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彼の声 2017.6.22 「思考を阻む障害」

2017/06/22

 現実に身の回りで起こっていることは、自
らが考えたり行動しながらやっていることと
何か関係があるのかもしれないし、そんな自
らの動作も含まれるようなことが身の回りで
起こっていると考えるべきかもしれないが、
何かそれについて考えようとすると、普通は
そうなる理屈を考えてしまうだろうし、それ
が単なるその場の思いつきで、思いつくきっ
かけを作るのが偶然の巡り合わせとしか思え
ないとしても、思いつきの中身に関しては何
らかの理屈を思いつくわけで、身の回りの状
況やそれに関連する自らの境遇について、何
かこの世界には人の動作や思考を統御する原
理があるように思われるのは、そうなること
に関して何らかの理屈があると思わないと、
思考を働かせることに積極的な意味を見出せ
ないからかもしれないのだが、そんなふうに
思考した結果として、その場の状況に適合し
た原理が見つかったり見つからなかったりす
るのは、そこで体験しつつある現象をうまく
説明できたりできなかったりするような試行
錯誤の中から見つかることもあるわけで、た
またまうまく説明できればそこに何らかの原
理が働いているように思われ、そんな原理に
従ってその場の状況が推移しているようにも
思われるだろうが、その場ではうまく説明で
きても別の場でうまく説明できるとは限らな
いし、説明がうまくいくための条件というの
が、その場に特有の原理に従っているか否か
だとすれば、現実にはその条件を恣意的に選
べないことも確かで、与えられた条件に適合
する原理を模索することになるわけだが、た
とえその場が原理に関して最適な条件を満た
すような人工的に整備された環境であっても、
そこで思いがけない未知の現象に遭遇するこ
ともあるわけで、そういう不確実な要素を考
慮すれば、そこで思いつく理屈というのも完
全とは言えないのはもちろんのこと、その場
限りでしか通用しないことなのかもしれない
し、そうであるならたとえその原理が、何ら
かの普遍性を伴っているように思われるとし
ても、あまり信じすぎない程度にとどめてお
いた方がいいのかもしれないし、そんな原理
を導き出す思考作用というのも、大して信頼
のおけるようなものでもなく、ひらめきとし
てもたらされるその場の思いつき自体が、そ
うなる成り行きの偶然に左右されるのだから、
少なくともたまたまそうなってしまう偶然を、
そうならざるを得ない必然と取り違えないこ
とは肝心だろうか。

 なぜそうなるかの理由が必然のように思わ
れるのかは、実際にそうなったからであり、
場合によったらそうなるのが運命のように思
われ、そうなった結果から物事を考えようと
するからだろうが、物事が起こった結果から
説明しようとすれば、説明自体がそうなる必
然性を求めているわけで、単なる偶然の巡り
合わせでそうなったとすれば、そもそも説明
する必要がなくなってしまい、そうなる理屈
も原理も必要ではなく、逆に説明や理屈や原
理が、そうなってしまう必然から求められる
わけだから、それについて考えている限りは、
なぜどうしてそうなったのかについては、そ
うなる必然的な理由や根拠を導き出すしかな
いわけだ。そうである限りにおいて偶然にそ
うなってしまったこと関しては、関心が払わ
れなくなってしまうのかもしれないが、それ
でも偶然にそうなってしまうことを考慮に入
れて物事を考える必要があるのかもしれず、
絶えず決定論的な思考形態によって結果から
考えてしまう誘惑から離脱するには、結果と
して現に存在しているように思われる現状か
ら、未来への可能性を考える上で、現状の延
長上で何らかの予測を導き出すのとは違う道
を模索する必要があるだろうし、それには現
状を一つの定まった原理から説明しようとす
ると、そこからはみ出てしまう要素があるこ
とを考慮に入れて、現にそうなっていること
を構成する現状が、様々な方面から及ぼされ
る様々な作用から成り立っていて、現状で成
り立っている関係も様々にあり、そこに及ぼ
される作用もそこで成り立っている関係も不
変ではなく、それぞれの強度も持続力も様々
にあり、そのような作用と関係の束が過去か
ら現在を経て未来へと、絶えず変動を伴いつ
つ存在していることになるのだから、その中
で主に何と何が作用し関係し合って現状を構
成しているかについては、それが全くの偶然
の組み合わせから構成されているとは思えな
いだろうし、そこに何らかの規則性と複数の
作用や関係の編成が認められるかもしれず、
またそのような規則性や編成が世の中の慣習
を形成している事情もあるだろうし、さらに
それを守るための制度が整備されている場合
もあるだろうし、そしてそのような慣習や制
度を保持するための規範も広く世の中に浸透
している場合もありそうで、そうなっている
のが必然的な成り行きからではなく、偶然の
巡り合わせによってそうなっているのだとす
れば、今後将来においてそれが変わる可能性
もあるわけで、そのようなものが必ずしも社
会にとって必要不可欠だとは思わない方が、
自然な感覚なのだということを、広く世の中
に知らしめることができれば、慣習や制度や
規範に対する保守的なこだわりが薄れてくる
かもしれないのだが、それが偶然の巡り合わ
せでしかないことが、人々の思考や関心の対
象とはなり難い面もあるのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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