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彼の声 2017.9.2 「保険と保障」

2017/09/02

 世の中で身の安全と資産や財産の保全を金
銭面で助けるのが保険の機能なのだろうが、
それで全面的に保障できるわけではないだろ
うし、保険の加入者が納得できる範囲内での
保証規約に同意したから契約を結んで、それ
なりの額の保険料を払っていることになるわ
けだ。ただ保険の種類にもよるだろうが、全
ての加入者が保険金を請求するような事態に
なれば、とてもじゃないが対応できなくなる
だろうし、損害保険などの場合は加入者のほ
とんどは保険金を請求するような事態に遭わ
ないまま保険料を払い続けているわけで、医
療保険などの場合も加入者が病気にかかる割
合を統計的なデータを基にして割り出した結
果から計算して、保険会社が収益を得られる
ような額の保険料を設定しているわけだろう
から、結果的に保険事業が何らかの人助けに
貢献している面はあるのだろうが、それはあ
くまでも金銭的な面においてであり、保険会
社も加入者も金銭的な損得勘定を介して互い
を利用し合っているわけだ。また公的な社会
保険も行政と行政的なサービス受ける側の住
民との金銭的な契約関係なのだろうし、健康
保険や年金保険や雇用保険や労災保険などの
社会保障を受けるには、住民が保険料を払っ
ていることが前提となるわけで、それも金銭
面だけの保障となるわけだろうが、それ以外
の保障となると民間の警備会社などもあるが、
主に警察機構による防犯や治安の保障や軍隊
による安全保障が行政の役目にはなるわけだ。
それらすべてが住民が社会の中で暮らしてい
く上で身の安全と資産や財産を保全する助け
にはなっているのだろうが、身の安全はとも
かく資産や財産は経済活動によって得られる
ものだから、経済活動に関わらない限りは資
産も財産も得られないわけで、それが金銭的
な価値や価格を伴うものであれば当然売買の
対象となり、保険サービスも行政サービスも
金銭的なやり取りによって成り立っていて、
民間の保険サービスは住民が任意で選べるの
に対して、公的な保険サービスや行政サービ
スは制度による強制的な行為を伴うものであ
り、それは売買とは異なる金銭的な契約関係
であり、しかも民間の売買を基本とした金銭
的な契約関係を前提として、それに寄生して
成り立っているような強制的な契約関係であ
るから、民間が不景気になれば税収が減るし、
税収が減っても予算規模を確保したければ赤
字国債を乱発するような事態にもなるし、民
間の経済状態から影響を受けやすいことは確
かだ。

 人が身の危険や安全に対価を払うような成
り行きは、そこに社会が構成されていて金銭
的な契約関係が広く普及していることが前提
となっているわけで、それなしでは行政的な
制度も維持できず、現状であるような国家自
体が成り立たないのかもしれないが、そうい
う水準で物事を考えても、それを前提として
社会が成り立っている以上は、そこで暮らし
ている人々には関心のないことかもしれず、
逆に関心があるのは狭い金銭を介した契約関
係上のことであり、軋轢や争いが起こってい
るのもそうした水準でのことであり、そうし
た水準では民間の保険や公的な社会保険も社
会の中で何らかの役割を果たしていて、実際
に事故や災害などが起こるような様々な場面
や局面で有効に機能しているのだろうし、そ
のような保障や補償のサービスや形態が広く
世の中に受け入れられている実態があるわけ
だ。それが資本の元となる資産や財産を守っ
てはいるわけだが、一方でそのようなサービ
スが広く世の中から資金を集める役割も担っ
ていて、集められた資金の活用先として金融
市場での投資が行われているわけだ。要する
に資本を守るようなサービスが資本を増やす
行為に転化されている実態があるわけで、金
銭を介したサービスは常に資本の増加を目指
すことに結びついていて、それがそのような
サービスの究極の目的だとも言えなくもない
が、資本が増加すれば増加した資本の新たな
投資先を見つけなければならなくなって、見
つかったらさらに資本を増加させるための投
資を行おうとするのだろうが、そこでも金銭
を介したサービスが開発される傾向にあるの
だろうし、それが民間の保険業の範囲内で行
われるとすれば、新たな保険商品の開発とな
るわけで、何やら至れり尽くせりのサービス
を謳った保険の広告宣伝をメディア上で見か
けることも多いかもしれないが、そのような
サービスが金銭的な利益を度外視した親切心
から行われる、人と人との間で生じる助け合
い精神を圧迫しているとまでは言えないだろ
うが、全ての社会的な関係を金銭的な関係に
置き換えることは無理だろうし、功利的な利
害関係から生じる活動以外の活動も社会の中
で行われていることも確かだろうし、はっき
りした契約関係がなくても家族関係や交友関
係がなくても、他人を助けるような行動を起
こしてしまうことも時にはあるだろうし、別
にそういう行動を率先して行う必要などあり
はしないのだろうが、必要がなくても行って
しまうような成り行きがいつ生じるとも限ら
ないわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
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