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彼の声 2018.1.24 「制度の矛盾」

2018/01/24

 公共の利益とは理想としては誰もが分け隔
てなく利用できるものでないとならないわけ
だろうが、そこに何らかの制限をつけると制
限を設けたことで有利になる人々が出てきて
しまうわけで、そのような制限は年齢制限や
国籍の制限など色々な制限があるだろうし、
ある年齢より上の人しか利用できなかったり
特定の国の国籍の保有者でないと利用できな
いものだとすると、やはりそれだけで誰もが
分け隔てなく利用できるものではなくなって
しまうわけだが、なぜそういう制限を設ける
のかといえば、例えば年齢制限なら未成年者
にはとりわけ害になる度合いが高いと判断さ
れたものについては年齢制限が設けられるだ
ろうし、またその国の国民でないと利用でき
ないような権利があるとすれば例えば選挙権
などはそうだろうし、それはその国の国益に
結びつくようなことに関して外国人の介入を
許せば国益を損なうという考えに基づいてい
るわけだろうし、それなりにもっともらしい
理由がついてくるから大抵の人は納得できる
わけだろうが、たぶんその制限を設けなけれ
ばならないもっともらしい理由というのが、
制限を設ける側の都合を反映しているわけで、
要するに誰にも分け隔てなく利用されては都
合の悪い事情がそこに生じているわけだ。そ
してその都合の悪い事情というのが特定の利
害に絡んでくる事情なのだろうし、制度とい
うのはそのような都合を反映したものになる
わけで、普通は制度を利用することで何らか
の利益がもたらされるから制度が利用される
わけだろうし、そういう意味では制度を利用
する人の都合が制度に反映されているわけで、
さらに言えばそのような制度を管理運営する
勢力の都合も制度には反映されているわけだ。
だから制度を利用されては都合の悪い人がい
るとすれば、そのような人が制度を利用する
ことは禁止するような規約が法律として制度
には設けられているだろうし、それが公共の
利益に合致しているとみなすなら、そこで規
定している公共の範囲内にはその人は含まれ
ないことになるだろうし、それだけ公共の範
囲が狭まるようなら、それだけ理想から離れ
てしまうことにもなるだろうが、その範囲内
に含まれる人々にとってはそういう都合が優
先されてしかるべき理由があるわけで、それ
をそれらの人々が共有しているとすれば、そ
ういう都合が反映された制度の中では、公共
の定義がそれだけ限定されたものになるだろ
うし、そうであるとすると制度というものは
何らかの限定を施さないとうまく機能しない
性質があることにもなるわけで、結局誰もが
分け隔てなく利用できる制度というのはあり
えないのかもしれず、逆に誰もが分け隔てな
く利用できてしまうようなら制度とは言えな
くなってしまうだろうし、そこに何らかの制
限をつけて限定された人々の利益を保護する
のが制度の特性とも言えるわけで、そうであ
るなら制度によってそれを利用できる人とで
きない人との間に格差がもたらされるわけで、
世の中の不均衡や不平等はそのような制度か
ら生じていることにもなるわけだ。

 そもそも利益という概念が何であるかを考
えてゆくと、何か特定の人や団体にもたらさ
れるのが利益なのだろうし、またその人や団
体が何らかの制度を利用することで利益がも
たらされるとするなら、利益はその制度を利
用できる人や団体に限ってもたらされること
にもなるわけで、そうであるなら誰にも分け
隔てなくもたらされるような利益などあり得
ないことにもなりそうで、その種の利益が利
益の全てならそうことになるだろうが、果た
してそれ以外の利益があり得るだろうか。そ
うなると利益の概念そのものに何らかの制限
を設けないと意味がなくなってしまうのかも
しれないが、少なくとも誰もが呼吸に利用し
ている空気というのは、酸素ボンベなどが必
要なスキューバダイビングなどの特殊な環境
下以外では利益をもたらすとは考えられない
し、その延長上で考えてゆくと、理想として
の誰もが分け隔てなく利用できる公共の利益
とは、何の価値もないものとなってしまいそ
うだが、その逆の特定の人や団体に優先して
もたらされる利益とは、優先的にもたらされ
るからこそ価値が生じるわけだろうし、優先
的にもたらされてもたらされない人や団体と
の間で格差が生じるから、その格差の分だけ
価値が生じて、そこに生じた格差や価値が利
益とみなされるのではないか。だから公共の
利益という概念は現状では不可能な意味が含
まれているのだろうし、特定の制度を利用し
て特定の人や団体にもたらされる利益が世の
中の不均衡や不平等などの格差を生じさせて
いるとも言えるわけだが、その一方で制度を
利用しても利益がもたらされないどころか損
害まで被ってしまう場合もあるわけで、それ
が制度の不具合であり改善しなければならな
いと考えるなら、仮に制度を改善して利用者
に利益がもたらされるようになったとしても、
その制度を利用できない人や団体が存在する
ようなら、相変わらず格差が生じてしまうわ
けで、ならば誰にも分け隔てなく利用できる
ような制度を目指してしまうと、制度特有の
限定や制限がなくなってしまうわけだから、
今度は利益が出なくなってしまう可能性があ
るわけで、そういうところで制度の矛盾が生
じてしまうわけだが、そこから合理的に考え
るなら、制度とはそれを利用できる特定の人
や団体に利益をもたらす仕組みであり、また
それが特定ではなく誰にも分け隔てなく利益
をもたらすような制度を目指してしまうと、
利益そのものが出なくなる可能性があり、結
局利益とは誰にも分け隔てなくもたらされる
ようなものではなく、何らかの制度を利用で
きる特定の人や団体にもたらされるものであ
り、そうであるなら理想としての公共の利益
などあり得ないことになってしまうわけだが、
可能性としては利益などもたらされなくても
人は生きていけるのかもしれないし、そうな
ると生きていくのに必要な糧というのは利益
とは別の概念になってしまうかもしれないの
だが、普通に考えて物や情報やサービスなど
の生産と流通と販売と消費の過程に携わるこ
とでもたらされる何らかの収入というのは、
利益と呼んでも差し支えない意味合いがある
だろうし、そこで人が生きていて生活が成り
立っているとしたら、それぞれがそれぞれの
事情や都合に合わせた限定的な利益を得てい
ることになるのではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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