文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.5.2 「世界の変容」

2017/05/03

 認めなければならないのはそこに何かがあ
るということか。しかし何かとは何なのか。
何かがあるのが確からしく、それが人が作っ
た構築物であるわけで、その構築物とともに
人が存在しているということだろうか。存在
しているだけではなく何らかの作用を及ぼし
ていて、その作用が人にも人が作った構築物
にも他の自然にも及んでいて、その及んでい
る作用が人為的な現象と言えるだろうか。そ
の現象とは具体的に何なのだろうか。それが
人の活動を表しているのだろうか。透明な現
象ならそこには何もないが、不透明な現象な
らそれは何らかの物質を介して行われ、何か
が備給され何かが交換されているわけだろう
が、そんな表現ではそれらの現象を正確に捉
えていることにならないようで、そこで起こ
っていることを具体的に記述しなければなら
ず、そうやって記述することも一つの出来事
なのだろうが、そこで起こっている何らかの
現象に付随して起こるその出来事が、言表と
言われる行為だろうか。この世界に関する記
述とは現象に関する記述であり、存在に関す
る記述でもあり、行為に関する記述でもあり
そうだが、そこで記述される物事が人に関す
る何らかの活動の実態を示しているはずなの
だが、果たしてそれを記述することが、それ
らの物事に働きかけていることになるのだろ
うか。具体的にはそれらの人為的な行為を批
判することになるわけだが、それを批判し認
識し理解することが、その対象となる物事に
何の作用も及ぼさないわけではないだろうが、
では物事の方はどんな作用を及ぼしているの
だろうか。それを人に批判させ認識させ理解
させるような作用を及ぼしていること以外で
は、すでに人為的な作用によってそれらの物
事が出来事として生じていることを示してい
て、そうなってしまったことの結果について、
あれこれそれについての言表を発生させてい
るわけだが、それが出来事として生じている
こと自体が、その場での世界が変容を被って
いることになり、そもそもそれが人為的な作
用によって及ぼされたことの結果なのではな
いか。そしてその出来事を意識が捉えると、
それに連動して何らかの行為が追加されるわ
けだろうが、その中に言表行為があり、その
内容がそれについての批判や認識や理解とな
っているわけだが、人はそうすることによっ
てさらなる世界の変容をもたらそうとしてい
るわけか。

 そうだとしても直接的な生産行為に付随的
な批判行為が勝るとは思えないし、何にして
もやった者勝ちであり、直接何かを生産する
こと自体には、そこに多大な労力が加えられ
ていて、それが目に見える構築物であれば動
かしようがなく、言葉による批判だけでそれ
らの構築物をなかったことにはできないだろ
うし、そこで何かを建造している最中である
なら、なおさらそれを阻止するのは困難を極
めるのではないか。というかそこには圧倒的
な力量差があって、制度としてそこには何ら
かのシステムが作動していて、それに従って
さらに何らかの構築物が建造されようとして
いるわけだから、そこに至るまでの間に様々
な権力が周到に行使されているわけで、その
最後の総仕上げの段階で批判や反対運動が表
面化してくるのであり、もはや勝敗がついて
しまった後から争いが起こっているのだとす
れば、そこでの戦いは一種の敗戦処理でしか
ないだろうか。そこから挽回を図ろうという
のだから、すでに挽回などあり得ないのかも
しれないが、それでもやらざるを得ないのだ
ろうし、しかもそんなことをやっている人た
ちに対して、外から有形無形の攻撃が加えら
れていて、そこで悲惨な状況が醸し出されて
いるとも言えるのかもしれないが、メディア
を通してそんな事後処理的な争いを見せられ
て、それがあたかも現在進行中の悲劇だとで
も思い違いをしてはならないのかもしれず、
それは戦いの最中に巻き上げられた砂塵の類
いでしかない、という表現がそれらの枝葉末
節的な現象を適切に喩えているわけでもない
だろうが、批判や反対運動はいつも手遅れと
なってから始まるわけで、やった者勝ち的に
何かをやってしまう勢力に、常に先を越され
ているからこそ、事後的に批判を開始しなが
らも、その批判が手遅れであることを自覚せ
ざるを得ないような感覚にとらわれてしまう
わけだが、たぶんその教訓が今後に活かされ
るとも思えないし、今後も手遅れとなってか
ら批判や反対運動が始まるのは必然かもしれ
ないが、そんな行為も微力ながら世界に何ら
かの変容をもたらしているのだろうし、その
ような行為も含めて人が世界に働きかける作
用の総体をなしているわけだろうし、それに
よって世界が変容を被って、人も時代も世の
中も変わり続けるのだろうが、少なくともや
った者勝ちに何かをやってしまう人たちの思
惑通りになっているわけではなく、絶えずそ
れに対する反発や抵抗が起こっていて、それ
に対応することによっても、それらの人たち
の行為もそれらの人たち自身も変容を被って
いるわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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