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彼の声 2017.8.10 「代替物」

2017/08/10

 資源にはそれが利用価値を持つ限りにおい
て地政学的なリスクがつきものだろうが、そ
の代表的な例は石油だろうし、埋蔵量に地域
的な偏りがあり、それが産出される地域では
その利権をめぐって争いが絶えなかったり、
特定の支配層が利権を独占して政治的な民主
化を阻んでいたりするわけで、そのような事
情や経緯が地政学的なリスクをもたらしてい
るわけだが、それは石油以外でもレアメタル
と呼ばれる資源にも言えることだが、そのよ
うな資源に依存する産業があることは事実で、
その産業によって作り出された製品が広く世
の中に普及している限りは、そのような地政
学的なリスクは常に潜在的な脅威となって、
それが資源の供給を危うくする要因とも思わ
れているわけだが、資源は需要がなければ供
給しても売れず、その資源の代替物がある限
りはあとは採算面で折り合いがつくかどうか
であり、供給が不足して値上がりすれば、別
の資源で代替可能ならそちらを使うわけで、
そう都合よく代替資源が見つからない場合も
あるのだろうが、現実に石油にしてもレアメ
タルにしても供給が滞る状況にはなっていな
いらしく、今のところは資源に関する地政学
的なリスクは杞憂に終わっている現状がある
らしいのだが、それとは別の地政学的なリス
クとして、北朝鮮とアメリカとの対立が話題
にはなっているようで、それに関しては資源
ではなく軍事的なリスクであることは確かで、
厳密には北朝鮮によるミサイル発射などの挑
発行為がエスカレートしているわけで、それ
も今のところはニュース的な話題の域を出な
い程度のことなのだが、しかもこのままニュ
ース的な域にとどまるだけなら、いつもの北
朝鮮でしかないわけで、どうということはな
いと思われてしまいそうで、北朝鮮にとって
はそうであっては困るのか、あるいは困らな
いのか、どちらであっても構わないのかもし
れず、現状を打開しようとして打開できなく
ても現状があるだけで、果たして現状がいつ
まで続いてもどうなるわけでもなく、いつか
はどうにかなるとしても、そのいつかがいつ
であっても構わないような現状があるわけで、
そういう意味で軍事的なリスクは延々と待ち
の姿勢をもたらしていて、いつまでたっても
軍事衝突が起きない限りは待つしかないわけ
で、しかもひたすら待ち望んだ軍事衝突が起
こったところで、事前に力の差が歴然として
いれば、結果は予想の範囲内でしかないだろ
うか。それでもなお地政学的なリスクがある
とすれば、それは予想を超える結果がもたら
されるというよりは、予想を下回る結果とな
って落胆と安堵がもたらされることだろうか。

 それの何がリスクなのかというと、中途半
端で消化不良の結果しかもたらされず、いつ
までたっても決着がつかないところだろうか。
もはや国家には政治的にも軍事的にも決着を
つける力は持っておらず、それは国家の連合
体である国連やEUにも言えることかもしれ
ないが、そうかと言って国家に取って代わる
ような代替組織があるわけでもないし、もち
ろんグローバル企業が国家に取って代わるこ
とはあり得ないだろうか。今さら世界に広域
国家として帝国が生まれるわけでもないだろ
うし、たぶん国家そのものが変容してきてい
るのではないか。それがどのような変容を被
っているかは、様々な歴史的な経緯の延長上
で変容しているとも言えるだろうが、具体的
にはもはや政治家にはやることがないのであ
り、それは昔からそうだったのかもしれない
が、それでも昔はまだ政治に幻想を抱くこと
ができたのであり、しかもその昔とはいつの
ことでもなく、いつでもそれは昔であり、い
つの時点でもその時点から思えば昔になって
しまうわけだ。要するに実質的には昔とは空
疎な虚構でしかないわけだが、政治は常に昔
に形成された歴史的な経緯にこだわっていて、
その経緯によって導き出される固定観念から
抜け出られずにいて、いつでも過去の経緯に
こだわっていて、過去を引きずりながら対立
関係を構築しようとして、実際に対立してい
る限りで政治家の仕事が生じるわけで、何や
ら国家と国家の対立を背景として敵対する国
家と交渉したがるわけだ。軍事的な威嚇をチ
ラつかせながら交渉するのが昔ながらの政治
手法であることは確かだろうが、他に経済制
裁という威嚇もあるわけで、それで何かをや
っていると国内に向けてアピールしているの
だろうし、そうやって政治家にはやることが
何もないという懸念を払拭したいのだろうが、
別にそれで不安を払拭しているようには思え
ないのだが、たぶん国家という存在自体が過
去から現在までの歴史的な経緯の蓄積から成
り立っているのだから、その中で政治家のや
ることもその歴史的な経緯を肯定して正当化
すること以外にはあり得ないだろうか。中に
はそれを自虐史観と蔑んでそこからの脱却を
目指しているつもりの人もいるようなのだが、
そういう人たちが主張することが結局は復古
調の歴史を尊ぶことでしかないわけだから、
そういう意味でも過去の歴史的な経緯からの
脱却は容易なことではないのだろう。しかし
政治家が真に過去へのこだわりを捨てて、未
来へ向かって改革しようとすれば、国家はど
うなってしまうのか。そうなれば国家ではな
い何かが生まれることになるのだろうか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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