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彼の声 2017.10.9 「肯定的な現状」

2017/10/09

 グローバル企業が進出先の国で様々な便宜
をはかってもらう上で、その国の政府や主要
な政治勢力に取り入るのはよくあることかも
しれず、そうなればその国の反体制勢力にと
ってグローバル企業は、敵対する体制側と手
を結んだ御用商人とみなされてしまうのかも
しれないが、その種の単純な敵対関係にどれ
ほどの信憑性があるのかはよくわからないと
ころかもしれず、その国でグローバル企業の
製品やサービスが広範に普及しているような
場合、果たしてそれらの製品やサービスを利
用している消費者や企業はグローバル企業か
ら搾取を受けていると思うだろうか。状況に
もよるだろうが、その国でグローバル企業の
市場シェアが他を圧倒するような割合を占め
ていて、貿易収支も輸入超過で慢性的な赤字
状態にあるならば、状況は植民地的な搾取を
受けていることになるのだろうが、それ以外
の場合は取り立ててどうこう問題視するよう
な機運は起こらないだろうし、ナショナリズ
ムの高揚から自国製品の利用を推進するよう
なキャンペーンでも起こらない限りは、消費
者や企業もグローバル企業の製品やサービス
を利用し続けるのではないか。また製品が機
械類だとその国で作られている部品が使われ
ていたり、場合によっては現地に工場を建て
ているかもしれないし、サービスなどでも現
地法人が現地の住民を雇用することでその国
の経済にも十分に貢献している場合もあるわ
けだから、そうなると外国の企業も自国の企
業もそれほど差がなくなってしまうだろうし、
グローバル企業だからと言って特別に敵視す
るような成り行きにはならないのではないか。
日本の場合だとIT企業のメディア部門が国
粋主義勢力の巣窟のような様相を呈している
場合があるのかもしれないし、そんな人材が
IT系のグーバル企業の日本法人にも流れ込
んでいるとしたら、反体制勢力からすれば国
粋主義と新自由主義という一見相反する主義
主張が融合しているように見えてしまうだろ
うし、それに対してリベラリズムを掲げて敵
対するにしても、敵対している側からは肯定
的な意味合いを含んだリベラリズムではなく、
否定的な意味合いを含んだ極左暴力思想とみ
なされて攻撃を受けるかもしれないし、そも
そもの国粋主義と新自由主義が融合するわけ
がないのだから、それを主義主張や思想の次
元で説明しようとするとデタラメでしかなく
なってしまい、別にそういう次元で敵対して
いるわけではなく、アメリカ政府に追従する
日本政府と議会与党に追従していればうまく
いくと考えているだけなのかもしれないし、
意識してそうは考えていないにしても実際の
行動や言動がそれを体現しているだけなので
はないか。

 普通に考えればアメリカ政府に追従する日
本政府と議会与党に追従するだけでは何の主
体性もないし、ただ政治的な主義主張として
恥ずかしいだけのようにも思われてしまうか
もしれないが、そういう恥ずかしい状況を見
ないようにするための格好の隠れ蓑が国粋主
義なのだろうし、本気でそんなことまで考え
ているわけではないといえばその通りで、政
治的には世の中の主流派に与しておけばそれ
で済んでしまうようなことでしかなく、後は
何かと政府や議会与党の方針に反対する政治
勢力や市民運動などを攻撃していれば、やは
りそれで済んでしまうようなことでしかない
だろうし、実際に政治的にはそれで済んでし
まう状況があるのだろうから、それ以上は踏
み込んで考える必要もないわけで、考えるだ
け無駄なことなのかもしれない。簡単にいえ
ばそれは弱い者いじめと同じようなことなの
かもしれないが、その弱い者いじめの対象と
なっているリベラル勢力にしてみれば、それ
を深刻な事態と受け止めるしかないだろうし、
何しろ自分たちがいじめに屈してしまえば後
がないわけだから、必死になって活動するし
かないだろうし、心ある良識派の支援や叱咤
を受けながらも、それだけでは少数派にとど
まるしかないわけで、まさに何をやっても八
方塞がりな状況なのかもしれないが、状況と
してはそれで構わないわけで、政治的な主体
性など不要な世の中になっていて、それで何
が困るわけでもないと実感している人たちが
世の中の多数派を構成しているわけだ。そん
な状態を大衆消費社会と呼ぼうが晩期資本主
義社会と呼ぼうが、何を意味しているわけで
もなく、多くの人が現状を破綻させないよう
にしているわけで、意識してそうしているわ
けではなく、結果的にそうなっているとしか
言えないような状況なのだろうし、何か高邁
な政治理念を実現させようとするのとは全く
別次元のところで、何でもないような現状が
出来上がっているわけで、それが資本主義的
な経済活動の結果だと言えばその通りなのか
もしれないが、そんな状況の中でいくら政治
的に危機感を煽ってみても、誰もまともには
受け取ってくれないのはもちろんのこと、そ
れでも誰もが結果的には現状維持へと加担し
てしまうような成り行きを示しているのでは
ないか。そんな状況の中で果たして世の中の
変革が起こるとは思えないだろうが、たぶん
それは政治的な変革ではなく政治的な空洞化
なのであり、今まで成り立っているように思
われてきた世の中の制度や慣習が形骸化しつ
つあるから、政治的には空洞化を被っている
ように思われるのだが、それによって何らか
の不具合や弊害が顕在化してきて、世の中の
多数派がそれを深刻に受け止めるようになれ
ば、その不具合や弊害に対処しようとする政
治勢力を支持する状況も生まれるのではない
か。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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