文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.3.2 「自己の在り方」

2017/03/03

運命には逆らえるが逆らうのも運命だから、
何かやった挙句の死がその人の運命であるとしても、
死がその人の運命を操作していたわけではなく、
ただいつかは死ぬ運命にあるのが
今のところは各人共通であるとともに、
死ぬまでの成り行きにはその人なりの独自性が認められ、
それがいつかは死ぬ運命とは違う、
死に至るまでのその人固有の運命となるだろうか。
最終的には死に至るのだから、
途中の過程でどんな紆余曲折があろうと、
死んでしまったらすべては無に帰すだろうが、
少なくともその人が経験する紆余曲折の成り行きの中では、
それなりに運命とともに生きているのではないか。
運命が外部から何らかの作用を及ぼして、
その人の行動や思考を拘束する場合でも、
それが運命だと言ってしまえば、
その運命に従おうと逆らおうと運命であることには変わりなく、
何の差異も感じられないが、
では運命でなければ何なのかと言えば、
それでも従わせたり逆らわせたりする
何らかの作用でしかないだろうし、
自分に何らかの力が加わっているのを実感できれば、
もしかしたら自己の外部からも内部からも、
そんな力が加えられていて、
その力に従ったり逆らったりすることで、
どれほど従いどれほど逆らったかの度合いによって、
それに応じた自己形成がなされているのかもしれないが、
別にそんな力を実感できなければ、
自己の中で無意識の割合が大きいのかもしれず、
そうであるならわざわざ自分を待ち受けている運命に、
意識的に対応する必要も感じられずに、
ただ自動制御的に立ち回って、
それで何とかなってしまえば、
それに越したことはないのであって、
そんな力を意識せずに立ち回れるようになることが、
無為自然の思想が目指している至高の精神状態かもしれないが、
少しでも欲があれば、
すぐに他人から及ぼされる圧力の類いに
敏感に反応してしまうだろうし、
実際に疑心暗鬼や被害妄想から、
余計なトラブルを抱え込む羽目にでもなれば、
身から出た錆だと言われても、
反駁したくなるだけかもしれないが、
しかし無欲になれるには限度があるだろうし、
無欲になれない環境の中で生きていることが、
それに伴う様々な紆余曲折をもたらしているわけだ。

またそれに従っているとか逆らっているとかの感覚とは別に、
皮肉ではなく普通におもしろいと思うことが、
自己の内外からかかる圧力や拘束力からの出口となるかもしれず、
無理に思い込もうとするのではなく、
おもしろそうな何かを探そうとすることも肝心で、
それを探し出しておもしろさを体験できて、
おもしろいことをやっていられる環境の中で生きていられるようなら、
それで何の不都合もないのだろうが、
自分だけがそうであっても、
そのことで他人にしわ寄せが及ぶような場合は、
他人が不快になってしまうわけで、
そうなると他人を不快にさせるような力を、
自分が他人に向かって及ぼしていることになるわけで、
しかもそうしていることに自分が気づかなければ、
自覚なき権力の行使ともなるわけで、
タチが悪いと思われてもしかたのないところだが、
結局は気づいている範囲で、
しかも自分ができる範囲で、
他人様に迷惑が及ばないようにすることしかできないわけで、
それも欲が出てしまえば、
わかっているけどやめられなくなるのであり、
やめられないということは、
周囲から止める力が働かないということであり、
そうなると王様気分となってしまうかもしれないが、
たぶん客観的に見たら、
世の中の制度や慣習にその人が守られていることになるのかもしれず、
そういうことができる社会的な地位や立場を、
その人が何らかの経緯から占めているのかもしれない。
だがそうなるとその人が抱いているつもりの欲望でさえ、
その社会的な地位や立場が抱かせていることにもなるわけで、
そういう地位や立場になれば、
自動的にそんな欲望を抱いてしまうとすれば、
その人自身の自発性というよりは、
そのような地位や立場を生み出す社会が、
その地位や立場に応じた欲望をもたらしていることになり、
人はただそんな社会に拘束されて、
社会が抱かせる欲望にも囚われながら生きているだけで、
それでは無為自然な状態など目指しようがないかも知れないが、
それでも社会と自己との関係や
他人との人間関係などから思考すれば、
自分にとってどのような状態が好ましいのかを
自覚するに至れるだろうか。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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