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彼の声

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彼の声 2017.4.16 「格差と差別」

2017/04/17

リベラル的な民主主義の理想は
国民の間に経済格差があると実現しないだろうが、
経済格差がはっきりしている状況で
国民の政治的な選択肢が保守かリベラルしかない場合は、
その時点ですでに国民国家の理想は
破綻しているのかも知れず、
それを何とかごまかそうとして
保守もリベラルも国民に向かって、
自分たちの主張の正しさを訴えかけるのかも知れないが、
そのごまかしを暴いて見せるのが
極右的なポピュリズム勢力であって、
結果的には彼らこそが民主主義の建前ではなく
国民の本音を代弁していることになり、
しかも国民の本音が政治的に実現すれば
ファシズムとなってしまいそうだから、
リベラル勢力がファシズムへの恐怖を煽って、
何とかして国民の本音が実現しないように
働きかけるわけだが、
しかしそうなるとリベラル勢力は国民の支持を失って
退潮傾向となってしまうわけで、
ではそうならないためには
どうしたらいいのかとなると、
国民の間にある経済格差を
なくさなければならないわけだが、
それができない現状があるだろうし、
世界的にもそんな現状を反映した政治情勢となっていて、
こんな説明がどれほど説得力があるのかわからないが、
民主主義的な政治制度が
世界的にうまく機能していない現状があることは
確からしいし、
国民国家の理想も
実現不可能な情勢にもなっているのかも知れないが、
実を言えばそれはこれまでもそうだったわけで、
うまくいっているように見えたのは
一部の先進諸国だけだったのかも知れず、
それが今では先進諸国でさえも
どうにもならなくなってきたということだろうか。
政治的には確かにそうかも知れないが、
一方で経済的には至って順調なのかも知れず、
物や情報の生産と流通と消費は、
かつてない規模で行われているのだろうし、
経済の面では世界的に繁栄を極めているのかも知れず、
それがファシズムへのリアリティを失わせていて、
いくら恐怖を煽っても実感が湧いてこないから
相手にされず、
それよりも経済的に恵まれていない層の間では、
極右的なポピュリズムの方が
リアリティを感じさせるのだろうし、
宗教的あるいは民族的に異質な人々を排斥することで、
国民の利益を守るという主張の方が、
具体的でわかりやすく感じられてしまうわけだ。

そうであるにしても常識的に考えれば、
極右的なポピュリズムで
経済格差がどうにかなるとも思えず、
やがて保守的な現状追認へと
落ち着くしかないようにも思えるのだが、
ではリベラルな民主主義の理想はどうなるのかと言えば、
保守派ができる範囲内で
国民の人気取りに活用するだろうし、
それもこれまでやられてきたことであり、
結局は政治的には何がどうなるわけでもなく、
経済的な貧富の格差と
生活習慣の違うよそ者に対する差別を、
保守派がどうごまかすかというこれまで通りの問題が、
社会の中でくすぶっている状態が
続いていくのかも知れないが、
一方で少数派となったリベラル勢力による
啓蒙活動や批判活動も、
これまで通りに社会に蔓延する格差や差別を
糾弾し続けるだろうし、
またポリュリズム勢力もよそ者に対する差別を煽って
大衆迎合路線を続けることも確かなのだろうが、
それを保守勢力がポピュリズムを取り込みつつも
格差や差別の蔓延にも一定の配慮を示しつつ、
何とか均衡を保とうとするのかも知れないし、
その均衡が崩れているのが
世界各地で起こっている地域紛争なのだろうが、
そういう争いが一向になくならないのは、
それが社会の中で何らかの機能を担っていて、
それなしでは今あるような世の中は
成り立たないことは確かで、
そのような否定的な現状も含めて何らかの動作が働いていて、
そんな社会的な対立をなくそうとしたり
煽ろうとしたりする行為が、
社会をこの先どう変容させてゆくのかは、
誰にも予想のつかないところかも知れないが、
対立が激化したり沈静化したりを繰り返しながらも、
世界全体に拡散してゆけば、
やがて目立たなくなってしまうのかも知れず、
交通網や情報網などの世界的な一体化が促進されれば、
今後数世紀を経るうちに社会的なレベルでは、
世界の地域的な差異が解消されて、
世界のどこに住んでいても
同じような文化状況となってしまうのかも知れないが、
そうなればかつて社会に蔓延していた格差や差別が、
社会の中でどのような役割を果たしていたのかが
はっきりしてくるのかも知れないし、
そのような差異が
経済発展の原動力となっていることは確かだし、
批判や煽動によって
格差や差別を解消しようとしたり
助長しようとしたりすることが、
社会的な対立を顕在化させて、
その対立を経済活動に利用することで、
何らかの利益がもたらされているのかも知れない。 

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創刊日:2001-03-26  
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