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彼の声

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彼の声 2017.10.5 「真の改革」

2017/10/05

 企業が政府や自治体などの行政機関にとっ
ては税収と雇用をもたらし、住民にとっても
生活の糧である雇用と消費に必要な物資や情
報をもたらして、社会にとっては必要不可欠
な存在となっている一方で、その経済活動が
住民の間に給与や報酬の格差を応じた貧富の
格差をもたらして、それが社会の中での待遇
の格差も生んでいるのだろうが、そこに何ら
かの競争がある限りで競争に勝った人が必然
的に高待遇を得るのだろうし、そういう必然
的な成り行きの中で住民はもたらされた状態
を受け入れざるを得ないし、もちろん不満が
ないわけではないだろうし、中には政治が行
政機関に働きかけて貧富や待遇の格差をなく
すような制度の創設を求める人たちもいるだ
ろうし、それが福祉の充実や累進課税制度な
どによってある程度は歯止めがかけられてい
るにしても、また企業の方でも従業員の福利
厚生に力を入れている場合もあるわけだが、
社会が依存している企業の経済活動に格差を
もたらす作用があることには変わりないわけ
で、根本的に経済活動によって成り立つ社会
の構造を変える力がどのような勢力にあるわ
けでもない。ただそれでもそこに作用や影響
を及ぼしている様々な要因のせめぎ合いや関
係の組み合わせが、何かのきっかけで変わる
可能性はいくらでもあるのであり、実際に絶
えず社会は変化し続けているわけで、たとえ
その変化が人々の期待とは違うとしても、社
会の変化に対応しながら人々の意識もそれな
りに変化してきたわけだ。そして人々の意識
が社会の中でせめぎ合いを演じている勢力に
対する信用や不信に結びついて、それが政治
的な争いを引き起こしているわけだろうが、
別に争いを演じている政治勢力が何か根本的
な解決案を持ち合わせているわけではなく、
ただメディア上で行われる政治宣伝によって
人々に何か幻想を抱かせるわけだが、それが
幻想でしかないにしても、そのような政治勢
力に対する期待が信用に結びつき、また不安
や嫌悪が不信に結びついたりするのだろうが、
メディアの方でも例えば株価の値上がりが何
か政府の経済政策の効果であるかのように宣
伝したりして、それを真に受けた人々の政府
に対する期待や信用に結びついたりするので
あり、政治的には根本的な治療法のない病に
対する対症療法のようなことをやるしかない
だけに、人々はその時々の政治情勢に合わせ
てメディアが喧伝する政治勢力に対して期待
を寄せて幻想を抱くしかないわけだ。

 たぶんそういうジレンマがある種のあきら
めとともに現状に対する素朴な肯定に結びつ
くのかもしれないが、別に意識してあきらめ
ているわけではなく、その保守的な態度があ
きらめを表しているわけで、宣伝文句として
改革を強調しなければならないわけだが、そ
の改革が何か現状を肯定するような改革なの
であり、根本的な改革を目指すなら、そんな
ふうに現状を肯定ながら改革を宣伝する欺瞞
的な態度の勢力が、世の中から一掃されなけ
ればならないわけだが、そんなことはありえ
ないわけで、政治的に何か主張するならとも
かく改革を叫ばないと政治的な主張の体をな
さないわけだから、それはある意味では仕方
のないことなのだろうが、世の中で主導権を
握っている勢力が世の中から一掃されること
はまずないわけで、たとえ正しい意味での革
命が起きたところで、確かに人も勢力も革命
によって入れ替わるかもしれないが、入れ替
わって新たに主導権を握った側が同じように
主導権を握ろうとする限りで、世の中の構造
は変わらないわけで、真の変革とは誰もどん
な勢力も主導権を握れないような世の中にな
ることであり、そういう意味で改革を訴えて
世の中の主導権を握ろうとする勢力が世の中
から一掃されることが、正しい意味での世の
中の変革となるのかもしれないが、果たして
そんなことが起こり得るだろうか。結局人々
の間で格差がなくなるとはそういうことでし
かないわけだが、それにはまず誰かが何らか
の勢力が世の中の主導権を握らなければなら
ないとなってしまえば、そこで矛盾が発生し
てしまうわけで、そんなわけで何らかの勢力
が主導権を握って人々の間で生じる格差をな
くすためにいくら改革を断行しているつもり
でも、それが世の中の主導権を握ろうとして
自分たちに権力を集中させて他の人々との間
で格差をもたらす行為と表裏一体となってし
まっていることに気づかないだけであって、
どうもこれまでに行われてきたような政治的
な主義主張やそれに基づいた活動や運動では
うまくいかないことは確かなのであり、しか
もうまくいくやり方を模索するような成り行
きにはなり難いのがメディア上で改革を訴え
るような政治宣伝なのではないか。だからと
いって改革をあきらめるようなことにはなら
ないだろうし、政治的な訴えかけを行うには
改革がつきものであり、ではどうすればいい
のかとなるのかもしれないが、なるべく人々
に幻想を抱かせないように訴えかけることが
肝要だろうか。しかしそれでは期待されない
だろうし信用もされないだろうから、政治的
な主導権を握ることができなくなってしまい、
政治宣伝としては失敗となってしまうだろう
か。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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