文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.4.19 「語ることの限度」

2017/04/20

 社会の中で不利益を被っている人がいる限
りは、現状を肯定するわけにはいかない、と
いう主張は納得できるかも知れないし、不利
益を被っている人たちに救いの手を差し伸べ
なければならない、という主張も納得できる
だろうが、では現状を肯定するにはどうした
らいいのかと問われるなら、現状の社会の中
で不利益を被っている人がいなくなれば、現
状を肯定できるだろうか。だが普通に社会の
中で暮らしていることから得られる実感とし
て、実際に不利益を被っている人がいなくな
るなんて、ありえないようにも思われるだろ
うし、では現状を肯定することはできないの
かというと、別にそれなりに愉快に楽しく暮
らしているように思えるのなら、現状を肯定
しても構わないような気がするし、少なくと
もそれほど不利益を被っていない人たちは、
現状を肯定しても構わないだろうし、メディ
アを介して様々な社会問題が取りざたされて
いるとしても、それらの問題にあまり関心が
ないのなら、無理して現状を否定することも
ないのではないか。それよりも感覚としては
現状を肯定するとか否定するとかではなく、
現状の中で生きている以上は、現状と格闘し
ているように感じられるのかも知れず、実際
に日々暮らしている中で様々な摩擦や軋轢を
感じているとしたら、そこでそれをもたらし
ている何かから、何らかの作用を及ぼされて
いるからそう感じられるのだろうし、そんな
作用を及ぼす存在が生きていること実感させ
る何かかも知れないし、そんなことを通して
何らかの葛藤が生じているとすれば、そこか
ら利益や不利益がもたらされている場合もあ
るだろうか。具体的な対立がないとわかりづ
らいだろうし、それに気づかないままただ不
快に感じられるだけの場合もあるかも知れな
いし、何だかわからないが、嫌な感じがして
いるだけなら、そんなことをいちいち気にし
ている場合ではない状況の中で生きていると、
些細な不快感など放置されるしかないだろう
が、それが精神に作用を及ぼして心の病をも
たらす場合もあるだろうし、人はどんな些細
なことをきっかけとしても、おかしくなる可
能性はあるのかも知れないし、そういう面で
利益や不利益がはっきりとは特定できない場
合もありそうで、そんな現状を肯定や否定と
いう言葉では捉えられないのかも知れない。

 単純な論理を用いてわかりやすいことを語
ってしまうのは、争点を顕在化するには手っ
取り早いやり方だろうが、たぶんそれではリ
アリティを感じられないだろうし、それが政
治的な主張となると嘘っぽく思われてしまう
だろうか。単純な選択を迫るにしても、その
背後には込み入った事情がひしめいていて、
安易に事の白黒を断定できないことは説明す
べきだろうし、その上で選択を促すべきかも
知れず、どちらを選択したからといって、急
に現実が変わるわけではなく、選択した後か
らも様々な問題が発生することは、事前に説
明した方がいいのだろうし、何を改めたから
といってうまくいくとは限らないことぐらい
はわかっているはずかも知れない。だからと
言って何も改めないわけには行かず、何か主
張すべきことがあれば、それは何かを改めな
ければならないと主張せざるを得ないのだろ
うし、そんな言説を弄して何らかの主張がさ
れるわけで、反対に何も改めるべきでもない
という主張では、何も主張していないことと
厳密に同じではないが、そう主張する脈絡や
背景を省略されて、同じとみなされても文句
は言えないだろうし、そんなのは主張でも何
でもないと受け取られても仕方がない面があ
りそうだが、たぶん何かを主張することと主
張した通りのことを実行することにも、それ
相応のずれが生じてくるだろうし、主張した
通りのことを実行できなければ、有言実行の
能力を疑われて、それになりの批判が待ち受
けていることは言うまでもなく、何もしない
で批判している分には、いくらでも無責任に
批判が可能な面もあるから、あまりに批判ば
かりしていると、またそれも実行力を疑われ
て、何もできない無能な資質だとみなされる
可能性も出てくるわけで、結局は何を主張し
ようと何をやろうと何を批判しようと、その
全ての面で噛み合わないところが出てくるわ
けで、そこに様々な矛盾や不条理も生じてく
るわけだが、そう言うところを突いて批判す
るのは常套手段なのだろうが、またたまたま
うまくいって批判をかわせる場合もあるのだ
ろうが、それもそうなった限りでのことでし
かなく、そこではたまたまうまく物事が噛み
合ってうまくいったが、別のところで同じよ
うなことをやろうとしても、うまくいくかど
うかはわからないし、そう言う意味で何かを
主張して実行してみた結果が、何らかの判断
材料となることは確かだが、そんな判断でさ
えもそればかりをことさらに正当化できるわ
けでもないのかも知れない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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