文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2018.1.3 「法律を守れない事情」

2018/01/03

 世の中には制度として人や集団が行う一定
の活動形態があり、制度が機能するには人が
その中で一定の動作を行わなければならず、
その動作を規定しているのが法律と言えるの
かもしれないが、人が法律を守りながら規定
通りの動作を行なっていれば制度が機能する
はずなのだろうし、制度が機能していれば社
会の秩序が保たれて、その結果として争いの
ない平和な世の中が実現していれば、何の問
題もないのかもしれないが、実際には制度は
一つではなく、競合して錯綜する複数の制度
が混在していて、それに合わせてそれらの制
度を規定している法律も、複数の制度間の整
合性を確保するために複雑に定義されていて、
法律に詳しい専門家でないとその全容を把握
できるわけではないだろうし、もちろん一般
の市民がその全てを知っているわけではなく、
自分が従っていると認識している部分では大
雑把に把握しているかもしれないが、だから
と言ってそれでも普通に暮らして行けるのだ
から、専門家でない限りは法律の細かな規定
まで理解している必要はなく、細かな部分は
必要に応じて調べたり専門家に聞けば済むよ
うなことでしかないだろうし、そういう意味
で人は自分にとって必要な部分だけ把握しよ
うとするのだろうが、それ以外の部分は知ら
なくても構わないし、そうである限りにおい
て、意識の中では法律に従っているつもりで
も、実際にはその全てを把握しているわけで
はないのだから、中には従ってはいない面も
あるかもしれないし、他から違反行為を指摘
されて初めて気づくようなことも起こり得る
のではないか。それが何を意味するのかとい
うと、確かに社会の中で法律が張り巡らされ
ていて、その法律の規定に基づいて何らかの
制度が機能していることは確かだが、実際に
その制度に直接関わっている人は制度を規定
している法律を遵守しているかもしれないが、
制度に直接には関わっていないか、間接的に
は関わっているとしてもそれを意識していな
い人は、その制度を規定している法律を遵守
している意識はないのかもしれないし、そう
だとすると確かに法律の網が社会全体に被せ
られていて、実際にその違反を取り締まる側
に違反行為が見つかれば取り締まられてしま
うかもしれないが、見つからなければそれで
不都合が生じない限りは、違反したままでも
平気でいられるわけで、そうなるとそこでは
法律が守られずに制度が機能していないこと
になるわけで、結局何らかの制度が社会の中
で機能するには、制度を規定する法律があっ
て、人々にその法律を守らせるための社会を
管理統括する官僚機構などの組織が存在して
いて、実際に社会全体にその監視の目が行き
届いていないとならないわけで、もちろん監
視の目が行き届いていないところでは法律が
守られずに制度が機能していない可能性があ
るわけで、そうであるなら法律の網の目に引
っかかる部分ではその監視の目も行き届いて
いるとしても、その網の目に引っかからずに
すり抜けてしまうようなところでは、監視の
目が行き届かずに制度が機能していないこと
になるだろうか。

 法律を守らせるための監視の目が行き届か
なくても、人々が自主的に法律を守っていれ
ば、その法律に基づいて整備された制度が機
能しているかもしれないし、その制度が人々
にとって有益であるなら、法律を守って制度
に従うだろうが、逆になぜ監視の目が必要な
のかといえば、人々が法律を守らずに制度に
逆らう可能性があるからで、監視されないと
守られないような法律なら、人々にとってそ
の制度はあまり有益だとは思われていないの
かもしれないし、さらに人それぞれで利害が
異なる場合は、法律を守って制度に従うこと
が利益に結びつく人と、そうでない人とが存
在していて、そうでない人を取り締まるため
に監視する必要があるとすると、ではそうで
ない人がなぜ社会の一員として存在している
のかということになるわけで、またそうなる
とそのそうでない人を取り締まって社会から
排斥する必要があるのかとも問われてしまう
わけで、根本的に人を取り締まったり排斥す
ることを目的とした法律が必要なのかという
ことにもなると、たぶんそれが必要だからそ
んな法律が存在するのだろうし、具体的には
他の人に危害を加える人や団体を取り締まる
法律があるわけで、取り締まって罰則を科す
法律もあって、そのような法律を対象の人や
団体に適用することによって、社会の秩序を
守ろうとしているのだろうが、やはり根本的
なところでなぜそういう人や団体が社会に生
じてしまうのかについては、今のところ法律
や制度では解決できていないし、それは解決
しようのない問題なのかもしれないが、現実
に法律や制度を巡って社会の構成員の間で利
害が異なる場合は、そのような法律や制度は
守られず従わない可能性が出てくるわけで、
いくら監視や取り締まりや罰則規定を強化し
ても、根本的なところで各人の利害の一致を
実現できない限りは法律も制度も完璧なもの
とはならないわけだが、そもそも法律や制度
より社会の方が先にあるわけだから、そこに
社会が存在している時点で、その中で暮らし
活動する各人の利害が一致していない可能性
が高いわけで、つまり必ずしも同じ利害を共
有する人だけで社会が構成されるわけではな
く、人や集団の間で生じる様々な利害関係の
中から社会が構成されるわけで、そのような
前提がある中で全ての社会の構成員を同じ利
害の下に管理統括しようとすれば無理が生じ
てしまうのは当然であり、そんな中でも行政
としては法律や制度を作って、それに基づい
た特定の利害を優先させようとするのだろう
が、それはあくまでも最大公約数的な利害に
なるしかないだろうし、そうでないと世論の
支持を得られない可能性が出てくるのかもし
れず、その利害を守ることを社会の構成員の
全てに周知徹底させようとはするだろうが、
必ずしも利害関係はそれだけではないし、そ
の利害と他の利害が競合したりぶつかってし
てしまえば、それを守れない事情が生じてし
まうわけだ。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。