文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2017.12.15 「組織内の個人」

2017/12/15

 組織的な労働は集団内で連帯し連携する動
作を必要として、他人の動作に自らの動作を
合わせようとする意識を生み出すわけだが、
それが協業として効率的に作用すれば生産性
が上がって、分業体制で作業を行なうメリッ
トも生まれるわけで、そのような作業形態を
通してしか商品の大量生産と流通と販売がで
きないことは確かで、資本主義的な経済活動
もそのような形態に依存しているわけだが、
人が普段生活している中ではそれを意識でき
ないわけで、それよりは絶えず個人の創意工
夫などに目がいってしまうのかもしれず、メ
ディアなども自分たちが贔屓にしている特定
の人物の意見や活動を取り上げようとするわ
けであり、それを真に受けると何か特定の人
物の発言や活動が世の中を動かしているよう
な錯覚を抱いてしまうわけだが、実際には集
団的な分業体制で世の中が成り立っているの
に、その中で特定の個人の活動がクローズア
ップされるのは、絶えず物事を単純化して捉
えようとする意識が生じていて、その脚光を
浴びせる特定の人物に物事を説明する上での
象徴的な役割を付与したい思惑があるのかも
しれないが、別の面ではそれが集団的な動作
の隠れ蓑としても機能しているのかもしれず、
例えばその集団を代表する個人を批判して、
その個人が何らかの不祥事などで失脚すれば、
それによって集団そのものの動作も変わるか
のような錯覚を抱くわけで、しかしそうやっ
て集団の代表が次々に不祥事などで入れ替わ
ったとしても、相変わらず集団の活動が変化
なく持続している場合があるわけで、何らか
の危機的な状況に陥った時には、確かに集団
の中から改革を唱えながら特定の個人が指導
者として登場してくる場合があるわけだが、
またそういう個人を民衆が選挙で選んで政治
的な期待を寄せたりもするわけだが、その批
判の的となる否定的な作用や不祥事などを起
こすのが、集団的な動作から生じている場合、
集団の代表者をやめさせたり、改革に関して
期待の持てる人を新たに集団の代表者に選出
したりすることで、集団の動作そのものが改
められ変わることがあるかというと、一時的
にはその新たに選ばれた代表者による尽力で
何らかの改革に成功することもあるのかもし
れないが、それが長続きするのかというと、
たぶんそうではないのかもしれず、確かに集
団が一時しのぎ的には改革者の言うことを聞
き入れる場合もあるのだろうし、そんな成果
を人々が実感できるような瞬間も訪れるかも
しれないが、あくまでもそれは一時的な現象
であり、そうやって賞賛された特定の個人が
集団内で長期間にわたって指導者の地位にあ
ると、ミイラ取りがミイラになってしまうよ
うに、集団の論理に次第に同化していってし
まうのであり、そうなってしまう主な原因は
集団内の階層構造と役割分担に起因している
のかもしれず、いくら自分の意見を集団全体
に反映させようとしても、代表といえども階
層構造の中ではその頂点としての役割分担が
課されてしまうわけで、その中で機能してい
る様々な階層の様々な役割を担っている人々
の立場にはなれないわけで、実際にはそうい
うところから集団的な動作が生じているわけ
で、それぞれの立場にまでは目が行き届かず、
その結果として自らの意に反した動作を許し
てしまい、そのような動作をトップの立場か
らは制御できない現実が露呈してしまうわけ
だ。

 一般的には法律などの改正を行なうことで
制度的な改革を行なうことはできるのだろう
が、それによって慣習までは全面的には変え
られない部分もあるわけで、明文化されてい
る部分については確かに文章を変えられるだ
ろうし、明文化されていない部分については
新たに明文化して変えればいいのかもしれな
いが、それでも直接の不祥事や弊害の原因と
なっていない部分については、取り立てて変
える理由が見当たらないわけで、変える理由
を見つけられない部分を変えるわけにはいか
ないし、そういう変えられない法律や明文化
されていない慣習などが、組織的な動作を支
えている主要な部分であるなら、不祥事や弊
害をもたらす部分は組織にとっては枝葉末節
な部分でしかないのかもしれず、そこをいく
ら変えても組織全体の体質は変わらず、まる
でトカゲの尻尾切りのように次々に明るみに
出る不祥事や弊害などに対処して、関係者を
処分したり法改正などを行なっても、一向に
組織的な動作を変えることはできないままと
なってしまうのかもしれず、動作というのは
刻一刻と動いていくものであって、その結果
として明るみに出る不祥事や弊害はその時点
での出力でしかなく、結果に関して対処する
ことはできても、動き続けている途中では何
も明るみに出ないわけで、組織的な動作によ
って次から次へと何らかの出力結果が出て、
それに関して不都合だと判断されればそれを
改革しようとするのだろうが、そうなった時
点ではすでに組織はその先へと動き出してい
るのであり、その良し悪しを決める判断はい
つも後追いでしか出されず、過ぎてしまった
ことについて侃侃諤諤の議論を行なっている
最中にも、組織的な動作は弛みなく続いてい
るのだから、議論そのものが周回遅れとなっ
てしまい、そのような議論は結果として明る
みに出た不祥事や弊害などに関しては何らか
の対応策を出せるかもしれないが、現に進行
中の動作に関しては無策となるしかないので
あり、そういうところで法改正などを伴った
制度改革などが空振りに終わる公算が大きく
なるのかもしれない。それでも起こったこと
の後始末をつける意味でも手続きとしてそう
いうことをやらなければならないわけで、そ
れも制度の類いであるわけだが、集団内で制
度や慣習が一定の決まり事として守られてい
ることは確かだとしても、それは事後処理的
に正当化される掟であり、そのような掟を守
っていればとりあえず周りから文句を言われ
る筋合いはないということであり、掟を守り
つつ手続きとしても正当な手順を踏んで活動
していれば、その活動内容が特定の個人に対
する理不尽な仕打ちとなってしまったり、そ
の人を不利な状況へと追い込んでしまったと
しても、掟を守りながらそういうことをやっ
ているわけだから、とりあえずそういう面で
は行為を正当化できるわけで、実際にそんな
経過を辿りながら組織内の権力争いが陰湿に
繰り広げられる場合もあるわけで、そういう
ことをやっている実態がなかなか明るみに出
なければ対処しようがないわけで、大抵の場
合は争いに決着がついて、組織の中で誰かが
あるいは特定の勢力が争いの敗者として組織
外に弾き出された後から、事の次第が明るみ
に出てくるわけで、いったんそうなってしま
うともはや原状回復が難しくなり、理不尽な
仕打ちを受けた人たちは泣き寝入りするしか
なくなってしまう場合も出てくるわけだ。
 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。