文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2017.9.21 「仮想通貨の信用度」

2017/09/21

 単なる情報ではなく物自体に価値があると
して取り扱われている物の代表は貴金属の金
だろうか。プラチナは金より希少な鉱物だか
らさらに価値が高いだろうが、古くから財産
として蓄えられてきたのは金だろうし、特別
な貨幣として金貨が鋳造されているし、金貨
は金の含有量で価値が決まるわけだから、金
の量がそのまま価値の尺度として広く世の中
で通用していたわけだろうが、現代では市場
で取引される金の価格も変動するし、相変わ
らず確実な資産価値はあるものの、絶対的な
価値の尺度ではなくなっているのではないか。
というか世の中に絶対的な価値の尺度はなく、
場合によっては金の方が他の通貨より確実な
資産価値がある時もあるわけで、それも金の
産出量がプラチナなどと同様に銀や銅などの
他の鉱物と比べて極端に少ないからであり、
今後世界のどこかで大量の金が見つかれば、
途端にその価格も暴落してしまうのだろうが、
そうならない限りは現状の金を尊ぶ文化的な
伝統が続いている間は金の資産価値がなくな
ることはなさそうに思われるが、金自体はた
だの金属に過ぎないわけで、金がなくても人
が生きてゆけないわけではなく、工業的に活
用される金属資源や宝飾品の材料としての需
要だけなら、他の金属資源や宝石の類いと比
較して相対的な価値があるということであり、
別に金だけに特別な価値があるわけではない
ことになるわけだが、ただもはやほとんど使
われることはないにしても、金貨という貨幣
形態がある種の先入観を抱かせるのだろうし、
今でも記念硬貨として少量鋳造され続けられ
ているし、金と貨幣との繋がりは否定できず、
工業用や宝飾品としてだけではなく、金貨や
延べ棒として貯め込んでおくための需要がな
くなることはなさそうだ。そしてそんな資産
として保管しておく貴金属の価値は、貨幣を
貯め込むことと同じ価値を持つわけだが、貴
金属は実際に物がなければ価値がないのとは
対照的に、貨幣の方は紙幣や硬貨がなくても
銀行の口座残高のように数値的な情報だけで
構わないわけで、そういう意味ですでに仮想
通貨の性質を持ち合わせているわけだ。それ
でも各国の中央銀行は金庫に金の延べ棒を大
量に保管しているわけなのだろうが、それは
発行している通貨の総額を賄いきれる量では
ないだろうし、すでに金と通貨との兌換は不
可能となっているわけだが、だからといって
金の準備をやめるわけにはいかないのだろう
し、ある程度はそれが通貨の信用をもたらし
ているわけだ。

 そんなわけで仮想通貨と通常の通貨との違
いは、通貨価値の裏付けとなる金の量をどれ
ほど準備しているかということになるわけだ
ろうが、何も通貨価値の裏付けとなっている
のは貴金属の金の保管量だけではなく、通貨
を発行している国の国力そのものが物を言う
のだろうし、その国の経済力だけではなく軍
事力もある程度は物を言うわけだろうし、結
局は通貨の純粋な機能だけではその価値を担
えない実態があるわけで、それが仮想通貨の
弱みなのかもしれないが、仮想通貨も実際に
流通している実態がある範囲内では社会的な
信用を得ることができるのかもしれず、その
通貨を使って商品の売買が行われている限り
では通用していることになるわけだろうが、
今のところは通常の通貨との交換レートは明
らかになっていて、実際に通常の通貨と交換
されている実態があるのだろうが、商品を介
した売買に使われている実態がよくわかって
いないのかもしれないし、そういう面で詐欺
ではないかという疑念を払拭できていないの
ではないか。そして通貨の本来の機能とは商
品の売買に使われることだろうし、利殖目的
の運用は副次的な機能だったはずだが、通貨
自体が商品としても機能するから、安く買っ
て高く売って通貨自体を増やす目的に使われ
る面が出てくるわけで、結局仮想通貨も今の
ところは本来の商品の売買を仲介する機能で
はなく、利殖目的で使われている面ばかりが
強調されているわけだから、それは本末転倒
な使用法であり、詐欺ではないかと疑われる
のも無理はないわけだ。だがそうだとしても
そのような用途での使用が限定される性質の
ものであって、そういう用途で広く世の中に
普及すればそういうものだという先入観が出
来上がるわけで、金が工業用や宝飾品として
の使用以外に貨幣として価値を担ってきたよ
うに、仮想通貨も商品の売買に使われるとい
うよりは、他の通貨と交換されて利益を生み
出す利殖目的専用の通貨として価値を見出す
ような使用法が確立される可能性がないとは
言えないだろうし、実際にそうなるかどうか
は今後の普及次第なのだろうが、そうである
なら利殖目的とは縁のない一般の人々にとっ
ては縁のない通貨となるだろうし、ともかく
実際に商品の売買に使われない限りは広く世
界的に流通する通貨とはならないだろうし、
通常の通貨がそれを発行している国家と強い
結びつきがあることから生じる信用を得られ
るわけでもないのではないか。そういう意味
で通常の通貨は単なる商品の売買に使われる
以外で、発行している国家やその国家が保管
している金の準備量という物と結びついてい
ることで社会的な信用を得ていることは明ら
かだろう。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。