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彼の声

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彼の声 2017.10.28 「リベラルの使命」

2017/10/28

 制度は社会にとっての資本であり、多くの
人が制度に従うことによって社会に安定をも
たらしていることは確かなのだろうが、また
人によっては従うことができない事情が生ま
れることもあるのだろうし、そんなわけで制
度は社会を安定させる使命を担っている限り
でそれに従う人たちを守りながら、従えない
人々を従わせようとするのだろうし、場合に
よってはそのために権力を行使しなければな
らなくなるわけだ。また従っている人たちに
も権力を行使しながら従わせている面もある
だろうし、そんなふうにして多くの人が従っ
ている限りで制度が維持されているわけだが、
たぶん社会の中で制度に従っていると意識す
る機会がそれほど多くあるわけではないだろ
うし、また制度にも様々な種類があってその
強度にも違いがあるだろうし、必ずしもいち
いち権力を行使しないと人を従わせることが
できないのかというと、そういうわけでもな
いだろうし、他の人たちと同じように振る舞
ってそれで滞りなく事が運べば、それで結果
として制度に従っていることになるわけで、
とりあえずそれでうまくいっていれば誰もわ
ざわざそんな成り行きに逆らうようなことは
しないだろうし、何らかの事情で逆らわざる
を得ない成り行きに追い込まれない限りは、
特に制度に従っていることを意識しないわけ
だ。またそれは目立ちたがり屋のお笑い芸人
が選挙を棄権したと周囲に触れ回ってソーシ
ャルメディアで炎上したと法螺を吹くのとは
少し違うことのようにも思えるのだが、それ
でも制度に逆らう事情が生じていることには
違いはなく、制度に逆らう事情にも様々な種
類や強度や深刻さで違いが出てくるのではな
いか。そういう意味で制度に従ったり逆らっ
たりしながらも、どちらにしても人は制度を
有効活用しようとしていることは確かで、自
らの立場や意見を正当化するために制度に従
ったり逆らったりするわけで、従うことによ
っても逆らうことによっても利益が生じる可
能性があるとしたら、その場の事情に合わせ
て利益を得るために時には従ってみたり、ま
た別の時には逆らってみたりするのかもしれ
ず、その時々で従うのも逆らうのもゲーム上
の駆け引きだと思えば、そういう場合は深刻
さや切実さとは無縁となるだろうし、そんな
レベルで制度と付き合うことができれば、従
うにしても逆らうにしても大した問題とはな
り難いだろうし、そんなふうにして制度と浅
く戯れるような立場でいられるなら、もはや
そんなことができる人にとっての制度は形骸
化しているとみなすこともできるのではない
か。それとは逆に制度に従ったり逆らったり
することがその人の生殺与奪権に関わるよう
なことだと俄然深刻さを増してくるわけで、
例えば制度に逆らうことが命がけの行為とな
るような場合は、その制度自体が社会を専制
的に支配するような様相を呈してくるわけで、
それとは違って制度自体が社会にとっての資
本と同じような役割を担うに過ぎない場合は、
ゲーム的に制度を利用するような成り行きが
主流となるのではないか。

 それに関して人に死をもたらす死刑制度が
世界的に廃止される傾向があるとすると、や
はり全体的な流れとしては強制的に社会を支
配するような制度ではなく、制度を介して人
や団体が駆け引きを行うようなゲーム的な方
向性が主流となりつつあるのだろうか。もち
ろんそのような流れに逆行して政治的な独裁
体制を築こうとする勢力もないわけではない
だろうし、情勢の変化に応じてどちらにも向
かう可能性はあるわけで、そうなった時に人
人がどう対応するかが問われる場面も出てく
るかもしれないが、そうなった時にはすでに
世の中の情勢が政治的な独裁体制の確立に傾
いている可能性が高いだろうし、しかもその
独裁体制というのが世論的な要請によって生
み出される場合もあるわけで、そうなれば独
裁体制は盤石となるわけだろうが、仮にそう
なったとしても政治が経済的な繁栄に依存し
ている状況は変わらないわけで、経済的な繁
栄を維持する限りで独裁体制も維持されるの
かもしれないが、それも程度の問題なのかも
しれず、独裁体制が経済のかじ取りを誤って
民衆を悲惨な境遇に陥れても独裁体制が維持
される場合もあるだろうし、そうなると経済
的な繁栄と独裁体制とは無関係になってしま
うのかもしれないが、社会の支配を強化する
傾向というのは行政機構の存在とともに常に
働いていて、経済が繁栄したら税収などの増
収に合わせて予算を増やそうとするだろうし、
経済が衰退したら民衆の不満を抑え込む目的
で警察権力の増大を図ろうとするだろうし、
どちらにしても民衆は自由を求めるならそう
いった作用に立ち向かう必要が出てくるわけ
で、そうである限りにおいて社会を管理する
制度の強化には逆らう必要が出てくるわけだ
が、そのためには他の制度を利用するのが効
果的だろうし、具体的には選挙制度を利用し
て社会の管理を強化しようとする政治勢力と
は別の勢力を勝たせればいいわけだが、結局
はそういう役割を果たさなければならないの
がいわゆるリベラル的な政治勢力となればい
いのだろうが、どうも民衆の側でもそうした
役割を担っているはずの政治勢力の側でも、
自分たちがやるべきことや自分たちに課せら
れた使命がわかっていないのかもしれず、下
手をすると逆に行政機構や各種の制度による
管理の強化に手を貸している面もなきにしも
あらずで、その辺の現状認識が甘いままなの
ではないか。もちろんに単純に民衆と行政機
構との間に敵対関係を想定するのもリアリテ
ィを持ち得ない話かもしれず、行政機構の中
で働いている人たちも民衆の一部であり、制
度的には民衆を管理する役割を担っていると
しても、その役割を離れれば行政機構に管理
される側の民衆の内に入ってしまうわけだか
ら、社会への管理の強化は自分で自分の首を
絞めることにもなりかねないわけで、その辺
で行政機構という組織形態がもたらす恩恵と
弊害の両義性を意識せざるを得ないはずなの
かもしれないが、そこで働いている人にそん
なことまで考えさせないような成り行きにな
らないと社会の制度的な管理の強化は実現し
ないのではないか。だから今はそれを考えさ
せないようにしようとしている当局の意を汲
んだメディア関係者が、必死に嘘やごまかし
の宣伝や煽動をやっている最中なのかもしれ
ない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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