文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.7.9 「技術革新の政治性」

2017/07/10

 人にとって受け入れがたいと思われるのは
何らかの拘束を伴うような状況であり、それ
は自由を制限されて理不尽な力に屈すること
でもあり、自分の価値観から外れたことをそ
こでやらされる羽目になることだろうか。他
にも色々ありそうだが、なぜそういう不快な
成り行きになってしまうのかといえば、そう
いうことをやらざるを得ない境遇の中で生き
ている人が世の中には結構いて、そのような
境遇にある人たちが犠牲になることで、世の
中が成り立っていると言えるだろうか。そう
であるならなるべくそんな境遇に陥るような
行為をなくしていくことが求められているは
ずだろうが、実態としてはそうはなっておら
ず、むしろ今あるような世の中が成り立つに
は、そういう境遇に陥る人の存在が必要不可
欠であるのかもしれず、彼らの犠牲の上でし
か社会が成り立たない実態があるだろうか。
人が置かれた立場によってはそうであるとも
ないとも言えるし、そういう実態を否定した
り肯定したり、あるいはそういう実態がある
ことを正当化することもできそうだが、それ
でもかつての奴隷制が蔓延っていた頃よりは
ましだと言えるかもしれず、現代では特定の
階層に属する人々が有無を言わさず強制労働
させられるような社会はなくなりつつあるの
だろうが、そうやって今と昔のある時期や地
域を比較すること自体が、それほど意味のあ
ることとはいえないのかもしれず、絶えず同
時代的な現状の中でどうなのかが問題であり、
実際に受け入れがたい境遇から抜け出せる可
能性があるように思われるなら、抜け出そう
とするだろうし、移民労働者などがその典型
例なのかもしれないが、抜け出した先に待っ
ているのが、さらに悲惨な境遇である場合も
あるだろうし、世界のどこへ行ってもそれな
りに犠牲を強いられている人々が存在してい
て、それに関しての人道主義的な課題といえ
ば、なるべく犠牲を強いるような境遇をなく
すことなのだろうが、それ以前にそういう実
態があることを認めなければならないのかも
しれず、それを認めないでごまかして隠蔽し
たり、開き直ってそうすることを正当化した
りする態度が非難されるべきで、そういう実
態があること自体は肯定も否定もされるべき
ではないのかもしれない。

 どのような行為であってもそれが社会の中
でそれなりに機能しているから、現実にその
ようなことが行われているわけで、いくらそ
れがひどいことだからといって、それに代わ
る機能を作り出さない限りは、やめさせるこ
とは困難を極めるだろうし、たとえ違法行為
に認定して強制的にやめさせても、必要とさ
れる限りで隠れて行われている場合があるだ
ろうし、それをいくら取り締まってもなくな
らなければ、やはりそういう行為は社会にと
って必要不可欠な行為だと言えるのかもしれ
ず、それに対する妥当なやり方としては、そ
れとは別の合法的な行為に置き換えるしかな
いのだろうし、もちろんそれが簡単には置き
換わらないから、違法行為をなかなか根絶で
きないわけで、しかも違法行為が慢性化して
定着している場合もあるだろうし、そういう
意味でそれが合法か違法かの区別を超えて、
それが必要なら違法であっても行われるだろ
うし、不要であれば合法であっても行われな
いし、さらに合法であっても違法すれすれの
行為もありそうで、普通の神経の持ち主には
受け入れがたいようなひどい行為が、平然と
行われている実態もあるだろうし、無理を承
知でやらないと利益が出ないから、それに携
わる人を消耗品のように使い捨てながらも行
われている実態までありそうだ。そしてそう
いう行為をなくすには、産業技術の面での革
新が欠かせないのかもしれず、結局かつての
奴隷労働を衰退させたのも、機械技術の発達
であった面が大きいだろうし、現状で労働者
を犠牲にしながらもかろうじて延命している
ような産業の分野では、そういう過酷な労働
を積極的にやりたがる人はまずいないだろう
し、様々な事情でやらざるを得ない状況に追
い込まれているから嫌々やっている人がほと
んどだろうし、結局そういう分野が労働力不
足に陥っているわけで、そういう部門が機械
化の対象となっているとすれば、自然とそう
いう成り行きなっている面があるのではない
か。そしてそのような行為の不快さや過酷さ
を機械技術によって解消しようとする傾向が
あるのだとしたら、それが実質的な社会変革
をもたらしているのだろうし、そういった行
為に対する批判や非難などの政治的な主義主
張よりは、実際の技術革新の方が社会的にも
影響力を持っているのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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