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彼の声 2017.9.1 「保険の機能」

2017/09/01

 保険料はリスクが高いほど高く、リスクが
低いほど低いのが普通だろうが、それは保険
の対象となる行為や現象の信用にも言えるこ
とで、信用がないほど保険料が高く、信用が
あるほど保険料が低いわけだが、そのリスク
と信用をどう判断するかで保険料も変わって
くるわけで、それに関してはそれなりに妥当
な保険料の積算根拠も基準も示されているの
だろうが、人や団体の行いや状態や、あるい
は自然災害を伴うような自然現象に、何らか
の物的、精神的、金銭的な損害や損失をもた
らすような危険性があれば、それらから損害
や損失を被りそうな人や団体が保険の対象と
なり、それらを対象とした保険に加入すると、
公的な機関や民間の保険会社に保険金を払っ
たり積み立てたりするわけだが、そして実際
に保険料を払ったり積み立てたりしている人
や団体が損害や損失を被れば、それ相応の積
算根拠に基づいた保険金が払われることにな
り、積立金の方は一定の期間にわたって積み
立ててきた合計金額から、契約時に決められ
た期間にわたって小口に分割されたり場合に
よっては一括して償還され、その際に利息も
払われることがあるわけだが、その種の保険
だと保険会社が積み立てている期間の間に資
金を運用して増やさないと利益が出ないわけ
で、掛け捨て保険なら加入者が保険が効力を
持っている期間内に実際に損害や損失を被ら
なければ、払った分がそのまま保険会社の収
益となるわけだろうが、どちらにしても人や
団体が保険に加入すれば公的な機関や保険会
社に資金が蓄積されることは確かで、その蓄
積された資金を運用して利益が出れば、その
分だけ金融資産が増えるわけだ。保険会社と
保険の加入者との間で取り交わされる契約内
容を記した保険証券自体は、それを介してた
とえ金銭のやりとりが行われるとしても、他
の有価証券とは違って厳密には金融商品には
含まれないのだろうが、保険を取り扱う公的
機関や保険会社が集めた資金を金融市場で運
用している実態はあるわけで、そこでは有価
証券などの金融商品の売買が行われるわけだ
から、そういう部分で公的機関も保険会社も
金融資産の形成に関わってくるわけだ。

 銀行などの金融機関の方でも資金を集める
手段として保険を取り扱っていて、それは同
じ金融グループの傘下の保険会社と提携して
いる場合もあるのだろうし、直接保険商品を
取り扱っている場合もあるのだろうが、また
会計事務所や警備保障会社などにも保険会社
が食い込んでいて、取引のある企業を介して
その従業員や法人を損害保険や生命保険に加
入させるわけで、加入させれば提携している
会計事務所や警備保障会社などに保険会社か
らマージンが払われる仕組みなのだろうし、
また法人となると従業員を雇用する上で健康
保険や年金保険や雇用保険や労災保険などの
公的な社会保険に加入する義務があり、その
支払いだけでもバカにならない額に達するわ
けだが、結局事業の収益が慢性的に悪化して
いるような場合は、まずはそれらの公的な保
険料の支払いを免れようとするわけで、それ
らの労働者を守るための公的な制度も、経済
状況が悪化すれば意味をなさなくなる場合が
あるわけだ。そんなわけで世の中の経済状態
が良ければ人や企業に保険料を払うだけの余
裕が生まれる一方で、経済状態が悪化すれば
真っ先に切られそうなのが保険料の支払いと
なるのかもしれないが、しかし本来の趣旨か
らすれば保険そのものは危機的な状態となっ
た時に頼りにされるものなのだろうし、リー
マンショックなどの金融恐慌で大手の保険会
社が経営危機に陥ったり、景気の悪化で公的
な保険料の未払いが増加したり年金制度の破
綻が取りざたされたりするということは、逆
に保険そのものがいざという時に機能しない
危険性がありそうで、保険自体の存在が矛盾
している面もあるわけだが、実質的に資本主
義経済の中での保険事業の機能というのは、
広く世の中から資金を集めて、集めた資金を
投資に回す役割が期待されていると考えるの
が妥当なところで、実際に経済が好調な時に
は世の中の金余りを背景にして、保険業界の
収益が増える傾向にあるのだろうし、実際に
保険業界の資金運用が株や債券や為替などの
取引の活況に貢献しているのだろうが、また
経済があまり好調でなくても金融市場を支え
るために、積極的に公的な年金や保険などの
資金が投入される傾向にあるのかもしれない。
 

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創刊日:2001-03-26  
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