文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.3.12 「世の中の矛盾」

2017/03/13

信念はそれを抱いている者の行動や言動を縛り、
信念に基づいた一定の傾向や方向性を与えるだろうが、
誰かがその信念に逆らうようにそそのかすのには、
何やら悪意が感じられそうで、
またつまらぬ信念に凝り固まっているように思われる人を
からかうのにも、
同様な傾向があるのかも知れないが、
それはその信念や信念に基づいて行動し言動に及ぶ人が、
何か鬱陶しく感じられるからかも知れず、
場合によってはその人を除け者扱いすることも辞さないような
空気があるとすれば、
そう感じてそのような空気に同調している人たちが、
その場で多数派を占めている可能性が高く、
また信念にこだわっている人には、
多数派には見えていないか、
見ようとしない何かが見えていて、
その何かに気づいていることが、
その信念を曲げずに、
頑なに守ろうとする行為に結びついているのではないか。
ではなぜそれが多数派には見えていないのかといえば、
そこに見たり気づいたりすることを妨げる何かがあるとすれば、
それは多数派の同調圧力を形成している何かかも知れず、
その場に何らかの力が働いていて、
しかも多数派はその力を感知していないのかも知れないし、
自覚できないのかも知れない。
もしかしたらその力というのは同調圧力そのものだろうか。
そう捉えても構わないのかも知れないが、
それではそれ以上の詮索が不可能となるだろうし、
何が同調圧力をもたらしているのかを特定することは困難だろうか。
ならば多数派には見えていない何かとは何なのか。
それは多数派が保持していると思い込んでいる何らかの価値観が、
あまりはっきりした根拠もなく、
正当化することが難しいような代物であるということだろうか。
そうであるなら多数派が抱いている価値観こそが、
何やら怪しげな迷信の類いであって、
その人がそれを信じられないから、
多数派にとってはその人が、
何やらつまらぬ信念に凝り固まっているように映り、
それが理由で多数派への同調を拒否しているのなら、
多数派はその人の取り扱いに苦慮していて、
何か面倒臭く鬱陶しい人物に感じられるのではないか。

そうだとしてもそうなる原因は他のところにもあるのかも知れず、
そもそも世の中に
同じ価値観を共有する多数派が構成されていることは、
それなりの必然性があるからそうなっているのであり、
たまたま偶然の巡り合わせでそうなっているのではなさそうで、
何か多数派を結びつける利益となっているものがあって、
その利益に与ることで
多数派としての存在意義も生じていそうなのだが、
それは何かと言えば世の中の安定感や安心感なのかも知れず、
同じ価値観を共有する人が世の中の多数を占めていて、
社会の主導権を握っているように思われれば、
そちらの勢力に付き従っていた方が安心だし、
同じ価値観を共有している者同士で仲間意識でも芽生えれば、
お互いに助け合えるし、
強固な結束を作り出せれば、
社会もそれだけ安定するだろうし、
そのためには同じ価値観や規範を
共有しなければならないとなるのだろうが、
そうなると何らかの事情でそれらを共有できない人や、
意識して共有を拒む人を排除したくなるわけで、
場合によっては敵視までするようになれば、
排他的でよそ者や異分子を受けつけない偏狭な社会となるだろうし、
多様性や多元性の欠如した、
身内だけで凝り固まったようになる可能性まで出てきそうだが、
たぶんそうはならないのであり、
凝り固まる方向とは逆の力も働いていて、
あまりに社会の同質性を強めすぎると自由がなくなり、
自由がないと次第に不快感が増してくるわけで、
そうなると人と人との間で
適度な距離感を保とうとしたくなるわけで、
孤独でいられる自由も求めたくなるだろうし、
好き勝手なことをやれる時間も欲しくなり、
他人や社会から同調を求められるのが
鬱陶しくも思われるようになるのではないか。
確かに安心感や安定感にも惹かれるだろうが、
その反面社会のしがらみに付きまとわれるのも面倒なことだろうし、
相反する方向性の間で引き裂かれるのもごめんだろうし、
そう簡単に都合の良い環境にはならないところが、
世の中の矛盾しているところなのだろうが、
人はその場の都合に合わせてどちらも求めたいわけだから、
結局はどっちつかずでうまくはいかないのではないか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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