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彼の声 2017.10.14 「印象操作」

2017/10/14

 情報は言葉であっても映像や画像であって
も視聴覚映像として意識され、映像として意
識に取り込まれた情報に何らかの利用価値が
あるとみなせば、それを知識として記憶に定
着させようとするのだろうが、そうやって得
られた知識を活用する時にも、活用する価値
があるかないかの判断が伴い、その価値があ
るかないかを判断するには他の情報との比較
を伴うわけで、その比較できそうな他の情報
は身の回りの環境から直接もたらされるか、
メディアを通じて間接的にもたらされるかの
どちらかだろうが、とりあえず意識は価値判
断の材料を探そうとするわけで、そうやって
人の活動には絶えず情報を得る行為がつきま
とい、周囲から情報を得ながら活動している
実態があるわけだろうが、逆に言えば人の活
動は得られた情報に左右され、ある意味では
その人にもたらされる情報がその人の活動を
規定し限定しているわけで、そうだとすると
それをさらに逆用して、都合のいい情報を与
えることによって人の活動を制御しようとす
る思惑が生まれるわけだ。例えば欲望を煽り
立てるような情報を提供して、その欲望を満
たすような行為へと誘いこむのは、日々メデ
ィア上で行われている広告宣伝の常套手段だ
ろうし、実際に様々な娯楽産業が宣伝活動に
よって欲望を煽り立てているわけで、煽り立
てられている一般大衆の方でも、煽り立てら
れていることは重々承知の上で、むしろその
ような煽り立てを楽しんでいて、多くの人た
ちが楽しめている限りで、娯楽産業などの経
済活動が成り立っている実態があるわけで、
そんな実態によって多くの人々に娯楽を楽し
めるような余暇があって、余暇を持てるだけ
の経済的な余裕があることが明らかになるだ
ろうが、都合のいい情報を提供して人の意識
や活動を制御しようとしているのは娯楽産業
だけではなく、何らかのメディアを通して情
報を提供しようとしている人や団体は多かれ
少なかれその手の制御を狙っているわけだろ
うし、それが企業であろうと政党であろうと
行政機関であろうと、何か訴えかけているよ
うならそれを見聞した人々がその訴えかけに
同調してほしいわけだし、実際にそのほとん
どは人々の共感を呼ぶようなメッセージ内容
なのではないか。そしてなぜ共感を呼ぶのか
といえばそれは社会の中で支配的な価値観を
含んでいるからだろうし、広く多くの人に認
められている価値に同調するような内容だか
ら共感を期待できるわけで、その共感できる
部分を足がかりにして、自分たちがやろうと
している活動への支持を期待するわけだ。

 それが企業活動ならその企業が提供する製
品やサービスを買ってほしいということだろ
うし、政党であれば選挙でその政党が推す候
補者に投票してほしいということだろうし、
行政機関であれば行政機関の指示に従ってほ
しいとなるだろうし、そんなことはわかりき
っているように思われるわけだが、そのよう
な訴えかけを見聞する人たちにはあからさま
にそうは思われないわけで、まずは良い印象
を抱かせるようなメッセージ内容に共感した
くなるのだろうし、実際にそうなるとすれば
そこで価値観の共有が起こっているわけだろ
うし、そうやって価値観を共有した上で商品
を買うか候補者に投票するか指示に従うかの
選択を迫る成り行きとなるわけだが、それは
あくまでも強制的な命令ではなく人々の善意
の発露として自発的に従うわけで、そうする
ことによって人々にも共有する価値観に基づ
いた利益がもたらされることになるわけだ。
実際にそのような訴えかけに対して好印象を
抱いているとすれば、自発的に行ったことで
利益がもたらされたと実感できるのではない
か。それがどのような実感なのかといえば満
足感でしかないわけだろうが、自分たちが社
会の中で共有している価値観に基づいて行為
すれば満足感が得られるわけで、得られた利
益とはそれ以上のことではないだろうし、そ
れが必ずしも金銭的な利益でなくても構わな
いわけで、実際に金銭的な利益を得るのは企
業の側だろうし、選挙で当選した政治家には
金銭的な利益の他にも有権者の代表として権
力を行使する権利を得られたことにもなるだ
ろうし、また行政機関としては市民の賛同を
得て活動を継続させることを意味するだろう
し、そんなふうにして人々の善意による自発
的な賛同を得ることに成功すれば、少なくと
も形の上では強制的に権力を行使するような
ことからは程遠い行為となるわけで、自分た
ちのやっている行為が社会の中で好印象を得
ることに成功すれば、それだけ有利な立場に
なれるわけだ。そうなれば自分たちと競合し
ていたり敵対している勢力との駆け引きなど
においても、優位に事を運べる可能性も出て
くるだろうし、周りの多くの支持を背景とし
て主導権を握るようなことになれば、その時
点で人々の活動を自分たちの都合に合わせて
制御していることにもなるだろうし、人々の
支持を得て人々を制御していることにでもな
れば、場合によっては社会全体を思いのまま
に操っているような事態になるのかもしれな
いが、現実にはそれも程度の問題だろうし、
ただ世論が構成する集団意識に同調している
だけの実態もあるのではないか。そしてその
集団意識からもたらされる集団意志によって
被害を被る人たちも社会の中には出てくるわ
けだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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