018.1.25 「公平と平等の意味」

2018/01/25

 制度を管理運営する側と利用する側の関係
は、管理運営している側が制度を利用してい
る面が多分にあるわけだから、重なる部分が
大きいのかもしれないが、純粋に利用してい
るだけのユーザーは管理運営している側に制
度の使用料などの手数料を払わなければなら
ない場合も生じるわけで、そういう意味でな
ら行政が徴収する税金の類いは、国民が国家
という制度を利用する際に生じる使用料とも
考えられるわけだが、それを逆から見れば行
政側が税を徴収するための口実として国家と
いう制度を利用しているとも言えるし、そう
であるとすると制度を管理運営する側は管理
運営する権限を使って制度を利用しているこ
とにもなるわけで、そういう面でも制度を利
用するだけの人や団体よりは優位な立場を占
めている。そして資本主義的な経済活動の面
から見ると物や情報やサービスなどを生産す
る側とそれらを消費する側の間に入って、両
者を結びつける制度を管理運営する業者が優
位な立場を占めている場合が多いのだろうし、
生産する側からも消費する側からも仲介手数
料などをとって利益を得ようとするわけだが、
そのような業者の間でも競争があるだろうし、
生産する側と消費する側の両方の顧客が多い
ほど仲介手数料も安くすることができて、安
いほど顧客が集まってそのような市場の規模
も大きくなるだろうし、そういう面で競争に
勝つにはなるべく多くの顧客を集めて手数料
を下げて競争相手から顧客を奪うような戦略
になるのだろうし、そうやって独占的な立場
を占めている業者も現にあるだろうし、それ
は国家を管理運営する行政機関にも言えるこ
とで、税を安くすれば企業も富裕層もその国
へと集まってきて、その国の産業が栄えて国
力が上がることにもなるわけで、税を安くし
た分予算的に苦しくなるかもしれないが、貧
困層への福祉などを切り捨てても、国が経済
的に栄えていればその富を目当てに周辺国か
ら移民が集まってくるから、そうした移民を
不法労働者として抑圧しつつも、低賃金の劣
悪な環境で働かせて使い捨て用の人材として
活用すれば、人件費を低く抑えて企業の利益
にも結びつくだろうし、それで本当に国家的
に繁栄していることになるのかは何とも言え
ないだろうが、アメリカなどは実際にそうい
う成り行きになっている面もあるのかもしれ
ないし、それがおかしいと思うなら制度を利
用するだけではなく管理運営する側にも加わ
ろうとしなければいけないだろうし、それが
国家や地方自治体などの行政に介入したいの
なら、結局は政治的な面で参加意識を持たな
いとならなくなるわけで、無関心を装ってい
ては税金を払うだけの利用者にしかなれない
だろうし、そういうところから政治意識が芽
生えてきて、選挙などの政治制度に巻き込ま
れるような成り行きも生じてくるのではない
か。そうやって公的な制度を管理運営する側
に介入して、なるべく公平で平等な制度にし
たいと思う人も多いかもしれないが、中には
公平という意味を重視して平等という価値観
を葬り去ろうとする人もいるだろうし、つま
り公平という言葉を利用して現状で生じてい
る格差を正当化したいわけだが、果たして制
度は利用者に対して公平であるべきなのか平
等であるべきなのかは、そのような言葉を使
う人の恣意的な意図や思惑に左右される面も
あるのかもしれない。

 結局制度がそれを利用するだけの人に対し
て公平であろうと平等であろうと、制度を管
理運営する側の優位は揺るぎないわけで、そ
れが公平な税負担であろうと平等な税負担で
あろうと、管理運営する側に必要な額の税収
があればいいのだろうし、そうであるなら制
度の利用者に対する公平性を装えば利用者の
納得が得られるなら、公平な税負担に関して
合理的な仕組みにするわけで、その公平性が
誰にとっての公平性であることが肝心なのだ
ろうし、それを決めるのがその場で主導権を
握っている人や勢力であるとすれば、主導権
を握っている側にとっては公平な制度となる
だろうし、そのような制度に対して不公平感
を抱くようなら、そう思う人の価値観に基づ
いた公平性と、その場で主導権を握っている
側が抱いている公平性とは、違った価値観に
基づいていることになるわけで、そういうと
ころで公平の意味にはそれを判断する人の恣
意的な主観が介在してくるわけで、では公平
はやめて平等にすればいいのかというと、今
度はそれでは不公平だと言う人が出てくるわ
けで、それについて簡単なことを述べるなら
ば、頑張った人が報われて頑張らなかった人
が報われないのは公平だが、頑張った人も頑
張らなかった人も同じように報われるのは平
等だが、それでは頑張った人が損ではないか
という論理を持ち出す人がいるわけだが、世
の中には頑張れる人と頑張れない人もいるわ
けで、頑張れる人は頑張って何らかの障害が
あって頑張れない人も助けなければならない
となると、今度はその障害を取り除いて頑張
れない人も頑張れるようにしようとする人も
出てくるわけで、ではなぜ頑張らなければな
らないのかというと、頑張って仕事をして税
金を払って国家に貢献しようと言い出す人ま
で出てくるかもしれないし、そういう論理を
持ち出す人はどうしても頑張らない人や頑張
れない人の存在を認められないわけで、要す
るにそういう人の価値観というのは、人は頑
張って働かなければならないということであ
り、国民から公平に税を徴収しなければなら
ない、という制度を管理運営する行政側の価
値観に支配されているわけだ。そういう価値
観に心を支配されている人にとっては、生活
保護制度の恩恵に与っている人などは怠け者
であって絶対に許せないだろうし、働かざる
者は食うべからず、ということわざなどを使
って自らの論理を正当化するわけだが、そう
いう人に欠けているのは現状に至った成り行
きを考えることかもしれず、現状でまだ存命
中の人は何らかの形で経済活動である物や情
報やサービスの生産と流通と販売と消費の過
程に関わって収入を得た人であり、完全に扶
養されているとしても扶養している人が収入
を得ているわけで、親の遺産で食っている人
も親が収入を得ていたわけで、どのような経
緯でどのような境遇に置かれていようと、生
きている限りはその人を生かすだけの糧を何
らかの形で得ていることになるわけで、それ
が公的な制度であろうと民間の制度であろう
と、その人を生かそうとする何らかの制度の
恩恵に与っているわけだ。それは制度の公平
性でも平等性でもなく、たまたまそのような
作用がその人に働いているからその人が生き
ていて生活が成り立っている現状があるわけ
で、それが何かきっかけでうまく作用しなく
なってしまうとその人の生活が成り立たなく
なって、他の制度も利用できなければ餓死す
るなり病気になるなりして死んでしまうわけ
だ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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