文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.4.7 「立場の正当化」

2017/04/08

果たして人は自らの立場を正当化できるだろうか。
それは人にも立場にもよるだろうが、
現にこうして生きていること自体が、
日々自らの存在を正当化していることになってくれるなら、
わざわざ別に意識して正当化することもないわけだが、
普通は何かしら世の中でやっていることが
機能しているように思われる限りで、
自分が社会で必要とされていることを実感できるだろうし、
その必要の程度に応じて自尊心や自負が芽生えてきて、
そんな自尊心や自負をもたらす社会的な地位や立場とともに、
自らが社会の一員であることを自覚しながら
正当化している現実があるだろうか。
それとは反対に日々何もせずに無為に時を過ごすだけの
隠遁生活でも送っているなら、
少なくとも世の中の役に立っているとは思わないだろうし、
場合にによっては
そんな自分を情けなく感じたりするかも知れないが、
そんな自らの存在を正当化できなくても、
生きている限りは生き続けるだろうし、
生き続けることに肯定的な意味を見いだせないからといって、
わざわざ死ぬ気にはならないだろうし、
実際に生きる意味を見いだせずに
自殺する人もあまりいないのではないか。
その一方で世の中の役に立とうと思うことは、
一見立派な心がけのように思われるかも知れないが、
そんな世の中の範囲や程度が何なのかが
漠然としていてはっきりしないわけで、
そうではなく単純に国の役に立つには公務員になればいいわけで、
また企業の役に立つにはその企業の従業員になればよく、
何か具体的な団体や組織に入れば
その団体や組織の役に立てるだろうし、
そこで人や組織と具体的な関係を築いて、
組織内で何らかの役割を担って機能することができれば、
役に立っていると言えるわけで、
それらの関係や役割や機能がはっきりしていないようだと、
たとえ当人が役に立っている気でいても、
抽象的で独りよがりな思い込みにしかならないだろうか。

社会の中で機能していることは、
そこで何かやっていることの証しだろうし、
何もやっていなければすでに生きていないのかも知れず、
死んでいることにもなりそうだから、
人によっては死んでいる方がマシな場合もあるかも知れないが、
生きている限りは何らかの社会的な立場が生じて、
その立場に応じた振る舞いも求められているのかも知れず、
世間が求めているような振る舞いができなければ、
世間から非難されたり、
その占めている立場を
降りなければならなくなる場合もありそうだが、
その世間とは何かといえば、
言わずと知れたマスメディアが世間を体現していたりもするわけで、
誰に頼まれたわけでもないのにそんな立場が生じているわけだから、
マスメディアの方でも
できれば自分たちの立場を正当化したいのだろうし、
では何を持って正当化できるのかといえば、
世間様の味方を装うことによって、
世間様の方からマスメディアの役割や機能を認めてくれれば、
マスメディアと世間との関係が築かれて、
マスメディアが世の中の役に立っているという自負も、
それなりに根拠があるようにも思えるだろうし、
ジャーナリストの抽象的で独りよがりな
思い込みではなくなるわけだが、
果たしてマスメディアは自らの立場を正当化できるだろうか。
一般的には社会的な弱者の味方を装って、
そんな虐げられた弱者とともに、
虐げている社会的な強者を非難し抗議すれば、
正義の味方としてはそれなりに立場を正当化できそうなのだが、
そもそも誰が社会的な弱者なのかを巡って、
社会的な強者の方でも
いちいち自分たちが悪者扱いされないような配慮を、
マスメディアに向かって求めてきているのかも知れず、
例えば生活保護受給者が社会的な弱者である、
という世間の一般的な社会通念を覆したい衝動に駆られたりして、
地方自治体の公務員が何やらおかしな行動に出たり、
また最近では原発事故から自主非難している人たちの
支援を打ち切ったことについて、
自主避難者の味方を装うジャーナリストと担当大臣が
ひと悶着起こしたようだが、
そこでも自主避難者が社会的な弱者だという認識を改めさせるために、
何らかの画策が行われているのだろうか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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