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彼の声 2017.12.22 「制度と格差社会」

2017/12/22

 仕事になぜ専門的な知識や技能が必要なの
かというと、競争の中で他人との知識や技能
の差を利用して、自らの有能さをアピールし
たい思惑が生じるからで、知識や技能を利用
して他人より優れた仕事をすれば、より多く
の利益が得られる傾向や成り行きがそこにあ
るからだろうが、それがいらない仕事なら誰
でもできる仕事となり、専門的な知識や技能
がなくてもできる仕事というのは、一般的に
は安い報酬しか手に入らない仕事となるわけ
だが、人によって報酬に差をつけるために専
門的な知識や技能が必要となってくると、そ
れの有無を客観的に判断するための試験や資
格が必要となってくるわけで、試験をしてそ
れに合格すれば専門的な知識や技能があるこ
とが証明されて、それを判断する専門の機関
から専門的な知識や技能があることを証明す
る認定資格を付与されることとなり、そのよ
うな資格を有する者にはその資格の難易度に
応じてそれなりの報酬が保証されるような制
度になるわけだ。そしてそのような資格認定
を行う機関というのもやはり官僚機構の役割
となるわけで、世の中に何らかの制度が生ま
れると必ずそれを管理統括するための官僚機
構が必要となってきて、何らかの制度を管理
統括するということが結局は社会の階層構造
を作ることになるわけで、そうやっていった
ん階層構造が出来上がると、その中で暮らす
人々はより上位の階層を目指して努力を惜し
まず、より多くの人が努力しようとすればや
がてそこで何らかの競争が生まれて、そうな
るとそのような競争を管理統括する官僚機構
の支配力が強まるわけで、競争率が高くなる
ほどそのような機構が付与する認定資格にも
それなりの価値が生じてくるとともに、それ
を試験して認定する機関の権限も強まってく
るわけだ。つまりそうやって社会の中で官僚
機構が一定の権力を持つようになるわけだが、
それは何らかの制度とともに存在しているわ
けで、それが社会を管理統治するための制度
ともなっているのだろうが、そもそも社会を
管理統治するというのはどういうことかとい
うと、そこで暮らす人々に一定の役割分担を
課して、人々がその役割を担って働いている
状態を実現することが、その社会を管理統治
していることになるのだろうし、その中で人
人がなぜ働くのかというと、具体的には生活
の糧を得るために働くわけで、その必要に迫
られるから働くことになるわけだが、実際に
は生活の糧を得るだけではなく、それ以上の
利益を得ようとする動機を官僚機構が作り出
している面もあるわけで、それが他人より有
利な立場や待遇を得るにはどうしたらいいか
ということになり、それを実現するための手
段として試験や資格が物を言う場合があり、
官僚機構が課す何らかの試験に合格して何ら
かの資格を取れば、社会の中でより有利な立
場や待遇を得ることができ、そのような資格
を得るためには官僚機構に従いながら努力し
て、資格を得るための競争に勝ち抜かなけれ
ばならなくなるわけだ。

 そのような制度があり官僚機構がそれを管
理統括している限りは、放っておいても社会
の中で格差が生じるわけで、日頃から格差社
会を問題視して、社会の最底辺で従属的な労
働を強いられる人々を擁護するような姿勢を
保とうとするジャーナリズムに携わる人々も、
実際にはある程度の格差は容認せざるを得な
い立場にあるわけで、何らかの競争を勝ち抜
いて今の職業に就いている人たちは皆そのよ
うな格差社会の恩恵に与っているわけだ。た
だそこで行われる競争が公平で公正に行われ
ている限りで競争自体は肯定され、地縁血縁
などによって依怙贔屓があるとそれを不正行
為として問題視するのだろうし、そうやって
何とかそこで生じている格差を正当化したい
わけだが、ある程度は正当化できてもどこか
で正当化するのが難しくなってくるわけで、
結局は自らの立場に関係する部分については
正当化して、それ以外のところで社会問題化
している部分については批判的に取り上げざ
るを得なくなるわけで、一般的には社会の中
で不利な立場や待遇を強いられている人々に
対して人道的な配慮を求めるわけで、そのよ
うな配慮を欠いている行為や仕打ちを批判し
たり非難するわけで、どのようにしてそうい
う行為や仕打ちに至るのかについて、その経
緯や成り行きを改善しようがない場合は、そ
れをやめさせることはできないわけだが、そ
うであるにしてもそうなってしまった結果に
ついては批判したり非難できるわけで、批判
や非難ができる範囲内でジャーナリズム的な
仕事が成り立つわけだが、その辺が社会の制
度にしてもそれを管理統括する官僚機構にし
てもそこから生じる格差社会にしても、根本
的な部分では改革しようがないことは確かで、
ただ対症療法的に社会の中で不利な立場にな
っている人たちに対して、人道的な配慮を求
めるしか主張がないのが実態なのではないか。
もちろんそんな主張が改革に結びつくとは思
えないだろうし、改革とは制度改革しか念頭
にないだろうし、制度そのものをなくすこと
も官僚機構をなくすことも制度改革のレベル
ではできないわけだから、そんなことはやり
ようがないし、やろうとしてもそれ以外の面
で多大な不都合や不具合が生じてしまうだろ
うから、現実的な話ではないわけだが、その
ようにして制度面での改革は行き詰まるにし
ても、制度以外の部分で生きて行ければいい
わけで、制度以外の部分で生きられる余地を
作っていくことが、制度に逆らう人たちがや
らなければならないことになるのだろうし、
世の中の制度が硬直して次第に改革も袋小路
で行き詰まるような様相を呈するほどに、そ
れ以外の部分が広まる余地も生まれていくだ
ろうし、実際に制度とは別の方面で生きてい
られる人が多くなるほど制度そのものが形骸
化してくるわけだが、官僚機構の方もそんな
状況に手を拱いているわけではなく、絶えず
新たな分野で新たな制度を構築しようとする
わけで、そうやって自らの所轄の領域を社会
の隅々にまで行き渡らせようとするのだろう
が、そういうところで制度に逆らおうとする
人たちと官僚機構とのせめぎ合いが絶えず生
じているのではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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