文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2017.12.2 「労働の特徴」

2017/12/02

 労働だけで生計を立てている人は、原理的
には労働力を売った報酬として金銭を得てい
ることになるわけだが、そこで成り立ってい
る労働力と金銭の交換という売買が他の売買
と違うところは、物や情報の売買だと金銭を
払って買った物や情報が手元に残るのに対し
て、労働力はその場で消費されて残らず、し
かも大抵の場合は労働力を使った後から金銭
が支払われるのに対して、物や情報の売買で
はそれを使う前に金銭が支払われ、ローンに
なると使っているのと同時に分割払いされて
ゆくわけだが、それでも変動する金利の支払
い以外は事前に決められた額を分割払いする
だけなので、払っている間に物価が変動する
としても、決められた支払額そのものは変わ
らないのだが、賃金などの報酬を後払いで支
払う場合は、事前に想定していた労働量より
多く働かせても支払う額は変わらないので、
支払う側がそれだけ儲かる場合があるわけで、
もちろん残業代などの取り決めの範囲内で働
かせるわけだから、時間給としては長時間働
かせれば残業代も増えるわけだが、結局時間
当たりの労働量を増やせばいいわけで、いか
に時間内で効率的に働かせるかが人を雇う側
の腕の見せ所となり、また機械技術などの技
術革新によって人件費を減らす目標ともなる
のではないか。労働量を増やすといっても達
成困難な過酷なノルマを課して、達成できな
ければ逆に罰金として賃金を削るような理不
尽なことは普通の企業ではあまりやられない
だろうし、従業員が気づかないところで自然
に作業能率が上がってくるような管理体制や
作業工程が模索されるわけで、そして労働量
を増やすことが生産量の増加に直結してくれ
ばいいのだろうし、さらに機械を改良して労
働量を増やさなくても生産量の増加につなが
ればなおいいわけだろうが、もっと言うと労
働量を減らして人件費を削減しても生産量が
増えればもっといいのかもしれないが、そう
いうところで人的な労働力の代わりに機械を
稼働させた方が安上がりになるような場合は、
積極的に機械化されるだろうし、人の労働力
を使うところでも雇用条件が時間給ならば、
単位時間内でより生産量が上がるような工夫
が凝らされるだろうし、絶えず生産経費の中
で人件費を減らそうとする傾向にはなるので
はないか。そして生産以外の流通経費や販売
経費の中でも作業の効率的な運用によって人
件費を減らす工夫はされるだろうし、物や情
報の生産や流通や販売などの過程で人的な労
働力が必要になる場合は、人を雇う側から見
ればそれは絶えず必要経費として見てしまう
わけで、経費を削減すればそれだけ利益が出
るのは当然のことであり、そうなると作業に
支障を来さない範囲で経費の削減ができれば、
それをやらないわけにはいかなくなるだろう
し、そういう面では労働力を売って生計を立
てている人にとっては不利な状況となってく
るわけで、場合によっては何かそういう成り
行きとは異なる方向での労働力の活用が求め
られてくるのかもしれない。

 それに関しては効率とか能率とは関係のな
い方面で人を使う場合を考えなければならな
くなるわけで、例えば人としての知性や理性
などを使って顧客を満足させるサービスとか、
また専門の技能などによって顧客を満足させ
るサービスを提供するとか、そうなると専門
的な技能に長けた少数の人材しか必要ではな
くなるわけだが、誰にでもできるような労働
となると必要経費としか見られず、その人に
しかできない専門職となると少数の人材しか
必要でなくなるわけで、それらの間で様々な
労働力が産業の中で必要とされている実態が
あるのではないか。そして少数の人材しか必
要でない専門職になるほど高給になる傾向が
あるだろうし、それだけ人気も高く競争も激
しくなり、結果的に誰でもできるような職業
ではなくなるわけで、その反対に誰でもでき
る職業ほど賃金も安くて、パートタイムで主
婦や学生などが片手間でやるような職業とな
るのかもしれないが、そのように各職業の間
で報酬に差が出るのは誰もが納得するしかな
いだろうし、結局最も安い賃金の職業でも生
活していけるようなら構わないわけだが、行
政などの政策によってそれが実現するとして
も、必然的に給与の格差は貧富の格差をもた
らすわけで、それは避けようのない成り行き
であり事態なのではないか。そして実際にも
現状では貧富の格差はなくならず、政治的に
も行政的にも解決できないわけだが、そうな
るとそもそもそれを問題視するのがおかしい
となるわけで、ただ最も安い賃金でも生活で
きる状況を実現できれば、さらに無職でも生
きられるような状況を実現できれば、生活に
行き詰った人が餓死するようなことはなくな
るわけだが、そのためには大多数の人が職業
を持って普通に生活している状態が実現され
て、ごく一部の人だけが行政などの援助を受
けながら暮らしているような状況となれば、
それほど不満は出てこないのかもしれないが、
経済状況が悪化すれば失業者が増えてそのよ
うな均衡を保てなくなるだろうし、また経済
状況がそれほど悪化せずに雇用もそれなりに
確保されている状況下でも、給与が上がらず
消費も横ばいの状態が続くと、それはそれで
不満が出てくるわけで、粗探しをすればいく
らでも不満の種が見つかってしまうことは確
かだが、行政や政治などの場でそれらの些細
な不満に対応するような政策を打ち出せれば、
それなりに世論の支持を得られるだろうし、
民衆の側から少しでも不満が出ればそれをメ
ディアが積極的に取り上げて政治問題化する
ような成り行きに持っていくことが、現代的
な政治情勢を活性化させる上では重要なこと
なのかもしれず、そんな水準で状況が安定し
ている限りは平和な状態が維持されるわけで、
メディアを通じて出される政治への不満も不
祥事への対応ばかりでなく、もっと何か建設
的な方向へと向かうような成り行きが期待さ
れているのかもしれないが、そうなるにはそ
れ以前に片付けなければならない問題が多す
ぎるのかもしれないし、不祥事などの片付け
られない問題ばかりが出てきてしまう状況と
なっているわけだ。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。