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彼の声 2017.9.3 「信用の実態」

2017/09/03

 人の社会的な信用がどこから生じるのかと
言えば、その人の行動や言動の確実性から生
じるだろうか。たとえ経歴や社会的な立場や
地位が立派でも、信用できない人はいくらで
もいるだろうし、何を信用するかでもその信
用度は変わってくるかもしれないが、時と場
合によって、その場その時の状況や雰囲気に
よって、例えばそれが何らかの交渉の場であ
れば、交渉の内容や交渉相手を信用したりし
なかったりする場合がありそうで、一概に信
用できる条件をあげても、状況が変われば条
件も変わってくるのかもしれず、その場の状
況に応じて臨機応変な対応や判断が求められ、
信用度を他と比較可能な数値や記号で表せれ
ば、それが一般的な目安にはなるだろうが、
今度はそのような数値や記号を用いた比較が
果たして信用できるのかとなるわけで、大抵
は信用格付けを行なっている業者や機関を信
用することになるわけだが、一般的にはその
国の経済状態が悪ければ信用度が下がって格
付けも下がり、その国が発行した国債の市場
価格も安くなり、またその企業の業績が悪化
すれば信用度も下がって格付けも下がり、そ
の企業が発行した社債の市場価格も下がるこ
とになり、格付け会社が決める格付けが高い
債券ほど信用度が高くてリスクが低く、格付
けが低い債券ほど信用度が低くてリスクが高
いわけで、社債や国債も信用リスクが高い債
券ほど金利が高くなり、信用リスクが低い債
券ほど金利が低くなり、リスクが高いと金利
が高くなって市場で取引される債券価格は安
くなり、リスクが低いと金利が低くなって債
券価格は高くなる。金利だけを見るなら、信
用度が高い債券ほどローリスクローリターン
で、信用度が低い債券ほどハイリスクハイリ
ターンとなるわけだが、信用の低い債券は市
場での取引価格が下がって額面割れを起こし
てしまい、売ってもハイリターンとはならな
い。またそれが国債となると、信用の低い国
の通貨が安くなるわけで、いくら金利が高く
なってもその国の通貨が安くなってしまえば、
それが外貨建ての外国の国債なら買っても利
益は期待できないだろう。

 もちろんそんな単純な基準だけから信用度
が決まれば、わかりやすくて誰も困らないわ
けだが、例えばアメリカは支配的な国際通貨
のドルを発行しているので、どんなに経済状
態が思わしくなくても財政赤字が拡大しても、
アメリカの国債が債務不履行になるリスクは
低いと判断されれば、格付けは高いままなの
だろうし、またアメリカの大手証券会社の取
り扱う金融商品なども、ローンが払えなくな
る危険性の高い低所得者向けの住宅ローンを
他のローンと合体して証券化すれば、その分
信用度が増して格付けが上がるという操作を
施して、そんな証券を金融商品として売り出
して、結果的に住宅バブルが弾けて住宅価格
が下がって、ローンが払えなくなった住宅の
担保価値も下がって、それがリーマンショッ
クと要因となったわけだろうが、そうなると
信用格付けそのものが信用できない面も出て
くるわけで、実際にアメリカのニューヨーク
証券取引所の平均株価が異常な高値で推移し
ているのも、何か企業の信用度に公平中立性
を逸脱した偏りが生じているのかもしれず、
それに関連して年間数万台の自動車しか生産
していないテスラ社の株式の時価総額が数百
万台も生産しているGMを上回ったという事
態もそれを象徴していると言えるだろうし、
実際にメディア的な話題性からいえば、かっ
こいい電気自動車を製造販売しているテスラ
社の方が世界的に注目度が高いだろうし、そ
のようなメディア情報からもたらされる印象
によって株価も信用度も形成されてしまうの
だとすれば、各国の政府も大手企業もメディ
ア上での印象操作を重視するのは当然だろう
し、そのテスラ社やロケット打ち上げ事業や
新交通システムなどを手がけている企業経営
者がメディア上で一躍時の人として祭り上げ
られ、その言動や一挙手一投足までが世界的
に注目されていることも、まだ業績の定まら
ないそれらの事業の信用度を高めるのに多大
な貢献をしていることは確かであり、その株
価の高騰がいつまで続くのかは今後の事業展
開の成否にかかっているのだろうが、すでに
彼を好意的に取り上げるメディアとともに世
界的な世論を味方につけているわけだから、
それだけでも事業を成功に導く上で有利な状
況となっているわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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