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彼の声

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彼の声 2017.3.14 「国家と資本主義」

2017/03/15

国家と資本主義経済は相互依存関係にあり、
国家による産業の保護育成なしには経済発展もなかったわけで、
また19世紀におけるイギリスや20世紀におけるアメリカなどの、
覇権国家が世界経済を牽引することによって、
世界全体が経済発展したとも言えるだろうが、
そういう面から現状で国家の存在意義を強調したければ、
いくらでも肯定的なことがいえそうだが、
一方でそのような現状維持の犠牲となっている人も
いくらでもいるだろうし、
そういう面で国家や資本主義を否定したければ、
いくらでも否定できる現状もありそうだが、
それは国家や資本主義経済が
現に機能している前提の上で批判しているのだろうし、
別に批判したからといって、
現に機能している国家や資本主義経済を
変えようとしているわけではなく、
できれば不具合が生じている面を是正したいのだろうし、
現状を改善するための策を提示できればいいのだろうが、
それがなかなか見つからないから、
批判している人たちには、
現状が行き詰っているように思われ、
一部の人には国家も資本主義も、
その終焉が近づいているように感じられるのではないか。
そしてその最後の悪あがきが、
世界的に流行っている
国粋的なポピュリズムであるかのように見なしても、
それに反対する人たちを鼓舞する挑発的な宣伝文句にはなるだろうが、
どうもそれは周期的な反復現象でしかないようにも思えるし、
その手の国粋的なポピュリズムは、
ある状況になれば自然と流行る傾向があり、
そんな状況が今もたらされていて、
国家や経済の状態が、
それが流行る条件を満たしているから流行っているのであり、
以前の流行と状況がまったく同じというわけでもなく、
今の流行にはそれなりにこの時代に特有な背景や脈絡があって、
それが以前とは違った結果をもたらす可能性は十分にあるだろうし、
その結果が国家や資本主義経済の終焉となるかどうかは、
現状ではわからないが、
現状で国家や資本主義経済の限界や欠陥が露呈しているとすれば、
それは以前の流行の時にも露呈していたことかもしれず、
その時は世界恐慌や世界大戦によってリセットしてしまって、
限界や欠陥はなかったことになってしまったのか、
あるいはそれなりに修正や改善が施されたのかもしれず、
現に未だに国家も資本主義も健在であり、
しぶとく民衆の心を捉えて離さない状況を維持しているのではないか。

その中で生きて暮らしているのだから、
そんな自覚さえないだろうし、
それを前提として生計を立てているわけだから、
それ以外はあり得ないのだろうし、
そう思っていること自体を
批判する必要も変える必要もないのだろうが、
その中でポピュリズム勢力とそれに反対する勢力が、
敵対しながらも協調して何をやっているのかといえば、
危機を煽っているのであり、
その危機がどこから生じているのかといえば、
言うまでもなく国家と資本主義から生じているわけだが、
一方で国家も資本主義も至って正常に動作していて、
その正常の動作というのが
当然のことのように国家と国家との対立をもたらし、
軍事的な緊張関係や経済摩擦ももたらすわけだが、
さらに一方で国家と資本主義は経済のグローバル化を推進していて、
他方では国内産業を保護しようとしているわけで、
その相矛盾するどちらもやらないと、
国家も資本主義も行き詰ってしまうだろうし、
ではどうやってその矛盾を解決しようとするのかといえば、
要するに自国の経済が行き詰まらないようにするために、
敵対関係にある国の経済が行き詰まって欲しいと願っているわけで、
だから例えば日本のポピュリストたちが、
敵国として想定している韓国や中国の経済が崩壊することを祈って、
ネット上で韓国経済崩壊とか中国経済崩壊とかいう内容の経済本や、
それを予想するニュース記事の類いで騒ぐのも当然であり、
彼らは彼らでそうと自覚していなくても、
国家と資本主義の矛盾や欠陥をわかっているわけで、
敵国を打ち負かさない限りは、
自国の繁栄はあり得ないことを、
彼ら自身の主張が示しているのだろうが、
それに反対する勢力が何を主張しているのかといえば、
在日米軍に関する問題でも明らかなように、
同盟国であるアメリカの支配に反発して抗おうとしているわけで、
アメリカが日本の農業を崩壊に導くのではないか
と危機感を募らせていて、
また他の産業もこのままではアメリカのグローバル企業に席巻されて、
日本企業はその下請けに甘んじて、
奴隷労働を強いられるかのような恐怖感を煽る人たちもいて、
何とかアメリカのくびきを外して、
自主独立の対外関係を構築しないと、
アメリカの巻き添えをくって日本が滅んでしまう
と主張したいのかもしれないが、
どちらにしても国家と資本主義を前提としながら、
国家と資本主義から生じている危機に
対処しようとしていることは明らかで、
その場当たり的かつ相対主義的な主張も、
やはり国家と資本主義から生じているのかもしれない。 

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創刊日:2001-03-26  
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発行周期:不定期  
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