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彼の声 2017.11.13 「機械とシステム」

2017/11/13

 資本主義経済の中で機械が果たす役割は、
機械を使わせて使う人を機械の動作に巻き込
むことによってコントロールすることにある
のだろうが、そうなるには人が機械を使うこ
とによって何らかの利益を得られたと思い込
ませることが重要だろうし、実際に金銭的な
利益が得られたらなおのこといいわけだが、
全ての機械使用者が得られるわけではなく、
そこに何らかの競争が生じてその勝者に金銭
的な利益が得られるようなら、少なくともそ
の競争に参加した人たちはそのような結果に
納得するしかないのではないか。そして機械
を使用させる側はその使用に関して何らかの
手数料を得るような成り行きになるだろうし、
手数料に関しては直接の販売代金に含まれて
いても構わないし、またローンの支払いとか
レンタル料などの類いでも構わないだろうし、
それが通信端末なら回線使用料とかデータ通
信料とかでも構わないのだろうし、ともかく
塵も積もれば山となるように、膨大な数の利
用者から少しずつ手数料を取ればそれが莫大
な額となって、そこから機械を使わせる側の
利益が出るわけだ。そうでなくても生産や流
通やサービスなどの場ではそこで働く人たち
が直接機械を使って賃金や給与などの金銭を
得ているわけで、人にとって機械を使うこと
が何か特別なことでなく、ただ仕事に必要だ
から使っているだけの場合の方が多いだろう
し、取り立ててそれを問題視する方がおかし
いわけだが、もはやそれが自然のことのよう
に思われることこそが人を意識させずに制御
する上では必要なのであって、しかも制御す
る側も意識してそれを行うわけではなく、そ
れらがシステムとして一連の工程の中で働い
ていて、その中で誰の思惑や意図が反映され
ているとも言い難いような自然の成り行きと
してそうなっていれば、たとえそのようなシ
ステムに組み込まれることによってそれ以外
の活動の自由を奪われているとしても、誰か
らも文句は出ないし表立って抵抗してくるよ
うな動作も生じないのではないか。それだけ
でなく積極的に機械を使って活動している思
い込めれば、意識の中では自らの意志で主体
的に活動していることになるのだろうし、実
際に社会の中での主体的な活動とはそういう
ものなのかもしれず、世の中の制度や慣習や
機械の動作にあからさまに逆らうのではなく、
それらを自らの行為に積極的に活用しながら
やりたいことをやっている感覚になれればい
いわけで、社会の中で成功している人たちは
実際にそうしているわけで、何らかの機械を
使った競争というのもそのような成り行きの
中で生じていることなのだろうし、その中で
機械によって何らかのコントロールを受けな
がらもそれにうまく適応することが、逆に機
械をコントロールしている感覚をもたらすわ
けで、その人の感覚の中では機械をうまくコ
ントロールできたから競争に勝ち抜くことが
できたと思われるのではないか。

 人が機械にコントロールされながらも逆に
機械をコントロールしながら何かをやってい
る感覚になれるのは、そこで動作している何
らかのシステムに人が組み込まれていて、そ
れを受け入れていることを示しているのだろ
うが、一方でそのシステムが何のために動作
しているのかとなると、そのようなシステム
を利用している人からすれば、それを利用す
ることによって何らかの利益にありつけるか
ら利用しているわけで、その人にとってはそ
の何らかの利益をもたらすためにシステムが
動作していることになるわけだが、実際にシ
ステムの稼働によって生じているのはそれだ
けではないだろうし、誰かに何らかの恩恵を
もたらしている一方で別の面では何らかの弊
害を生じさせている可能性もあるわけで、そ
れを感じ取っている人たちがシステムの稼働
に反対したり差し止めを求めている例もある
わけで、その代表例が原発なのかもしれない
が、システムに組み込まれて動作している人
たちにはその感覚がわからないわけで、その
ような人たちは罪悪感などとは無縁でいられ
るのかもしれず、実際にそうだとするとその
ような人たちは身も心もシステムによってコ
ントロールされていることになるのかもしれ
ないが、そのことに無自覚でいるならそれら
の人たちにとっては何か積極的かつ主体的に
活動していることになるわけで、そういう意
味で機械を活用したシステムに人が組み込ま
れている場合には、その人には積極的かつ主
体的にそのようなシステムを活用しているよ
うに思われ、そのシステムの動作を無条件に
肯定している場合が多いだろうし、コントロ
ールされていることに無自覚でいられるから
抵抗もなく、そういう面ではシステムの動作
もそれだけ円滑に働くことになるのだろうし、
またそんなシステムに身をまかせている人が
多いほどその中では何もかもが滞りなく動作
しているように思われるのだろうが、いった
んシステムから離れてしまうとそうは思われ
ないわけで、無批判にシステムに従う人が多
いほど、逆にシステム自体に無理が生じてい
る可能性があるわけで、誰もがそこから恩恵
を受けようとすると必要以上にシステム自体
に負荷がかかってしまい、ある日突然ポッキ
リと何かの部品が折れてしまい、そこでシス
テムが緊急停止してしまうと今までシステム
に全面的な信頼を寄せていた大勢の人たちが
パニックを起こしてしまう危険性があるのだ
ろうが、比喩的にはそんなことを言えるわけ
だが、実際に世の中で稼働している様々なシ
ステムに対して、人々がどの程度信頼を寄せ
ているかはよくわからないところでもあり、
現実に信頼するようにメディアを通して何ら
かの煽動や宣伝が盛んに行われていることは
確かなのだろうが、信頼する以前にそれがど
のようなシステムなのかもよくわからないの
が偽らざる実感なのかもしれず、そんなふう
にすでにシステムに対する疑念や懐疑が先行
しているとすれば、政治システムも経済シス
テムも人々から信頼される以前に流動的に変
化していくだけのものなのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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