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彼の声 2017.10.10 「贅沢品としてのリベラリズム」

2017/10/10

 資本主義経済は経済活動がうまくいってい
る範囲内で成り立つ経済だから、たとえば経
済活動が成り立たないようなところでは行政
機関による補助や援助が必要となってくると
いう論理が成り立つわけだが、しかし行政機
関自体が資本主義経済に依存している場合は、
助けるのにもおのずから限界が生じてくるわ
けで、簡単にいえば予算が許す範囲内でしか
助けられず、そうなると行政機関が管轄して
いる中で経済活動が成り立たない部分が増え
てくれば、助けることができなくなるどころ
か、行政機関の活動そのものが成り立たなく
なってくる場合が生じるわけだ。そうである
限りにおいて行政機関が何よりも優先すべき
ことは、管轄している区域内で経済活動が成
り立つようにしなければならないとなるのだ
ろうが、そうなるとやはり経済活動の主体と
なっている企業活動を振興するような政策が
求められてくるわけだ。原則論を言えばそう
なるわけだろうが、具体的に何をどうすれば
いいのかというと、企業に対する税率を下げ
ればそれだけ行政機構の予算が減ってしまう
し、単純には企業活動と行政活動のどちらも
振興することはできないわけで、企業にとっ
て行政とは何かと活動を規制してくるような
邪魔な存在であると同時に、うまく取り入る
ことができれば何かと便宜をはかってくれる
ような利用価値のある組織なのだろうが、さ
らにそこへ行政を介して政治を行おうとする
政党や政治家の存在があるわけで、企業から
広告宣伝費を徴収しながら政治宣伝も引き受
けるメディアも含めて、それらの間に錯綜し
た縺れ合いの関係があって、単純な連携関係
や敵対関係では割り切れない複雑な様相を呈
しているのだろうし、それらと様々な程度で
関係している一般の市民が理解しなければな
らないことは、その中で単純な敵対関係を示
して煽り立てるような行為を信用してはなら
ないということだろうし、煽り立てている背
景を探らなければならないだろうし、そのほ
とんどは特定の政治勢力を優位に導くために
煽り立てているわけだろうし、それと同時に
特定の政治勢力を叩くためにも煽り立ててい
るわけだが、普通に考えるなら煽り立てなけ
ればならない事情が生じているから煽り立て
ているのであり、その事情がメディアを通じ
て煽動を見せつけられる一般の市民にどう関
係してくるのかを考えてみる必要があるだろ
うし、たぶんほとんどの人は事情に精通して
いるわけでもなければ関心があるわけでもな
いのだろうから、安易な煽動には乗らないこ
とが肝心なのかもしれないが、少なくとも興
味が湧いたら煽動する事情について考えてみ
ればいいのではないか。

 それに関して少なくとも言えることは、や
っていることがうまくいかないから煽動しな
ければならなくなるわけで、うまくいってい
れば別にことさら煽り立てなくても人々の支
持を得られるわけだ。そしてなぜうまくいか
ないのかといえば、情勢もそこで生じている
利害関係や権力関係も錯綜して縺れ合ってい
て、何をやっても力がうまく伝わらずに満足
できるような成果を得られないからではない
のか。確かにたまたま何らの成果が上がれば
メディアを通じてすかさず喧伝されることに
はなるのだろうが、それが政治宣伝である場
合は必ず誇張や歪曲が含まれているわけで、
それを伝え聞いた一般市民にはあまり実感が
湧かなければその程度のことなのだろうし、
そうであるならいくらメディアを通じて成果
を強調されても、それを真に受ける必要はな
いわけで、安易な政治宣伝や煽動に乗せられ
て特定の政治勢力を支持する必要もないわけ
だが、そのような宣伝や煽動は現状で政治的
な主導権を握っていてメディアにも影響を及
ぼせるような勢力によってなされる場合が多
いわけで、そうだとすると世論調査や選挙結
果などでもそれなりの支持を集めていて、別
に宣伝や煽動をやらなくても充分な権力を持
っているわけで、ではなぜことさらに宣伝や
煽動をやらなければならないというと、宣伝
や煽動をやったから世論の支持を得られたと
いう話にしたいわけだ。要するに宣伝や煽動
の成果を得たいわけで、それもメディアを通
じて喧伝されるような成果の一つなのであり、
それ自体が誇張された成果なのだろうが、そ
んな成果の誇示が人々の心理に影響を及ぼし
て、そのような政治勢力への世論の支持を強
固なものにしている面があるわけで、実質的
には大した成果もあげていないのに、メディ
アを通じた宣伝や煽動の繰り返しによって何
となく支持を集めているような状況が続いて
しまうわけだが、そんな成果の虚構性に気づ
くには、宣伝や煽動が物語っているフィクシ
ョンと現実との落差を実感できればいいのだ
ろうが、それがなかなか実感できないのだろ
うし、政治への幻想が邪魔をしているから実
感できないのかもしれないが、幻想を抱くな
と説いても仕方のないことだろうし、人々が
宣伝や煽動に乗せられている自らの愚かさを
実感できる機会など滅多にやってこないし、
そうでなくても資本主義経済の恩恵を受けな
がらそれなりに生活できている実態があるわ
けだから、それ以上の高望みをしなければそ
れなりの人生を送れるだろうし、それなりに
不満や満足感を抱きながら寿命がきたらこの
世から消え去っていくのではないか。そうい
う人たちにとって理性的に生きそして行動す
ることは、贅沢以外の何ものでもないのかも
知れない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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