文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.4.18 「両義的な認識」

2017/04/19

 産業の中で何らかの技術革新や発明が起こ
って、これまでの生産と流通と消費の形態が
変われば、それに伴って人々の生活形態や生
活様式も変わるだろうか。それは技術革新や
発明の中身にもよるかも知れないが、たとえ
生活形態や生活様式が変わったとしても、社
会内での役割分担や階層構造は変わらないの
かも知れず、人々を指導する立場や労働を強
いられる立場といったのものが、相変わらず
あり続ける現状があるとすれば、それらの技
術革新や発明は社会変革とは無関係だという
ことになってしまうが、それとも今後ロボッ
ト技術や人工知能などのさらなる発展と普及
が、生活形態や生活様式の変化だけでなく、
社会変革さえももたらすこととなるのだろう
か。それが人々が望むような変革となるとは
限らないだろうが、集団による定住生活が農
業革命や狩猟採集生活から文明社会への移行
をもたらし、産業革命が労働者と消費者の大
量発生をもたらしたように、思いがけない結
果を伴っているとすれば、どう考えてもそれ
は政治的に変革を目指す行為とは別の現象だ
と思われるし、人や集団の意志によって社会
を変えようとするのではなく、それとは無関
係なところから変革が起こってしまい、そん
な変革に対応することで世の中も変わってい
くということだろうし、もちろん社会を変え
ようとする意志も、それに伴って生じている
ことかも知れないし、自発的に変えようとし
て変わるのではなく、受動的に変わらざるを
得なくなるということでしかないのかも知れ
ず、世の中を変えようとして政治運動のよう
なことをやって、結果的に何も変わらずに落
胆するという成り行きも、無駄で無意味なこ
とというよりは、そんな気にさせるような成
り行きがあるから、やらざるを得ない成り行
きになっているのかも知れないし、そのやら
ざるを得ない成り行きというのが、世の中の
変化に対応していることになっていて、その
結果思い通りにはならずに落胆を招くとして
も、気づかないところで何かが変わっている
のかも知れないし、それは世の中が変化する
過程で、そんなことをやらされる人たちの存
在がもたらされているということなのかも知
れない。

 だからと言って、そのような人たちに対抗
して、これまで通りの生活習慣や社会の階層
構造を守ろうとする人たちの存在を否定する
わけでもなく、そういう人たちが社会体制や
政治体制を頑なに守ろうとしているのも、世
の中が変化する過程で、そんなことをやらさ
れる人たちの存在がもたらされているという
ことだろうし、そこで社会体制を変革しよう
とする勢力と守ろうとする勢力との、衝突や
抗争が起こっているとしても、世の中が変化
する過程で起こっていることなのだろうし、
そういう衝突や抗争に参加していなければ、
そのどちらに与する必要もないのではないか。
彼らはその必要に駆られてやっているのだろ
うし、そんなことをやらされる役回りを担わ
されていて、そんなことを伝える役回りもあ
るだろうし、それを傍観する役回りさえある
のかも知れないし、それらの役回りを割り当
てられている人たちも、自発的にそんなこと
をやっている気でいるのかも知れないが、誰
にやらされているとも思わないだろうし、世
の中が変化する過程で受動的にやらされてい
るなんて思わなくとも構わないわけだから、
そういう水準ではそれをどう表現するかの問
題でしかなく、それについて語ろうとすれば、
能動的でやっているように語れるのと同時に、
受動的にやらされているようにも語れるのだ
ろうし、そこでやっていることの両義性が出
てきてしまい、語る立場によってどちらから
でも語れるようなことなのかも知れない。そ
してそれをやっている人たちからすれば、自
らの意志で主体的に行為し行動していると思
えなければ、それをやっていることについて
情熱など生じないだろうし、積極的にやる気
になっているからやっているわけだから、何
か社会から及ぼされる得体の知れない作用に
よってやらされているなんて思えないし、そ
んな作用の存在など信じられなくて当然だろ
うし、信じる必要のないことなのだろうが、
それを信じたところで何の救いもないだろう
し、それ以外のどんな立場や役回りを積極的
に担えるわけでもないし、そのような認識の
先に何があるわけでもないし、それを超える
ような認識にも至れないのかも知れない。
 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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