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彼の声

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彼の声 2017.6.25 「状況の流動化」

2017/06/25

 何か意志を持って自発的に活動する場合は、
そこに目的が生じているのが当然のことよう
に思われるが、自らが気づかないところで目
的が生じている場合は、その目的によって自
らが操られていることになるのかもしれず、
もちろん気づかないのだから操られている自
覚もなく、当人は何だかわからないが、何か
に誘導されるがままに活動している状況を想
定できるだろうか。自覚がないのだからそれ
を目的とは言わないかもしれないが、最終的
に自らが気づくにしろ周囲の誰かが気づくに
しろ、あるいは誰も気づかないままとなって
しまうにしろ、何かの拍子に何でこんなこと
をやっているのか疑問に感じられるようなこ
とをやっているとすれば、自らが意識できな
いような目的がその活動に秘められている可
能性がありそうで、後から思いもよらぬこと
が起こって、それが自分にとって何かしら重
要に思われるような結果となれば、そんな結
果をもたらすことが活動の目的だったと実感
できるだろうか。それは意識が後付け的に目
的を導き出したとも言えるだろうが、そうで
あるにしてもやっていることの種類にもよる
だろうが、何かをやっている最中には何のた
めにやっているのかわからない方が、目的に
とらわれない自由な気分を味わえるし、それ
以前に目指すべき目標がはっきりしない場合
には、すでに目的を見失っている場合もある
わけで、はっきりした目的を定められないよ
うな境遇に陥っているようだと、無理に目標
を定める気にもなれないだろうが、ではそも
そも目的とは何から生じるのかと言えば、人
や集団が介在する社会的な人間関係から生じ
ると考えれば、それほど間違っているように
も思えないし、何かしら目的を意識している
時には、すでに活動を介して他の人や集団と
関係していて、それらと共に活動していく中
から目的を意識し始めるのだろうし、そうで
あるなら目的の有無はそれほど主要な問題で
はなく、それよりも人や集団が社会の中で様
様な関係を構築しながら活動している状況が
問題となってくるのだろうし、そんな活動の
実態が他の人々にどのような作用を及ぼして
いるのかも問題となってくるのではないか。

 何かをやらなければならないと使命感に燃
えている人がいるとすると、そこにやらなけ
ればならないと切実に思わせるような目的が
あり、それをやらせるような成り行きが生じ
ていて、そのやらなければならないことに関
して、競合関係にある他の人や集団の存在も
意識されているのかもしれないが、その人を
急き立て駆り立てるような目的というのが、
そこで人や集団が社会的な関係を通して活動
する原動力ともなっているだろうし、そのよ
うな活動によって何かが生産されるなら、そ
れを生産することが目的なのだろうが、狭い
意味での生産というよりは、今ある状態を何
らかの傾向を持った別の状態に導くというの
も、人や集団が活動する目的としては普遍性
を持ちそうで、変えるべき目標が数値や量な
どを伴ってはっきりと提示されていれば、そ
の活動の内容も分かりやすくはなるだろうが、
当人が自覚できないような目的はそういう類
いではないだろうし、数値や量などの達成目
標を伴った分かりやすい目的とともに、そん
な目標を掲げながらも別のことをやろうとし
ている場合もあるわけで、たぶんそれをやろ
うとして実際にやっていることが、どうもは
っきりした目的からずれているように思われ
る時には、意識できない部分で何かを察知し
ているのかもしれず、結果から見れば当初に
掲げた数値目標の類いよりは、そちらの方が
メインだったこともあり得るのかもしれない
し、そういう意味でひたすら目的意識を強め
て初志貫徹しようとすると、意外とつまらな
い結果に至ってがっかりしてしまうのもあり
がちな結末なのかもしれず、目標は目標で定
められるような状況なら定めておいても構わ
ないだろうが、その場の状況や環境が恒常的
に一定であることはまずあり得ないだろうし、
何らかの目的に向かって活動していくうちに、
身を取り巻く状況や環境がどんどん変わって
いくのも充分にあり得ることで、そうである
ならその場の状況の変化に合わせて目的も変
えてゆかないと、現場の状況とやっているこ
とがかみ合わなくなって、目標を達成するど
ころではなくなってしまうだろうし、そうな
ると目標を定めて初志貫徹を目指すこと自体
が、失敗の原因ともなってしまうのかもしれ
ず、別にそれでも構わないようなことなら、
たとえ失敗しようとあまり深刻にはなれない
わけだが、そういう部分も含めて余裕や遊び
を伴った活動が望まれるのだろうか。もちろ
んそれを望んでいるなんて意識できない場合
がほとんどなのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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