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彼の声

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彼の声 2017.3.15 「経済戦争」

2017/03/16

イギリスは19世紀に
インドと中国の経済に大打撃を与えることで覇権を確立して、
アメリカは20世紀に
二つの世界大戦でアジアとヨーロッパが主戦場となって
荒廃したことから覇権を確立したわけだろうが、
当時のイギリスのやり方は、
インドから綿花を輸入して、
イギリスからは産業革命で進歩した紡績機や機織り機を駆使して、
製造した綿製品をインドに輸出して、
また中国からは茶を輸入してその代金を銀で払っていたのを、
それだと中国へ銀が流出してしまうからまずいので、
アヘンをインドから中国へ密輸して、
中国からはアヘンの代金として銀を回収していたらしいが、
それに関連して嘘か本当か知らないが、
インドへ綿織り物の輸出量を増やすために、
多数のインドの機織り職人の腕を切り落としたとかいう伝説まであって、
今の基準からすればかなり悪どいやり方で、
世界的な経済覇権を確立したわけで、
しかも本国のイギリスでも人口の多数を占める労働者階級は、
劣悪な労働環境によって悲惨な生活を余儀なくされていたわけだから、
一部の成功したブルジョア階級以外は誰も得しない、
倒錯した資本主義社会だったようだが、
それでも次第に資本が蓄積して相対的に国全体が豊かになって、
低賃金で長時間労働の劣悪な労働環境になる職場も、
今やそのほとんどが
アジアやアフリカや東ヨーロッパや中南米の国々へと移転して、
イギリス国内の平均的な水準では、
当時と比べれば
だいぶマシな生活を享受できるようになったのだろうが、
果たして今劣悪な労働環境の中で働いている労働人口の多い国々が、
将来イギリスのようになれるのだろうか。
今と昔では状況も地政学的な条件も歴史的な経緯も違うから、
一概に比較できないだろうが、
例えば日本の労働環境はどう捉えればいいのだろうか。

とりあえず最近話題となっているのは、
アメリカのグローバル企業であるアマゾンの
宅配荷物を扱っているヤマト運輸が、
運転手の人手が足りず、
長時間労働と残業代の不払いが表面化したようだが、
また少し前では同じアメリカのグローバル企業であるアップルの
下請けで液晶画面を作っていたシャープの経営状態が悪化して、
台湾の企業へ身売りとなって、
さらにアメリカの原発企業を買収したばかりに多額の損失を出して、
経営危機に陥っている東芝も話題となっているが、
それぞれのケースは互いに関連性はないにしても、
タカタのエアバッグに関するリコール問題とか、
トヨタ車のブレーキが利かなくなる件では、
アメリカ国内のバッシングが相当盛り上がったし、
別にかつてのイギリスがインドや中国に仕掛けたように、
アメリカが日本に対して国家ぐるみで
経済戦争を仕掛けているわけでもないのだろうが、
アマゾンの日本での躍進の煽りを食って、
同業他社の楽天や他の通販業の収益が悪化しているらしいし、
アップルのスマホは相変わらず日本だけで突出して売れているようだし、
それでも全体としては経常黒字を出しているのだろうから、
そのことで日本経済が大打撃を受けているわけではないのだろが、
それ以外でも例えばトヨタが世界中で車を売った額と同じくらい、
国内のパチンコ産業が稼いでいるそうで、
そのパチンコ産業の多くは韓国朝鮮系の利権らしいし、
また高級車と言えば
ベンツBMWポルシェと言ったドイツ勢が占めているし、
それを経済戦争と呼ぶのは極端な表現だが、
日本はアメリカをはじめとする外国に対して、
それほど勝っているわけでもないし、
それほど負けているわけでもない、
という現状認識になりそうだが、
労働環境としても
何とか生きていける程度には維持されているのだろうか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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