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彼の声

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彼の声 2017.7.29 「必要の増加」

2017/07/29

 たぶん利益がほとんど出なくても、人件費
や材料費や光熱費や減価償却費などの必要経
費が賄えるだけの売り上げがあれば、事業自
体は継続していくわけで、実際に競争にある
程度の決着がついて大規模集約化が進んだあ
りふれた分野では、売上に比べて利益は微々
たるものだろうし、そういう分野ではもはや
新規参入も困難になっていて経済成長も見込
めず、その逆に新規参入が相次いで競争が激
化して脱落者も多く出ている分野で成功すれ
ば、それなりに利益を確保できるわけで、要
するにそういう分野ではハイリスクハイリタ
ーンなのだろうが、それがいつまでも続くわ
けではなく、しばらくそんな状態が続けば寡
占化も進んで、成功して生き残った事業者だ
けがその分野の利益を独占するような状態に
なるのかもしれず、結局いったんそうなって
しまった分野では大企業が数社あるだけの状
況となるのではないか。そしてたぶんそうな
らなかった分野があって、そこでもそれなり
に生産と流通と消費のサイクルが保たれてい
て、もちろんその中にも大企業が部分的に参
入している場合もあるのだろうが、当然のこ
とだが誰もが大企業の従業員でも社員である
わけでもなく、実際に大企業とは無関係な人
たちが生きて生活している現状があるわけだ
から、全ての産業分野を大企業が支配してい
るわけではなく、利益が見込めない分野には
大企業は参入してこないだろうし、かろうじ
て生活が成り立っているようなところでは、
利益が見込めないから競争も激化しないだろ
うし、新規参入がなければそのままとなって
しまうわけで、まだまだ世界にはそういう分
野が数多くあるのかもしれず、そういうかろ
うじて生活が成り立っているようなところで
は、経済が停滞しているのが普通の状態なの
だから、それで何が困るわけでもなく、ただ
そのままの状態がこれかも続いてゆくだけな
のではないか。

 資本主義経済には地域や分野によってある
程度の偏差や揺らぎがあって、全ての分野で
一律に利益が出ているわけではないのはもち
ろんのこと、利益が出ない分野でも人が必要
とする物資が生産されていれば、それなりに
事業が継続していくだろうし、人が生きて生
活が成り立っている限りは、そこで何らかの
経済活動が行われているわけで、そうでなけ
れば人がそこからいなくなってしまうだけで、
そういう意味で人が生きられる範囲内でしか
経済活動は成り立たないわけだ。そしてそこ
で利益の蓄積が生じるということは、人が必
要とする以上に経済活動が行われているとい
うことであり、しかも蓄積された利益を他の
何らかの事業に投資するような成り行きがあ
れば、そこで新たに必要を生じさせるという
ことになり、それが他の人にとっては必要で
はなくても、投資する人や企業にとっては蓄
積された利益を活用するために必要となって
くるわけで、そうなると必ずしもその必要と
いうのは人が生きていくために必要というわ
けではなく、人が生きていくのとは異なる必
要がそこで生まれることになり、例えばそれ
は暇つぶしの娯楽であったり人々の好奇心や
欲求を満たすためのものであったりするわけ
で、いったんそういう必要が生まれると、今
度はそれを提供することによって生活の糧を
得ようとする人々が現れるわけで、たぶんそ
れがサービス業などの第三次産業と呼ばれる
分野に広がって、今ではそれに従事する人の
方が多くなってしまっている現状があるわけ
だ。そんなわけで必要に応じて人も産業も新
たに生まれてくる成り行きがあるのかもしれ
ず、実際に太古の昔に古代人が狩猟採集生活
をしていた頃は、世界にはそれほど人はいな
かったわけで、それほど余分に人がいる必要
もなく、もちろん狩猟採集だけではそんなに
多くの人を養えないわけだが、その時代には
その程度の人口で間に合っていたのであり、
それが何かのきっかけで農耕や牧畜などをす
るようになると、農耕や牧畜を行うのに必要
なだけ人が増え、実際に農耕や牧畜によって
養える分だけ人が増えたわけだが、さらに現
代のように機械技術による大規模集約的に様
様な大量生産が可能となって以降は、やはり
それによって養える分だけ人が増えたことに
なるわけで、そうやって増えた人が活動する
ための必要もそれだけ増えたことになるので
はないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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