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彼の声

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彼の声 2018.1.2 「法律の制定」

2018/01/02

 行政などが世の中を管理統治するにあたっ
て、人や団体などの活動を規制する上で法律
の制定が有効であることは確かだが、制定し
ようとする法律が世の中の制度や慣習からあ
まりにもかけ離れた内容であると、そのよう
な制度や慣習に依存している人や団体などの
激しい反対や抵抗に遭って、制定が困難にな
るだろうし、強権を発動して無理にでも制定
したとしても、今度はその法律を維持するこ
とが難しくなるだろうし、絶えずそれらの制
度や慣習から生じる状況に合わない法律を廃
止したり改定する機運が生じてくるのではな
いか。そんなことを考慮するなら制定しよう
とする法律の内容は世の中の制度や慣習に沿
ったものとなりやすいわけだが、それならわ
ざわざ法律を制定する必要はないわけで、大
抵はそのような制度や慣習を変えるために、
それらに反した法律を制定しようとするわけ
で、そうやって法律を制定することによって
世の中の改革を目指すわけで、そのような法
律が周囲の反対を押し切って制定されて、そ
の法律が人々に受け入れられて世の中に定着
すれば、世の中が変わったことになるわけで、
古くて不合理な世の中の因習などが、それら
を変える法律を制定することで一掃されるよ
うな事態にでもなれば、新たに制定された法
律が有効に機能したことになるわけで、そう
いう意味で法律の制定は社会変革の手段とし
て用いられるわけだが、現実問題として一般
の人々に法律の遵守を周知徹底させるには、
法律の制定とともに権力の行使が必要となり、
それを担うのは行政の役割になるわけで、啓
蒙活動や取り締まり活動などを通して人々が
法律を守るように仕向けるのだろうが、それ
には行政と連携したメディアの側でも協力す
るだろうし、そうなると宣伝活動となるわけ
で、場合によっては世論喚起という世論誘導
のようなことも行われるわけだが、そのよう
な試みが功を奏して民衆の支持を取り付けて、
法律の制定とともに世の中の変革が成し遂げ
られれば、そのような画策を行なった議会や
行政の中で主導権を握っている勢力の思惑通
りとなるわけだろうが、現実にはそこに至る
までの途中で様々な勢力からの抵抗が予想さ
れるだろうし、その過程で意に反する妥協を
強いられるようなことにでもなれば、法律の
制定自体が頓挫しないまでも、交渉や取引に
よって反対意見を考慮した修正を施しながら
も、何とか反対派を説き伏せて法律の制定に
こぎつけたとしても、その内容が骨抜きにさ
れたりして、結果的には変革をもたらすよう
な法律ではなくなってしまうかもしれないし、
そうだとすると法律の制定によって世の中を
変革するというよりは、たぶん法律を制定を
促すような世の中の情勢の変化がないと、法
律の制定自体がうまくいかないのかもしれず、
情勢の変化も何もないのにいきなり法律の制
定を試みるというのではなく、何らかの情勢
の変化に合わせて、その情勢の変化には今ま
での制度や慣習では対応できずに不都合が生
じるから、それに対応できるような法律の制
定が求められるわけで、正確にいうなら世の
中を変えるために法律を制定したり改定する
というよりは、世の中の変化に合わせて法律
を制定したり改定することが求められている
わけだ。

 そういうところで法律の制定と世の中の情
勢の変化とその世の中で成り立っている制度
や慣習などとの関係が複雑に絡み合っている
状況があるのかもしれないが、制度としての
法律の制定自体は、議会勢力や行政機関など
がその実現を目指すわけで、一般の民衆がそ
れを目指すにしても議会に代表者を送り込ま
なければならないわけで、立法機関である議
会で審議されて多数の賛成を経て何らかの法
律が制定されれば、それを行政が実行に移す
わけで、公的な手続きとしてはそのような経
過をたどるわけであり、それ以外の何を意味
するわけでもないのだろうが、そのような制
度的な手法によって何が変わるかといえば、
普通に考えるなら制度が変わるわけで、それ
に合わせて慣習も変わり人々の生活も変わる
かもしれないが、そのような制度的な変更に
よって世の中を変える試みは、それと並行し
て世の中の状況が変わりつつあるような成り
行きを伴えば、それ自体が自然な推移のよう
に感じられるかもしれないが、制度的な変更
と世の中の状況の変化のどちらが先行するに
しても、そこに暮らす人々が受け入れ可能な
範囲内での変化にとどまれば、それほど激し
い反発や抵抗などは巻き起されないわけで、
そうであるならむしろそれは人々が望んでい
た変化となるわけだが、その一方で人々の激
しい反発や抵抗を巻き起こすような制度の変
更もあるわけで、そのような制度変更はそれ
を推進する勢力とそれに反対する勢力との間
で対立が生じている場合が多いだろうし、世
の中の世論が賛成と反対とで二分しているよ
うな状況があると、そのような制度変更や改
革に伴って様々な問題が生じるだろうし、そ
れがもとで場合によっては内戦の危機に直面
することもあるだろうし、なぜそういう状況
が生じるのかといえば、そのようなことが起
こる国ではしばしば公的な政治領域で権力の
不均衡が生じている場合が多いだろうし、国
内で特定の勢力を優遇するような政策がとら
れている場合はそうなりやすく、すでにそう
なっている時点で、優遇政策から外れた人や
勢力などが制度変更を求めているわけだろう
が、そうなると制度を守る側と変更を求める
側とで対立や抗争が起こるわけで、そのよう
な状況下での制度変更や改革はうまくいかな
い場合が多いわけだ。そういう場合も含めて
法律を制定したり改定して世の中の制度を変
更するような試みは、変更する内容にも程度
にもよるのだろうが、制度を取り巻く政治情
勢や経済情勢にもその影響や成否が左右され
るだろうし、変更を切実に願っている人が多
いほど、変更する前の制度によって不利益を
被っている人も多いだろうし、しかもそうで
あるほどその制度のおかげで一部の特権階級
の人たちが多大は利益を得ている場合も多い
のかもしれず、そうであるならそれらの特権
階級の人たちが世の中の主導権を握っている
可能性が高く、そうなるとそれらの人に権力
が集中していて、制度の変更が困難となって
いる可能性も高いだろうし、そういう意味で
も法の下での民衆の平等状態を実現するのが
いかに困難であるかがわかるだろうが、そこ
で問題となっているのは法律の制定や改定だ
けなく、その法律の利用状況なのかもしれな
いし、それはまた法律を取り巻く世の中の状
況であり、そこで生じている権力関係でもあ
るわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
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