文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.3.27 「余計な迂回」

2017/03/28

普通に考えて様々な諸事情から、
人にはできることとできないことがありそうだが、
たぶんそれが嘘であるなら、
人には何も不可能ではないと同時に
何も可能でもないとなるだろうか。
実際には嘘であるわけがなく、
その証拠に現に今やっていることが可能なのであり、
それ以外のことをやろうとすると、
不可能に直面する可能性があるかも知れないが、
また何かが作用して
今後やっていることができなくなる可能性もありそうなのだが、
今やっていることがやれることのすべてではないにしても、
少なくとも他のことをやっているわけではなく、
そうである限りにおいては、
今やっていることをやる必要があるだろうか。
必ずしも必要だからやっているとは限らないだろうし、
必要でないことをやっている場合もありそうだが、
素直に必要だからやっていると思う方が無難だろうし、
それが勘違いだとは思えないなら、
それをやっていれば良さそうにも思えるだろうか。
だがいくらそんな回りくどいことを考えてみても、
実際に今何かをやっている現実があり、
そこからいくら別の状況を空想してみても、
それをやっている現実が変わるわけではなく、
とりあえずは何か別のことを空想している間は、
現実から逃避していられるだろうが、
逃避ではなくもっと前向きに現状を捉えるなら、
今やっていることが成功する未来を空想したいだろうし、
成功するのではないかと期待しているから、
今やっていることをやり続けているのだとしたら、
それが虚しい幻想に終わらないように努力すべきだろうか。
そんな邪念が鬱陶しいなら、
やることを強いられているのでも
自発的にやっているのでもないと思いたいのかも知れず、
成功願望のような幻想も信じられないし、
やり続けるのが可能でも不可能でもあるような、
可能と不可能の境界線上にいるような、
さらにそんな雑念も払いのけたくなるような心境になるとすれば、
結局は何かをやっていることに伴って、
それに対する自覚や感情や思考が生じていることを
認めざるを得なくなるだろうか。

それらが情念となって自らの内側に向かうならそうなるかも知れないが、
一方で内部から外部へと向かう作用もあるのかも知れず、
それが外の世界に対して向けられる意識になりそうで、
実際に身の回りを見渡してみれば、
自らがやっていることと
世の中の状況との整合性を取りたい気になるのかも知れず、
そうやって自らのやっていることの意味や意義を確認して
安心したいのだろうが、
一方で意識の向きを逆にして、
外側から自らを見つめる視点を想像するなら、
世の中の状況から何らかの作用や影響を及ぼされている結果が、
自らの現状を招いていて、
自らがやっていることもそれの延長上に位置付けられて、
外部から及ぼされる作用が内部から湧き上がる情念をもたらし、
それが衝突し合って混じり合い、
そんな内外からの作用が行為となって現れていると考えれば、
何やらもっともらしく説明できたつもりになれるかも知れないが、
そうだとしてもそんなふうに考える必要があるのかとなると、
ただ余計なことを考えているだけかも知れないし、
何にせよ語るとは余計に語ることであり、
必要もないのに語れるから、
そんなふうに語ることが可能となるのであって、
必要以上に語らない限りは、
それについて記した文章も必要以上の長さにはならず、
そんなことをやれるだけの余暇があるからこそ、
余計な語りと無駄に長い文章も生じているのだから、
必ずしも必要だから語っているわけでも
文章を記しているわけでもなく、
要するに何かについて言葉を弄する行為というのは、
そうすることの理由や根拠を求める必要もなければ、
それが余計で無駄な行為だと思っておいた方が
無難な場合もあるだろうが、
それとは反対に語ることや記すことが
是が非でも必要だと思われてしまう時こそが、
何らかの危機意識が顕在化する時なのだろうし、
もしかしたらそういう危機意識こそが余計で余分な意識なのかも知れず、
危機意識が募って
切実に何かを訴えかけなければならない必要が生じた時こそ、
言葉の力を信じて利用しようとする時であり、
そこによこしまな願望が現れていることを
忘れてしまう時なのではないか。
得てしてそういう時には言葉によって他人を説得する以上に、
他人を操ろうと企てていることに無自覚になってしまうわけで、
他人を拘束してその自由を奪うことにも、
良心の呵責を覚えないのかも知れないが、
果たしてそれが余計で余分な意識だなんて、
危機意識に囚われた中では知りようがないだろうか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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