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彼の声

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彼の声 2018.1.1 「法律の実態」

2018/01/01

 法律は基本的に人々の活動に制限を加える
ことを目的として制定されるものかもしれな
いが、なぜ制限を加えなければならないのか
といえば、活動を制限しないと世の中の秩序
が乱れて行政としての管理統括ができなくな
る恐れがあり、また人や集団に危害が及んだ
り、その財産や名誉などを毀損する恐れのあ
る行為や言動などを取り締まらないと、社会
そのものが成り立ってゆかないだろうし、そ
のような行為や言動を含むような活動が法律
によって規制される傾向にあり、そのような
活動を犯罪行為として行政の中で主に治安を
維持する部門が取り締まるわけで、そのよう
な種類の違反行為は主に刑事事件として告発
されて裁判で裁かれるわけだが、また争いを
調停する目的でも法律的な取り決めがあるわ
けで、その場合は損害賠償請求などに関して
の権利や義務や、土地や財産になどの所有権
に関してとか、離婚時の財産分与や遺産の相
続に関する財産分与などの取り決めが法律と
して定められていて、それらに関する争いは
主に民事事件として裁判で調停が行われるわ
けだが、他にも人や団体が行うことができる
権利とか行わなければならない義務とか、そ
れを巡ってなるべく争いが生じないように、
あるいは争いが生じたときに調停できるよう
に、さらには違反行為を行政の側で取り締ま
れるように、その権利を侵害された時に告発
できるように、その義務を怠った場合に指導
したり罰則を科せるように、そのような様々
な取り決めが法律によって規定されているわ
けだ。そして法律が人や団体に守られている
限りで社会の秩序が保たれていて、また人や
団体が法律を守るように指導や監督を行政が
行なっているわけだろうが、逆にそれらの指
導や監督を行なっている行政側の人や団体が
法律を守っているかを監視している団体など
の機関もあるわけで、場合によっては行政側
の人や団体も違反行為を行なっていることが
明らかになれば、そのような機関から告発さ
れて裁判などで裁かれることもあるのだろう
が、そういう部分で権力関係が生じていて力
の不均衡があると、なかなか力の弱い側が強
い側を告発できない場合もあるだろうし、告
発しようとしてもその手前で阻止されてしま
う場合もあるわけで、その辺が法の下での平
等という理想が実現できない部分であり、力
の強い側によって法を捻じ曲げられる可能性
が常にあるとすれば、そういうところで法の
万能性が揺らいでしまうのではないか。要す
るに法律だけで社会の秩序が保たれるわけで
はなく、確かに人や団体が法律に従っている
部分では、その法律が定めている取り決めが
有効に機能しているかもしれないが、それ以
外の部分ではその場で働いている力関係の中
で主導権を握っている側が、自分たちの都合
に合わせてその場を管理統治している場合も
あるだろうし、場合によってはそこで行われ
ている管理統治が法律から逸脱していること
もあるわけで、その典型例がギャングやマフ
ィアなどによる管理統治になるだろうし、そ
れに近いような形態の組織が国家そのものを
乗っ取っている場合もあるわけだ。

 だからいかに立派で合理的な法律が定めら
れていても、それを守ろうとする人や団体が
いなければ法律そのものが機能しないわけだ
が、それを守る側も取り締まる側も、あるい
は法律を制定したり改定する側も、さらには
法律に基づいて裁いたり調停する側までも含
めて、果たして全面的に法律に従っているの
かというと、たぶんそうでもない面があるの
かもしれず、取り立てて法律に頼らないで活
動している面も少なからずあるわけで、わざ
わざ法律を持ち出すまでもなくその場を丸く
収めてしまうこともあるだろうし、いちいち
法律に違反している行為を告発しない場合も
あるだろうし、実際に法律に違反した方がう
まくいくこともあるのかもしれず、そうやっ
て事を荒立てずに何とかその場を乗り切って
しまうことの方が多いかもしれないし、それ
はその場の状況や事情にもよるわけだが、そ
の場の争いがこじれてその場に居合わせた人
たちではどうにも対処ができなくなった時に、
最終手段として法律に訴える場合も多いだろ
うし、最初から何でもかんでも法的な手段に
訴えるような社会ではない場合の方が普通な
のかもしれず、そういうところで社会の構成
員である市民は、あまり法律の有効性を信用
していない面もあるだろうし、いちいち些細
な揉め事でも法律に訴えていたら世の中の人
間関係が壊れてしまうかもしれないし、そう
だとすると社会の秩序を維持しているのは法
律だけではなく、そこで実際に暮らしている
人々であり、そこで活動している人や団体の
中で、それぞれの人の判断が交錯している中
でそこにまとまった社会が構成されているわ
けで、その判断の中には確かに法律に基づい
た判断も何らかの作用を及ぼしている場合も
あるだろうが、それ以外のその場の状況に応
じた判断もいくらでもあるだろうし、中には
判断を伴わない活動もあるだろうし、そうし
た中で法律が関係している部分というのはそ
れほど社会全体には浸透していないのかもし
れず、確かに法律関係の仕事に従事している
人々にとっては、仕事が法律関係なのだから
法律に関する知識やそれを活用する経験が豊
富にあるわけで、そのような実体験に基づい
て構成される意識の中では、社会の中での法
律の重要度は他の人よりだいぶ高いだろうし、
実際に法律の怖さやありがたさを身に染みて
感じているだろうが、たぶんそうした社会の
中で法律に関係する仕事に従事している人の
占める割合は、高いどころかほんの一握りの
少数の人たちでしかないだろうし、そういう
人たちの実感とそれ以外の人たちの実感には
かなりの落差があるだろうし、また法律違反
で告発される人や裁判などで裁かれる人の割
合も同様に少数にとどまるだろうし、結局世
の中の大半の人は法律に関しては素人であり、
その知識に関してもそれほど詳しく知ってい
るとは言えないだろうし、法律自体が日常生
活の中では身近な存在ではなく、法律違反で
告発されたり裁判で裁かれること自体が非日
常的な特別な体験となるのではないか。そし
てメディアを通して知識として間接的に知る
法律には様々な誤解や偏見が含まれているの
ではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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