文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2017.7.27 「不可能な未来」

2017/07/27

 世の中で何が蓄積されているかというと、
資産と負債とそれに含まれる建造物や機械の
類いだろうか。生きている人間の数も史上類
を見ないほどの人口に達していることは確か
だが、それらは蓄積されたままになっている
わけではなく、絶えず活用され消費されてい
ることも確かで、人工的な物は消費されれば
すり減って、次第に劣化して消滅していくだ
ろうし、一見劣化しないように思えるデジタ
ルデータなどの情報も、それを保持している
ハードウェアは物だから、ハードウェアのメ
ンテナンスや更新が何らかのきっかけで途絶
えれば、途端に消滅してしまう運命だろうし、
もちろん人間自身も生きているだけで老化し
て消耗していくわけで、消耗しきってしまえ
ば死んでしまうわけだから、そういう意味で
どんな蓄積でも消耗しないうちに活用しない
と、蓄積自体が無駄になってしまうのだろう
が、機械類はそれ自体が労働の蓄積であり、
その機械が何かを生産するシステムに組み込
まれていれば、それが駆動している限りは資
源と機械と機械を駆動させるシステムに組み
込まれた人を消費しながら生産物を生産し続
けるわけで、そのまま放っておけば生産物が
蓄積され続けるわけだが、生産を続けるには
資源と人手が必要で、それらを確保し続ける
には資金が必要であって、どうやって資金を
得ればいいかといえば、生産物を売って得な
ければならず、そこまでは当たり前の動作で
あり、そういうシステムになっているわけだ
が、そこに至るまでに様々な歴史的な経緯を
経て発展して、社会に定着しているそれらの
システムを人為的に変えようとして、根本的
に変えるに至っていない現状があるわけで、
それが誰であれ変える方法を導き出そうとし
つつも、その方法がわからないままとなって
いるのかもしれないが、たぶんそれで構わな
いのかもしれず、あまりそれらのシステムが
自壊するような都合のいい条件を妄想しない
方がいいのかもしれず、それらのシステムの
犠牲となって悲惨な境遇に陥っている人たち
がいるのなら、人道主義者たちが助けようと
するのだろうし、またそれが社会問題化して
いるのなら、良心的なジャーナリストたちが
システムの不具合を告発しようとするのだろ
うし、左翼的な社民主義に傾倒した政治家な
ら、政府の力でそれらの人々を救済しようと
するだろうし、それらの行為の全てが的外れ
だとは思えないし、やっていることにもそれ
なりの効果があることが期待されているのだ
ろうから、彼らは彼らで自分たちのやってい
ること信じてそれをやり続けるしかなく、そ
れ以外の方法が見つからないから実際にそん
なことをやり続けているわけだ。

 人の消費活動に限界がなければ、やがて人
類は地球を飛び出して宇宙へと向かって進出
していくのだろうが、たぶん全ての人がそう
なるのではなく、多くの人がその犠牲になる
のかもしれず、だからと言ってそれを押しと
どめる成り行きにはならないだろうが、今の
ところはまだそんなことは夢物語でしかない
だろうし、実際に地球以外の環境で人類が生
きて行けることが実証されるには、まだ相当
長い年月が必要となってくるだろうし、現状
でそんなことを考える必要もないのだろうが、
結局は現状で生きている人が自身がこれから
どう生きていくかしか眼中になければ、別に
それで構わないわけで、そんな人は何も人類
の行く末を心配する気など起こらないだろう
し、そんな大げさなことにまで考えが及ばな
い方が、相対的には正気でいられるのかもし
れず、たまたま現行のシステムの中でそれな
りの恩恵を得ていれば、何もシステムを変え
ようなどとは思わないだろうし、政治的な選
択にしても保守的な勢力を支持することにな
るわけで、またそのような政治姿勢を正当化
する理由などいくらでもありそうで、さらに
そんなことにも無関心であっても構わないよ
うな境遇の中にいると思えば、それで済んで
しまうような場合まであるだろうし、たぶん
そうやって全ての人が一つの方向を目指して
いるわけではない状況なのかもしれず、何か
を目指しているのではなく成り行き上そうな
っていて、そんな状況に巻き込まれているこ
とに無自覚でいる人が大半を占めているだろ
うし、そんなことまで考える必要のない境遇
の中で生きているのではないか。そういう意
味でも人工知能によって全ての人が管理され
るような極端な未来を妄想するのはおかしい
だろうし、たぶんそれは前世紀の共産主義た
ちが抱いた妄想の延長上にしかないフィクシ
ョンなのだろうが、人為的なシステムが社会
全体を制御しているわけではない現状がある
以上は、たぶんこれからもそんな傾向は変わ
らないだろうし、様々な人為的なシステムが
社会の中で共存しつつも競合し合い、栄枯盛
衰を繰り返しながらも、決して一つのシステ
ムに収斂することはなく、全ての人間を網羅
して救済する未来は永遠に訪れないかもしれ
ないし、そうなるには人や物や情報が構成す
る世界はあまりにも不完全に思われるし、人
工知能によるシステムの管理がいかに社会の
隅々にまで行き届いても、絶えずそこから逸
脱してしまう人も物も情報もいくらでもあり
そうで、これからもそれを助長するようなサ
イバーテロの類いが、ウィルスを撒き散らし
ながら絶えずシステムを混乱させようとする
のではないか。 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。