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彼の声

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彼の声 2017.12.24 「無理難題」

2017/12/24

 人と企業と労働の関係は、人が企業の枠内
で労働に従事する制度が社会的に定着してい
ることから、それが世の中で一般化している
わけだが、そのような成り行きを招いている
結果として、集団的な組織形態としての企業
の役割や活動が社会の中で重要な部分を占め
ているわけで、家族や国家などとともに人の
生活に多大な影響を及ぼしているわけだが、
その中でしばしば企業の論理と人の生活との
間で軋轢が生じていることも確かだろうし、
多くの人が企業で働いて生活の糧を得ている
一方で、自分の生活を犠牲にしてまで企業に
尽くしたいとは思わないだろうし、またそれ
と同じように自分の命をかけてまで国家に尽
くしたいとも思わないのだろうし、さらに自
分を犠牲にしてまで家族に尽くしたいとも思
わないのかもしれないが、とりあえず企業の
集団的な論理からすれば、そこで働いている
労働者を犠牲にしてでも利益を追求するよう
な成り行きになりやすいわけで、そこにはそ
うしないと利益が出ないような企業を取り巻
く経済情勢になっている場合があるわけで、
それは企業間の競争がそういう状況を作り出
しているのかもしれないが、そこで競争せざ
るを得ないような状況になっているとも言え
るだろうし、様々な集団が何らかの形で競い
合えば、必ずその集団の構成員に何らかの負
担がかかってくるのは当然の成り行きかもし
れないが、それが国家間で行われる戦争であ
れば双方の国民に犠牲者が出るのが当然であ
るように、競争にも犠牲者がつきものなのか
もしれないし、それは避けられないことかも
しれないのだが、労働していること自体が報
酬と引き換えにして企業という集団に尽くし
ているわけだから、絶えず犠牲になりやすい
立場であるのだろうし、そのような労働形態
自体がもとから不利な立場ではあるわけだ。
そして企業の組織形態も官僚機構のような階
層構造になりやすく、競争の他にも企業間の
談合という手法も行政との間では取られるわ
けで、そこでも絶えず企業という組織の論理
が優先されて、元請けの大企業が談合によっ
て利益を確保する一方で、下請けの中小企業
に犠牲を強いるような階層構造も生じている
わけだ。そうやって企業間でも系列などの序
列関係ができあがって、立場の弱いところに
犠牲を強いるような論理がまかり通る傾向が
あるわけだが、それも社会に受け入れられて
いる限りで成り立っているわけで、実際に弱
い立場にある人たちの生活が成り立っている
現状が、それが成り立っていることを示して
いるわけだが、もちろん生活が成り立たなく
なる人たちが続出するような事態になると、
社会そのものが崩壊に向かう可能性もあるわ
けで、犠牲者のなり手がいなくなってしまう
とそんな論理も通用しなくなってしまうのか
もしれないが、今のところはまだ立場の強い
側に利益が出ているとすれば、まだ犠牲を強
いられる人たちが持ちこたえていると言える
のかもしれないし、持ちこたえられている限
りで企業や社会の中での階層構造も維持され
る傾向が続いてゆくのではないか。だがそう
だとするとそのような構造の維持継続は犠牲
を強いられる弱い立場の人たちの耐久力にか
かっている面があるのかもしれない。

 犠牲を強いられる最下層の労働者がどこか
ら供給されるかは、普通は移民労働者などが
最下層で犠牲を強いられる役割を担うのだろ
うが、移民が供給されない場合は中間所得層
がどんどん下位の階層に下がっていってしま
う場合も考えられるわけで、それが貧富の格
差の増大となって現れるのかもしれないし、
それに関しては国境があって国家的な枠組み
では把握しにくいのかもしれないが、ある国
の国内では富裕層ばかりが増えているような
状況があるとしても、その反動で別の国では
貧困層ばかりが増えている可能性もあるわけ
で、それもその国がテロや内戦などの政情不
安が慢性化していると、それらの人たちは貧
困層とは呼ばれないで難民扱いとなってしま
うわけで、そういう人たちの一部が移民とな
って富裕国を目指す場合もあるのだろうが、
どのような場合でも犠牲を強いられる層に供
給源があれば、社会や企業などの階層構造が
維持される傾向にあるのかもしれず、そうい
う人たちの犠牲によって企業活動や国の経済
成長がそれなりに持続するのかもしれないが、
最下層の労働者も人であるからには生き続け
ようとするわけで、生き続けていればそれな
りに人口が増えてきて団結力がそれほどなく
てもそこに何らかの力が生じてくるわけで、
職にありつけなくても生きて行くために強盗
や窃盗などの犯罪行為に手を染める人も多く
なってくるのかもしれず、そうなると社会の
治安が悪化してきてギャングなどの抗争事件
も頻発してくるのかもしれないし、それによ
ってそれ以外の層の生活が脅かされてくるわ
けだ。だがそうなると富裕層の方でも警備会
社などを活用して自分たちの生活圏の防衛に
乗り出すのだろうが、警備会社などでも利益
の追求を目指すなら下っ端の警備員などは貧
困層から安い給与で雇うかもしれないし、そ
こでも階層構造が生じてしまう傾向にあるの
かもしれず、そうやって絶えず人が労働者と
して企業の利益追求に活用される成り行きの
中で、社会の維持が図られることになるので
はないか。そしてそのような社会構造が維持
される限りにおいて、企業の側でも富裕層の
側でも行政の側でも、それを経済的な悪循環
だとはみなさないだろうし、ともかく企業活
動から利益が得られて富裕層に富が蓄積され
て行政の側でも税収が確保される状況が続い
ていけば、そういうレベルでは何の問題もな
いわけで、あとは行政の側で治安対策や貧困
対策や移民対策などで対症療法的な対策を施
して、それに関して世論や議会などの了承を
取り付けられればいいわけだが、根本的なと
ころで社会の構成員の中で誰かが犠牲を強い
られるという成り行きは変えようがないわけ
で、それを矛盾や不具合や欠陥と捉えるわけ
にはいかないだろうし、それによって経済が
回って企業や国家が成り立っているのだとす
れば、それが必要不可欠だとも言えてしまう
わけだから、そういう問題に関しては避けて
通るか不問にするしかやりようのないところ
かもしれず、そのような問題を積極的に解決
しようとしてしまうと、現状で成り立ってい
る経済そのものが回って行かなくなり、企業
も国家も成り立たなくなってしまうのだろう
し、たぶんそれが旧来の共産主義や社会主義
について回る無理難題なのではないか。
 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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